泡沫(うたかた)の約束
連載中·新着更新:第6話  潮騒の記憶·2025年05月23日 17:10
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あらすじ
詳細
東京から海辺の町に転校してきた高校生・水島翔太は、静かな雰囲気を纏う少女綾瀬澪と出会う。人付き合いが苦手な翔太だったが、潮風の中でただ一人穏やかに微笑む澪に、少しずつ惹かれていく。 海辺で語らう日々のなか、翔太は不思議な夢を見るようになる。深海に揺れる影、歌うような声、そして澪に酷似した人魚の姿。やがて翔太は、澪が「人間ではない」存在であることを知る──彼女は、人魚として生まれ、人間の世界に一時だけ許された“訪問者”だった。 人魚には掟があった。十八歳の誕生日までに「海に還る」か「泡となって消える」かを選ばなければならない。誰かと強く心を通わせれば、存在は不安定になり、消滅の危険が高まる。だからこそ澪は、誰とも深く関わらないよう生きてきた。 だが翔太との出会いが、澪の心を揺らす。 それは「幸せ」と呼ぶには、あまりにも儚く、残酷な時間の始まりだった。 潮の満ち引きのように交差するふたりの想い。 やがて迎える選択のとき。 少女は静かに微笑み、翔太に言う。 「そう、…だって私は──人魚。」 永遠に交わることのない“陸”と“海”のあいだで紡がれる、切なくも美しい青春幻想譚。 閉じる
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ネオ・デビューネオ・デビュー2025-05-16 18:00創意工夫ありし者創意工夫ありし者作者のひとりごと作者のひとりごと
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