杉村行俊
ホラー怪談
2026年11月01日
公開日
2.7万字
連載中
前作『祠みたことか・・・・・・』の完全版になります。市之瀬奈津子はテレビ番組制作会社のAD。ディレクターで恋人の神谷佑樹とカメラマンの澤村亮の三人で、因習村企画の下調べとして地方の集落を取材する。そんな中、奈津子はロケハン中に、過って村外れにあった祠の位置をずらしてしまう。村長でもある奈津子の父は、祠の話になると急に不自然な態度を見せ始めた。彼の話によると、祠は戦時中にすず江という女が見嶋という男に殺害され井戸に放りこまれ、その魂を鎮めるために建てられたのだという。幸いなことに祠の位置はずれたものの、封印自体は剥がれていなかった。ところがその後、奈津子の周囲では不可解な出来事が起こり始める。偶然とは思えない現象、理由なき澤村の失踪、そして耳ではなく文章や思考の隙間に割り込んでくる正体不明の「声」。それらは日常の延長線上で静かに重なり合い、奈津子の感覚を徐々に侵食して行く。その後澤村の乗った車輌が村の谷間で発見され、佑樹と奈津子は再び村に向かったのだが・・・・・・。