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三分間キスゲームで「別れる」と告げた私――彼は笑って後輩を選び、私はその夜、彼より私を選ぶ財閥御曹司に出会った
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三分間キスゲームで「別れる」と告げた私――彼は笑って後輩を選び、私はその夜、彼より私を選ぶ財閥御曹司に出会った
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現代恋愛
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最近更新:第10話 あのグラスの酒に問題が?
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2026年08月12日 18:42
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交際二年。 高橋修司は、決して人前で志緒梨を傷つけるような男ではなかった。 ――六本木のプライベートラウンジで、あの「同期余興」が始まるまでは。 後輩の佐伯桜が引いたカードは、「その場にいる好きな相手と三分間キスをする」というゲームだった。 彼女は迷わず、高橋へ視線を向ける。 志緒梨は先に条件を出した。 「あなたが彼女とキスをするなら、私たちは終わり」 けれど高橋は笑った。 謝ることも、拒むこともなかった。 ただ彼女の前にしゃがみ込み、袖を掴んでいた指を一本ずつ、優しくほどいていく。 小指が離れた瞬間。 白いシャツの袖口には、彼女が最後まで離せなかった痕だけが残った。 そして三分間のカウントダウンが始まる。 高橋が選んだのは――。 「自分を一番信用している」と言った後輩だった。 志緒梨は泣かなかった。 怒鳴らなかった。 ただ、その場で個人チャットを削除した。 二年間の恋を、彼自身が選んだ答え通りに終わらせた。 誰もが、彼女は傷ついて戻れなくなると思っていた。 しかし――。 次のゲームで、投資部の若きエリート・九条清臣が引いたカードは、 「一人の女性と今夜を共にする」 だった。 彼は誰にも迷わず、テーブルを回り込む。 そして、志緒梨へ手を差し出した。 「……今夜を、俺に任せてみないか?」 その瞬間、高橋は初めて気づいた。 自分が手放したのは、いつでも戻ってくる女ではなかった。 そして志緒梨は知る。 選ばれなかった女ではない。 最初から、選ぶ側だったのだと。
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