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王胡之1 謝安よりの評

謝安しゃあんさま、王胡之おうこしを語る。


「彼を交えて林沢に遊ぶことの、

 何と心地良き事よ」


あるいは、


「かれのあの、清談における

 決勝点を見極めた後の

 怒涛の攻め手は凄まじいね」


けれども、こんなことも

劉惔りゅうたんに漏らしている。

「あいつの身の処し方についての

 厳しさに接していると、大変です」


これに対し劉惔は言う。

「仕方あるまい、かれのモラルの高さは

 名士らの中でも飛び抜けているからな」




謝太傅稱王修齡曰:「司州可與林澤遊。」

謝太傅は王修齡を稱えて曰く:「司州は林澤の遊びに與るべし」と。

(賞譽125)


謝公云:「司州造勝遍決。」

謝公は云えらく:「司州は勝に造りて遍く決す」と。

(賞譽129)


謝太傅語真長:「阿齡於此事,故欲太厲。」劉曰:「亦名士之高操者。」

謝太傅は真長に語るらく:「阿齡は此の事に於いて、故より太厲を欲す」と。劉は曰く:「亦た名士の高操たる者なり」と。

(賞譽131)




王胡之さんの苛烈な一面の見える評価でした。

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