シン・レキシ小説
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あらすじ
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<皆様のおかげでNSP04『読者チョイス賞』をいただきました。> 第一話 マルコポーロは東洋に黄金の国があることを訊き、東洋見聞録を発刊するまえに自国の軍隊で金を搾取してしまおうと考えた。ところがマルコポーロたちがそこで見たのは想像を絶するものであった。 第二話 世界初の有人飛行を成し遂げた人物の話。そこには意外な事実が隠されていた。 第三話 河川の氾濫で行く手を阻まれた諸葛孔明は、竜神へのいけにえの生首の代わりに肉まんをお供えることにする。ある日孔明が見回りに来てみると、そこで意外な光景を目の当たりにすることになる。 第四話 若くして一家の大黒柱にさせられてしまったベートーヴェンは、次第に変人、無礼者、非常識、無精者などと言われるようになってしまう。彼の才能とは裏腹に心は閉ざされていってしまうのだった。 第五話 自動車整備士をやめた主人公は、母親の営む女性用下着の販売セールスマンとなってしまう。ある日ぼんやり海を見ていると、彼の頭に突飛なアイデアが浮かび上がるのだった。 第六話 ジョンレノンを暗殺しようとした犯人には小人たちが見えていた。そして彼らは暗殺の真の目的を見抜いていた。 第七話 ズットナーは第五回ノーベル平和賞を授与された。でもこれはもともとズットナーのために作られた賞だったのだ。 第八話 ゴッホは芸術家を集めて真の芸術を追究しようとしていた。ゴッホの死には自殺説、他殺説があるが、真実は少し違うところにあった。閉じる
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創意工夫ありし者創意工夫ありし者2026-04-21 13:29ネオ・デビューネオ・デビュー2024-12-06 09:41作者のひとりごと作者のひとりごと
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定年退職後に執筆活動を開始。気が向いた時に何かしら書いています。閉じる
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順番の外にいる読者
順番の外にいる読者大学の研究サークルで、陸谷は一通の手紙を受け取る。差出人は同じサークルに所属していた沙莉。だが、その封筒には名前がなく、受け取った覚えもなかった。読むつもりのなかったその手紙には、誰にも言っていないはずの出来事が、淡々と書かれていた。沙莉は、少しずつ周囲から姿を消していく。大学では「連絡が取れない学生」として扱われ、警察も事件性を見出さない。非通知の電話や、意味を含んだ言葉が続いても、それらは「問題として成立しないもの」として整理されていく。陸谷は、沙莉の手紙を読み続ける。そこには、彼女自身の不安や違和感だけでなく、「読む側」に向けられたような言葉が混じり始めていた。まるで、彼女は“読まれること”を前提に、自分の消失を記録しているかのようだった。  次第に陸谷は気づく。自分は沙莉の当事者ではない。家族でも、恋人でもなく、責任を負う立場にいない。ただ、手紙を読んでしまっただけの人間だということに。  大学や警察といった「正しい人たち」は、何も間違えない。だが、その正しさの中では、沙莉の不在も、手紙の意味も、誰にも拾われないまま通過していく。  読むことは、行為として数えられない。それでも陸谷は、読むことをやめられない。そして、読んでしまった人間が、どこにも記録されない存在であることを知る。  これは、誰かが消えた物語であり、同時に、「読者」という立場が、どこまで無関係でいられるのかを問う物語である。
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