様々な登場人物が織りなす異世界ファンタジー!
この作品は、タイトルの通り、依頼もモンスター討伐も全てワンオペで回さなければいけないほどの事態となった超ブラックギルドの事務員が辞めたあと、どうなっていくのか──という物語です。
読みやすい文体、わかりやすい言葉選びにすらすらと物語の世界に入り込める作品ですが、個人的にすごいなと思ったのはその巧みな構成力です。
書き手視点になってしまうかもしれないですが、一人称視点のこの作品には語り手が優に10人以上います。
つまりはなんと、10人以上もの(10人どころじゃない?)視点で物語が展開していくという構成。それぞれの視点が破綻なく物語を最後の一点に紡いでいく──まさに様々な登場人物が織りなす異世界ファンタジーになっています。
あの人物に肩入れしていたと思ったら、この人物も気になり、気づいたら濃密な人間ドラマに「うわぁあああ」と感情が揺さぶられるありさまに。
涙なしには読めない展開もあり、なにより純粋に面白い!
一見テンプレ的でありつつアンチテンプレで、王道じゃなさそうで王道な、ファンタジー好きなら絶対におすすめできる作品です。