《龍道 進のヒロインの純潔の危機を検出しました:緊急防御壁を展開します》
「何?今の声??」
「五月にも聞こえた?あの声ってテーマパークでの・・」
二人の頭の中に聞こえたのは、以前テーマパークでベルセルクと戦ってる最中に頭の中に聞こえた声だった
「なっ何がどうなってる?」
「近づけないぃぃぃ!!」
「見えない壁があるぞ!?」
時夜の取り巻きの連中は五月と雫の周りに張られた見えない壁の前に張り付いてバンバンと手で叩いたり殴ったり蹴ったりしてるが一向に突破できる気配は無い
「おい!!お前ら大の男がなにモタモタしてる!!」
時夜は不甲斐ない取り巻き達の醜態にイライラが隠せない、そんな時夜を他所に五月達の様子をみて不敵に微笑むマミ・・・
「へぇ~なるほどね・・・・これは少し試して見ようかしら・・・」
マミは時夜の傍に近づきそっと耳打ちする
「はぁ?お前そんな事した・・・ああ分かった・・・・」
マミは急に静かになる時夜の前に立つと美少女二人を目の前に欲望を刺激され興奮してる醜い男どもの背後から手をかざす
「ヴィーダ・ウル・ダルド(我の命に従い対象を破砕せよ)」
マミの唱えた聞きなれない魔法詠唱により一瞬で男たちの身体は爆散し周囲に肉片が飛び散り五月と雫の周囲にある見えない壁にへばり付く
「ひぃっ!!」
「ちょっ!!!」
いきなり凄惨な惨状を目の当たりにして驚き恐怖する五月と雫はお互いに腕を拘束された状況で身を寄せ合い気丈にもマミを睨み返す
「へぇぇこの私の魔法でも砕けないとは・・・人間の作った結界では無さそうね・・下手したらオロチの封印より強力?」
「こ、これが・・魔族の・・魔法・・」
「なんて威力なの・・・圧倒的だわ・・・」
五月と雫はマミの奥でこちらをボ~と此方を見つめてる時夜に呼びかける
「ちょっと!!あんた、この女は人間じゃない!!魔族よ、魔族!騙されてるのよ、正気に戻りなさい!!」
しかし時夜は一向に反応しない・・・マミは時夜の方をチラッと振り返るとクスっと笑い邪悪な笑みで五月らを見つめる
「あらぁぁ残念ねぇぇ人の旦那を誘惑するには少し大人の色気が足りないのかもねぇぇきゃははははは」
「くっ・・・正気に戻りなさい!!」
「きゃははは無駄無駄ぁぁ魔族の精神操作を甘くみてもらっちゃ困るわぁぁ」
「精神操作・・・そんな事まで・・・」
「ほら貴方たちも私のお人形になちゃっいなさい」
「ヴィーダ・ウル・ビス・チャータ(我の命に従う傀儡と化せ)」
マヤの目が邪眼に変わり怪しく輝く・・・・
《龍道 進のヒロインに魅了の効果は無効です、精神干渉を全てジャミングしました》
「!?何・・・精神干渉が受け付けない??そんな馬鹿な・・・仕方ない・・地道に物理的にその結界を砕くしか無さそうね・・」
「ヴィーダ・ウル・ダルド(我の命に従い対象を破砕せよ)」「ヴィーダ・ウル・ダルド(我の命に従い対象を破砕せよ)」「ヴィーダ・ウル・ダルド(我の命に従い対象を破砕せよ)」
マミの唱える連続魔法により五月達の目の前で何度も爆発が起こる・・・爆音と爆炎それに煙で周囲が視界が閉ざされる
「ごほっごほっっっ・・・」
「煙が・・・ごほっ・・・防御壁も煙までは・・防げないみたい・・ごほっ」
《ヒロイン達の危険状況を認識しました・・・伴侶たる龍道 進を呼びよせます》
〇黒原邸 中庭
「くっ・・・ここから五月達は何処に連れて行かれた・・由利さんは何処に・・・それにしても誰も居ないな・・」
進はマミにより飛ばされた場所の周辺を探していた
「お、おい・・進くんちょっと待てって・・勝手に屋敷に侵入して誰かに見つかったら・・」
「立花さん!何で来たんですか?!、立花さんまで捕まってしまいます、直ぐに帰ってください!!」
「そ、そんな君をほっておけないよ・・ここはよく考えて・・・
「お兄ちゃん・・・・・・何で・・・」
屋敷の勝手口が開き中なら白いワンピースの女性が顔を出し驚いている
「あ、麻美!?」
「何でお兄ちゃんが・・黒原邸(ここ)に・・・早く帰ってよ!!今更何しに来たのよっ!!」
妹さんは怒りを隠しもしないで立花さんへむかって怒鳴り散らす
「ま、まてって・・俺は・・」
「今更遅いのよ!!全部お兄ちゃんのせいじゃない!!お兄ちゃんが軽はずみな行動を取るから家族全員に迷惑をかけて・・私は・・・私の人生メチャクチャよ!!!」
目に涙を浮かべ慎吾さんへの侮蔑の言葉を並べる
「ま、待ってください!!慎吾さんは自分の意志で時夜さんを襲ったんでは無いんです!どうか落ち着いて話しを・・・」
「はぁ?そんな戯言誰が信じるのよ!!実際に大勢で時夜さんを襲って警察に捕まったのは事実でしょ!!言い訳なんかできないのよ!!」
「くっ・・・」
麻美さんの言葉に言い返せず唇を噛みしめ悔しそうに俯く慎吾さん・・・
「お兄ちゃんは疫病神よ!!返してよ!!家族を・・・私の幸せを!!私の人生を!!返せェェェェ!!」
「いい加減にしろぉぉぉぉぉ!!」
「!?」「!!進くん!?」
俺の怒声に周囲が震え慎吾さんも麻美さんも呆気にとられる
「何でお兄さんを信じてあげない、家族だろ?兄弟だろ?麻美さんの知ってるお兄さんは家族や麻美さんを顧みない様な人だったのか!?」
「警察が何だ!時夜がなんだ!!誰が慎吾さんを信じてあげれんだ!!これじゃ慎吾さんが救われない・・・」
「進くん・・・良いんだ・・俺の事は・・学生時分に時夜を弄って嫌がらせしてたのは事実だ・・・俺はその報いを受けても文句はない・・だが麻美や両親には幸せになって欲しかった・・」
「・・・勝手・・勝手・・・勝手なのよぉぉぉ!!」
麻美さんが絶叫したその瞬間俺たちの足元が光に包まれる
《ヒロイン達の危険状況を認識しました・・・伴侶たる龍道 進を呼びよせます》