目次
ブックマーク
応援する
4
コメント
シェア
通報

第28話

 日曜日の模試が終わると三歩を自分の好きにする

 たったそれだけ

 たったこれだけ

 でも じゅうぶん

 あたらしい自分の一歩になるなら


 水曜日のバイトがあけると散歩で家とは逆の道

 ほんのつかのま

 たったひとこと

 でも じゅうぶん

 未来を捨てずに生きていける


 結局なんやかんや敵らしきひとも現れるけど

 いちばんやばいヤツって自分

 平気に殺しにかかってくる

 平気に我慢も強いてくる


 かなりやばいヤツってどいつ

 それが誰でもかまわないけれど

 距離をひらいて接すれるなら

 まだまだ可能性がある


 相当やばいひとっているよね

 会話が成立しないんだけど

 それが親ならなおのことだけど

 いい勉強になったと思ってる



 金曜日の夜こっそり彼女と出かけた

 なんのことはない

 喫茶店で隣に座ってしゃべる

 いろいろ話題がつきないけれど

 あれこれ話題がつきたときから

 ほんとうの時間が訪れる


 ああ

 送る

 送ってくよ

 そりゃあ方向は逆だよ

 逆だけど

 それでいいんじゃないかな



 最短距離や効率を望んで結果的の遠回りなんて

 結局なにもかも 失いかねない

 だから望んで逆や遠くを選ぶのさ


 と

 誰に向かって?


 よけいな時間のあとの静けさが

 からから喉を渇かせた



この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?