あらすじ
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結婚式の最中。五歳の男の子が壇上に駆け上がり、新郎の脚にしがみついて――「パパ」と呼んだ。 その瞬間、私はすべてを理解した。婚姻届はその場で取り下げ、私は彼の叔父の車に乗り込んだ。 後日。彼の母が家に押しかけてきて、私の頬を叩いた。――だから、私は叩き返した。 「無欲で控えめ」と評判だった元カノは、人を使って私に罪をなすりつける。子どもを突き飛ばした犯人に仕立て上げようとしたけれど、私は監視カメラの映像を突きつけた。 それでも終わらない。今度は誘拐騒ぎまででっち上げ、私の“ヴァイオリンを弾く手”を潰そうとしてきた。 ――だから私は、全部やり返す。 瓦礫の中から這い上がったその足で、彼女の誕生日パーティーに乗り込み、証拠をテーブルに叩きつけた。 誰もが、私の終わりだと思っていた。 けれど―― 宗像千景。 元婚約者の「叔父」であり、すでに一族と絶縁しながらも財閥の頂点に立つ男。 すべてが崩れるその瞬間、彼だけが、いつも静かに現れる。 「……あとは俺がやる」 彼が差し出したのは、相手を確実に刑務所送りにできる、完璧な証拠一式だった。 手の傷がまだ癒えきらない、不安定な夜。それでも彼は言う。 「弾けるようになったら、聴かせてくれ」 ――そして。 私の復帰公演は、街を揺るがすほどの成功を収めた。 カーテンコールのあと。 私は演奏に使った弓を、彼の手にそっと預ける。 翌日のトップニュース。 『宗像家当主、異例の同伴公表  相手は――元・甥の婚約者』閉じる
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創意工夫ありし者創意工夫ありし者2026-03-24 16:39ネオ・デビューネオ・デビュー2026-03-24 16:39作者のひとりごと作者のひとりごと
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