【結果発表】第11回「宇宙一〇〇な小説!・・・たぶん!歴史・時代編」ベストレビュー特集ネオページ編集部|2025年08月04日

「宇宙一〇〇な小説!・・・たぶん!」レビュー募集企画に、たくさんの素敵なレビュー投稿をありがとうございます!

第11回のテーマ「歴史・時代」に沿った作品に寄せられたレビューの中から、運営チームが特に魅力的だと感じてピックアップした6件をご紹介します!



投稿したユーザー 山菜そば

対象作品

灯火夜廻り帖 灯火夜廻り帖 歴史・時代 | 江戸・幕末 秋初夏生 2.5万字 日常和風イケメン ブックマークブックマーク 読む


レビュー詳細

必殺仕事人!という雰囲気で、時代劇が好きな人には確実に刺さる題材と登場人物です。

メインは「宵守」を名乗る3人の漢。

3人ともキャラが違うのですが、私はすぐに源太郎兄さんに夢中になりました。

主人公らしい、クールで言葉少なく、けれどみんなを引っ張っていく色男!

大好きです!

伊助くんも年下キャラとしていいアクセントになっていて、魅力的な女性キャラと積極的に絡んでいくことで寡黙な宵守三人衆(灯火三人衆)の中でキラキラと輝くようです!


ある日の夜にいつものように夜警に出ていた三人が出会う米問屋の美女と、馴染みの勝ち気な女の子に、最新の方では背景のありそうな意味深美女まで……女性キャラまでみんな魅力的で、時代劇と言えば美女!とワクワクします。

魅力的な男性陣(親方も好きです!)と、三者三様なヒロインたち。

そして阿片という危うい単語……あーこれこれ!と時代小説の醍醐味を味わえます。

表紙と本編を繰り返して見ることで行灯を持って本編を読んでいる気持ちになれるのも、おすすめの読書法です☺️



投稿したユーザー ミスミシン

対象作品

ファラオの寵妃 ファラオの寵妃 歴史・時代 | 外国歴史 田鶴 3.8万字 歴史改変王女古代エジプト ブックマークブックマーク 読む


レビュー詳細

エジプトの文明に関して疎かったので中々手が出せなかったのですが、思い切って「閑話」と「最初のテキスト3つ」を除いて拝読しました。

比較的ネット等で目に入りやすいハトシェプスト周辺の話題だったのでちょっと安心しつつ、「タイトルはファラオの寵姫……ということは?」と、冒頭の登場人物からの主人公カップルに移動する目線が楽しかったです。

言葉が難しいのはそうですが、しかし丁寧に文中やあとがきに解説が入っているので普通にファンタジーのように読み進められますし、読み終わった後に登場人物紹介等「最初のテキスト3つ」を読むのは、逆に凄く新鮮で面白かったです。

最初に本編を読み進め、その後登場人物紹介・用語リストを読み、もう一度本編を読むと、見える世界がパーっと一気に広がる心地になります。

最初は「どういう世界観なんだろう?」と探り探り読んでいたのが、2周目には広がる砂漠や広大な宮殿、沢山の人々の生活が見えてきます。

ここから彼らはどうなるのだろう?

本人の体質や血縁や……いろいろな意味で障壁の多いトトメスとネフェルウラーは果たしてどんな人生を歩み、現代につながるのだろうと、不思議な心地になれます。

知らない国の歴史にふれるのも面白いなと思いました。新たな世界を頂きましたっ。

続きを楽しみにしています。



投稿したユーザー 小宮治子

対象作品

マカロニ・オブ・バックウィード マカロニ・オブ・バックウィード 歴史・時代 | 外国歴史 八島唯 1.4万字 西洋風百合アメリカ ブックマークブックマーク 読む


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ネオページに投稿された「歴史・時代」ジャンル作品の中でも、割と少ない「アメリカ」の舞台に惹かれました。そのユニークな設定で既にドキドキのアクション要素が一杯……の筈なのですが、なんと主人公は二人の少女?!と言うギャップも大きなプラスでした。アメリカ・日本の武器に関しては無知な読者でも、登場する拳銃や刀を使って活躍する登場人物は「カッコイイ!」としか言いようがありませんでした。しかもどこかボケとツッコミ感すらある二人の関係が可愛らしくて…… 第二章が楽しみです。



投稿したユーザー けんゆう

対象作品

カペルマイスター ~宮廷楽長アントーニオ・サリエーリの苦悩~ カペルマイスター ~宮廷楽長アントーニオ・サリエーリの苦悩~ 歴史・時代 | 外国歴史 寿甘 9.5万字 ヨーロッパ ブックマークブックマーク 読む

レビュー詳細

歴史好きさんも、クラシック音楽好きさん、映画好きさんも――全員読んで〜!

『カペルマイスター ~宮廷楽長アントーニオ・サリエーリの苦悩~』は、かつて映画『アマデウス』が世界に広めた作曲家サリエーリのイメージ、「天才モーツァルトへの嫉妬に狂って彼を死なせた凡庸な悪徳音楽家」という風評を、根底からひっくり返してくれる作品です。


・ サリエーリがカッコいい!

本作のサリエーリは、悪辣な陰謀家ではなく、純粋に音楽を愛し続けた人として描かれています。地道な努力を重ねてウィーンの宮廷楽長まで上り詰め、時には権力に抗いながらも、音楽と誠実に向き合おうとする姿が、最高に胸熱。

「嫉妬に狂った凡人」だなんて、誰が言ったんでしょうか?


・ モーツァルトとの関係が熱い!

敵対関係?  いや、それだけじゃありません。お互いを尊敬し合いながらも、羨望する感情の交錯。友情とライバル心が複雑に絡み合う二人の関係性が、物語をドラマティックに盛り上げていきます。

天才モーツァルトと努力家サリエーリの人物対比、音楽を通して出会った二つの個性のぶつかり合いが、最高に尊いです。


・ 弟子たちとの絆が泣ける!

ベートーヴェン、シューベルトなどの有名作曲家の師匠でもあったサリエーリが、普通に良い先生すぎて泣けます。

音楽界の発展のため、教育に身を捧げる姿は、感動の一言。


・ 音楽にその身を捧げた男の人生!

最後のオペラ公演を終え、終活に入る晩年の描写が、じんわりと心に沁みます……。

だんだんと時代から取り残され始めた、サリエーリの作品。彼はその事実を素直に受け入れながら、最後まで音楽と共に生き抜こうとします。

これこそ、普遍的な「芸術家の精神」ではないかと感じました。


『アマデウス』で感じたモヤモヤが全部晴れる!

サリエーリの曲が、聞いてみたくなる!

芸術の力、人間の強さと弱さが、ここまでリアルに伝わってくる小説は、なかなかないと思います。

『カペルマイスター』は、「嫉妬による殺害」という作られた神話を払拭し、サリエーリを一人の人間として、音楽家として、再発見させてくれる作品です。

クラシック好きにはたまらない描写が多く、歴史ドラマとしても非常に読み応えがあります。

サリエーリの「真実の姿」を知りたい方に、ぜひとも読んでいただきたい傑作です。



投稿したユーザー 田鶴

対象作品

下僕と美少女剣客 下僕と美少女剣客 歴史・時代 | 江戸・幕末 CHIHARU 11.8万字 爽快ほのぼの美少女 ブックマークブックマーク 読む


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姫と下僕の凸凹剣士コンビが悪を天誅する時代劇ミステリーです。悪事が解決されるに至るまで手に汗を握る展開が繰り広げられ、剣戟にも迫力があります。時代劇なので、もちろん江戸時代の風俗やしきたりも色々描写されていますが、さりげなく説明されているので時代劇初心者にも楽しんで読めます。

主人公の常識的で健気な青年静馬は、貧乏な天然理心流蟻通派道場の師範代を務め、日々生活費の工面にきゅうきゅうとしており、浮世離れした道場主・一刀斎とその娘で強気な少女隈(通称熊)に振り回されています。静馬は熊のことを子狸と心の中で呼んで、日頃のうっ憤を晴らすために古井戸の中へ向かって独り悪態をつき、熊も静馬を弱っちい下僕扱いしてかなりのツンデレですが、何だかんだ言ってお互いを大事に思っているところがうかがえて微笑ましいです。そんなところに爽やかでまっすぐな性根の独身の侍・利之進が入ってきて、恋愛小説好きな私はすぐに三角関係?!と期待してしまいました。本作は、恋愛関係のことより悪事の下手人探しと天誅がメインですが、3人の関係が少しずつ発展していくかどうか、熊が誰を選ぶのか想像しながら、楽しんで読み進められました。



投稿したユーザー amza

対象作品

胡蝶の刀は久遠に舞う ~戦国歴史改変譚~ 胡蝶の刀は久遠に舞う ~戦国歴史改変譚~ 歴史・時代 | 戦国 季未 21.9万字 転生戦争歴史改変 ブックマークブックマーク 読む

レビュー詳細

本州の中ごろにある大きな県、長野県。旧国・令制国の名、信濃国。この後者名で呼ばれてきた長い歴史の中、色々な物語・ドラマがあり、それは様々な媒体で彩られ、語られてきました。ここ10年では、2016年大河ドラマ「真田丸」、2021年週刊少年ジャンプ「逃げ上手の若君」、そして今年2025年web小説サイト・ネオページ「胡蝶の刀は久遠に舞う」ー

私個人的には、以上の三作品は視聴、現最新(「逃げ上手の若君」は単行本21巻、本作は第四十五幕)まで読了済みです。その上で、同等に並べました。本作は並ぶのです。

本作はあらすじ・各エピソードから、本邦現世からの転生者が戦国の信濃国や周辺国を中心に各武将へ転生を繰り返し、今連載中の主人公・胡蝶の番になって今度こそー と「予想」しています。何故「予想」止まりかと言うと、現最新・第四十五幕までは、まだ全てが胡蝶の物語だからです。現世っぽい記憶や他武将時は、ほんの一瞬とあらすじ上だけに今は留まっているからです。

物語上の大前提がまだまだ隠されています。まだまだお楽しみがあります。

何故、まだこの時点で面白いのか。上記「その上で、同等に並べました。本作は並ぶ」のか。それは本作家・季未さんの意外性に由来します。

私は本作家さんのネオページ内四作品を読了しています。全作品ではありませんが、本作は他三作品(「最強英雄の異世界復活譚」、「エルフの姫様、政略結婚を回避しながら平和な森ライフを目指します」(本作家的略称)、「現代社会のキツネさん」)と明らかに作風が違います。

他三作品はドタバタ的な喜劇性があったり、それがメインですらあります。最低限、笑いがあり、死に対し救いがあり、完全な死や悲劇性はまあないと言えます。それが本作では真逆です。完全なシリアス調の戦国時代らしく、どんどん理不尽に死にます。悲劇性が現在メインになっています。周辺人物達の死す時の描き方が、死に様が目を見張ります。そのため、その直前までの生き様の描写も栄えています。本当に他三作品と同一人物がお書きになっているのか、驚きました。人はここまで可能性を広げられるのか、作品でなく、本作家さん自身に感嘆させられました。

本作は以上の内容もさりながら、作家さんを通じ、人の可能性の広さまで信じさせてくれる作品なのです。



当選および賞品受け取りについて

レビューが選出された方には2025年8月中にサイト内のメッセージにてご連絡いたします。Amazonギフトカード送付は、2025年9月頃を予定しています。

※諸事情により、賞品の発送が遅れる場合もございます。


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