まるで火山の火口のような荒涼な世界が広がり、暗雲立ちこめる空には黄金色の光をまとったレヴィアが、ゆったりとはばたきながら辺りを睥睨している。
「やった……か?」
しかし――――。
その直後、想像もできない事態が起こった――――。
世界が息を呑むかのような
「へっ!?」
時空を
その手には、真っ赤に光り輝く巨大な剣が握られていた。剣の
世界の
「レヴィア様逃げてーー!!」
慌てて叫ぶも時すでに遅し。
その一撃は、まるで運命の糸を断ち切るかのように、真龍の体を真っ二つに切り裂いた。
「ぐぉぉぉぉ!」
重低音の悲痛な咆哮が響き渡る。大地を揺るがし、天を
世界の
真っ二つに切り裂かれた真龍の巨体は、破れた
「あ、あぁぁぁ……」
目の前で繰り広げられる現実が、にわかには信じられない。頭の中が真っ白になり、思考が停止してしまう。
この星で最強の存在の一端を担う真龍が、あの可愛らしいおかっぱの少女が、敗れ去ってしまったのか……。レヴィアとの思い出が、走馬灯のように脳裏を駆け巡る。彼女の笑顔、優しさ、そして力強さ。それらが全て、この一瞬で失われてしまった。
「そ、そんなぁ……」
喉から絞り出すような声が漏れる。レヴィアが負けてしまったら、もはやヌチ・ギを止められる者などいない。世界の
これで全てが終わりなのか。俺たちの希望も、未来も、全てが……。心の中で、必死に否定しようとする。これは夢だ、悪い夢なんだと。しかし、現実は容赦なく、その残酷な真実を突きつけてくる。
「あ……、あぁぁ……」
俺は湧き上がる涙を拭きもせず、その凄惨な光景をじっと見つめ続けた。悲しみと絶望が、胸の中で渦を巻いている。世界が色を失っていくようだった。