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王羲之8  奥さまつおい1

王羲之おうぎしの奥様は、郗鑒ちかんさまの娘である。

かなり強い人だったようだ。


ある時、二人の弟、

郗愔ちいん郗曇ちどんに言っている。


琅邪ろうや王氏の者ものは、

 謝安しゃあん殿、謝万しゃまん殿の訪問があると

 慌ててめかしこみ、

 履き物を履くのもそこそこに、

 大慌てで応対に出ていきます。


 が、お前たち二人を出迎える時には

 実にしれっとしたもの。


 こんな家に、わざわざお前たちが

 足を運ぶ必要はないのよ」




王右軍郗夫人謂二弟司空、中郎曰:「王家見二謝,傾筐倒庋;見汝輩來,平平爾。汝可無煩復往。」


王右軍の郗夫人は二なる弟の司空、中郎に謂いて曰く:「王家は二謝を見るに筐を傾け庋を倒したり。汝輩の來たるを見るに、平平たるのみ。汝、煩いて復た往き来たる無かるべし」と。


(賢媛25)




郗氏

王羲之との間に七男一女をもうけている。けど郗鑒の娘と言うプライドは絶好調だったもようである。けどね、お姉さま……おそらく琅邪王氏の皆様、家格と言うより資質で見てたんだと思いますよ……。

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