目次
ブックマーク
応援する
5
コメント
シェア
通報

第123話 天狐調教

―――ラースとナディアに黒神龍装ノワール・シリーズを贈ってから、更に一日経った翌日の朝。


この日の朝に八雲の寝室に来たのは、なんとノワールと雪菜だった―――


「おお……これが八雲のお気に入り……技術が際立っているな♪」


ウトウトとした意識の中で八雲にノワールと雪菜の声が聴こえてくる……


「……ふたりして仲良いね?」


「お、起きたか八雲。今、雪菜に八雲を満足させるやり方を教わっていたのだ♪」


ちょうど八雲の込み上げてくる感覚を読み取った雪菜は、スゥーと八雲のシャツの中に両手を潜り込ませて、そして八雲の乳首を指先で転がし始めると―――


「うおっ!!ヤバい!!」


ゆっくりと頭を上下させて、雪菜は満足そうな表情で顔を上げる。


「八雲がこうもアッサリと……雪菜、お前……天才か」


「えへへ♪ さぁ次はノワールの番だよ。八雲もまだまだよね?」


いつの間にか呼び捨てで呼び合う位に仲良くなっているところも雪菜の才能だが、笑顔でそう八雲に問い掛ける。


「ああ、勿論ノワールにもして欲しい」


そう言われるとノワールは少しショボンとした不安そうな顔で、


「雪菜の技を見せられると……我の奉仕など気持ちよくないのではないか?」


八雲にそんな質問をしたものだから、そっとノワールの頭に八雲は手を置くと、


「ノワールがしてくれるってことが嬉しいし幸せなんだ。上手いとか下手とか関係ない」


と優しく髪を撫でる。


「エヘヘ♪ それじゃあやってみよう?まずは―――/////」


雪菜の実習にノワールは素直に従っていく。


始めはぎこちない様子だったが、コツを掴んだのか次第に八雲のポイントを掴んでいくノワール。


「ああ、すごい、いいよ、ノワール」


雪菜によって今までの奉仕と比べても確実に技術が向上していた。


「ノワール、八雲がいまビクン!て少し大きく跳ねたでしょ?もうすぐだよ♪/////」


雪菜の感性は最早見ているだけでも八雲を感知出来る、まさに『八雲マイスター』の称号を与えられてもいいくらいのものだった。


そうして雪菜が横になる八雲の耳元まで口を寄せると―――


「我慢しなくていいんだよ、八雲♪ ノワールにいっぱい、馬鹿になるくらい気持ちよくなって♪ 八雲/////」


「おおお!ノワール!!」


―――耳元で囁かれる雪菜の声に八雲は一気に振り切れた瞬間、今日二回目でも衰えない欲望を解放する。


「んんん―――?!……ハァハァ、どうだ?上手に出来ていたか?/////」


「―――もう最高」


「やったね♡ ノワール大勝利♪」


八雲の誉め言葉と雪菜の言葉にノワールは少し顔を赤くしながら「……当然だ」とぼそりと返事したが、その仕草が可愛すぎて思わず八雲と雪菜にハグされてしまい、朝食の時間まで解放されなかった―――






―――今日はヴァーミリオンへの出発に向けて八雲に同行するメンバーの選定を行っていた。


今回は黒翼シュヴァルツ・フリューゲルで黒龍城からエーグルへ、そこで五穀豊穣の祭事を葵が行い同時にレオパールとの同盟についてエヴリンが会談を行う。


次にエレファンでも葵の五穀豊穣の祭事を行って、同じくレオパールとの同盟についてエヴリンが会談を行う予定だ。


そしてエレファンでエヴリンとは別れ、エヴリンはリオンを経由して評議会にエーグルとエレファンとの会談の内容を改めて打ち合わせてからレオパールに帰国するという予定を組んでいる。


エディスは冒険者ギルドの仕事に戻るとのことでティーグルに残留することとなった。


エヴリンには本人達の希望もあって前回の汚名返上ということでサジテールとスコーピオ、そしてジェミオスを護衛に就けることにした。


キャンピング馬車を貸してエヴリンを送り、終わったらサジテール達三人も北部ノルドのヴァーミリオン皇国へと来る手筈に決まる。


そうなると誰が八雲についていき、誰が黒龍城に留守番をするのか?という議論になった。


「ふむ……まず我の天使達四人は確定として―――」


「―――おい、ちょっと待ってノワールさん?なんでシェーナにトルカ、レピスにルクティアから先に確定出してんの?おかしくない?」


いきなり幼女四人を連れて行くことから言い始めたノワールに八雲がツッコミを入れたが、そこで―――


「―――エッ!?」


―――と本気の驚いた声を上げたのがノワールと、それにフレイアとダイヤモンドだった……


今にも泣き出しそうな表情でフルフルと子犬のように振るえている三人を見て、


「あぁ―――ナターシャ達が……許可してくれたらな?」


と返事するのが八雲の精一杯だった……


途端に笑みを浮かべる三人に、なんでもう決まったみたいな顔してんの?それはそれでどうなんだ?と八雲はツッコミを入れたくなるが、そこは我慢の子だ。


イェンリンに紅蓮、白雪は自分の配下を統括する立場の者達が、ここまで幼女に骨抜きにされるとは思ってもいなかったので困惑した表情と苦笑いを浮かべていた。


もはや幼女達の同行はほぼ確定として、だとすると―――


「―――今回はアリエス、ついて来てくれ」


ルクティアが懐いているアリエスは外せないのと、イェンリン達のことを少なからず引き摺っているのも八雲は気づいていた。


イェンリン達もあれから直接迷惑を掛けたアリエスに謝罪は行っているが、アリエスの笑顔の曇りが気になっている八雲は傍に置きたいと考えて指名したのだ。


「は、はい!畏まりました八雲様♪」


てっきり置いて行かれると思っていたのか、指名されたことに驚いた様子だったがすぐに嬉しさが溢れるアリエス。


そして残りのメンバー発表に固唾を飲んで見守る中、クレーブスが会議室の席を立ち上がり、


「―――八雲様!今回の留学、私も同行させてください!」


と引き籠りのクレーブスが自分から立候補してきたことに八雲は面食らっていた。


「理由はなんだ?クレーブス」


八雲の問い掛けにクレーブスは席を立ったまま説明する。


「ヴァーミリオンはイェンリン様の在位も長く、歴史的にも貴重な資料や建物の多い国なのです!その歴史や現在のヴァーミリオンの国情など知りたいことが多くあります!」


知識欲の塊のようなクレーブスの意志を聴いて、さてどうしようかと八雲が思ったところに、


「―――余も意見を言って良いか?実は余もクレーブスには来てもらいたいと思っていたところだ」


意外にもイェンリンからクレーブスの参加を希望する声が上がった。


「理由を聞いても?」


「うむ。これからお前達に留学してもらう学院の臨時教師としてクレーブスに来てもらいたいのだ。クレーブスの知識なら学院の教壇で弁を振るうのも問題なかろうし、なにより一緒に留学する姫達の護衛もしてもらいたい。預かっておいて何かあっては困るからな。此方からも余の義姉妹達を教師として配置するつもりだが、多いに越したことはなかろう?」


まさかイェンリンがヴァレリア達のことをここまで心配してくれるとは、正直言って予想外だった八雲だが言っていることは正論であり、八雲もその点を苦慮していたことは間違いなかった。


「イェンリンの提案は俺も良い案だと思うが、クレーブスはどうだ?」


「八雲様の命とあれば、当然お受けいたします」


そう言ってクレーブスは八雲が頷くのを見て着席する。


そうしてメンバーについては―――




メイド統括 

序列01位アリエス


黒神龍の参謀 

序列03位クレーブス


黒神龍の料理番 

序列05位フィッツェ


八雲の専属メイド 

序列08位レオ


八雲の専属メイド 

序列10位リブラ


幼女達の護衛 

序列12位コゼローク


―――そして、それ以外にジュディ、ジェナ、葵御前を選出した。




しかしそこで―――


「―――異議ありぃいい!!!」


―――と、どこぞの弁護士張りに声を上げたのはヘミオスだった。


「どうしたヘミオス!?突然大声を上げて?」


「兄ちゃん!兄ちゃんは―――ジェミオスとしたんだよね?」


「ブフゥ―――ッ!!……お、おい、な、なにを突然言い出すんだい?ヘミオス君!」


まるで浮気のバレた男の様なリアクションになる八雲だが、


「―――知らばっくれてもダメだよ!兄ちゃん!ふたりでお風呂に入ったら、すぐにバレるんだからね!!」


「ウッ?!―――し、しまったぁ!!!」


仲の良い双子が一緒に風呂に入れば、ジェミオスの下腹部に『龍紋』があることなどすぐに気づく。


ジェミオスはそんなヘミオスを止めることも出来ず、顔を赤くして俯いていた。


「なんか修羅場だねぇ~♪」


お気楽な雪菜が横で呑気にそんなことを言っているが八雲としては、ここはヘミオスの主張を飲むしかないと思い参加を許可する。


「分かった。ヘミオスも参加で」


「―――やったぁあ♪兄ちゃん大好き♡」


八雲の妹ポジションであり序列11位ヘミオスの参加が決定。


こうしてヴァーミリオンへ向かうメンバーが確定したのだった―――






―――そして、その日の夜。


食事も終わり、皆が休む頃になって八雲は葵を伴い『天孤』を捕縛している『空間』へと入った。


そこは六畳ほどの部屋の広さになっている空間で、そしてその中は淫靡な雌の匂いが充満している……


「フゴォー!フゴォー!グフぅう!ウグぅ!アグゥ―――ッ!!!/////」


真っ暗な部屋の中で薄紫色に淡い光を発行する粘液……《魔神拘束《イーヴァル・バインディング》》が放つ淫靡な光に照らされた天狐の肢体が浮かび上がっていて空間に閉じ込められ、ひたすら強制的な快感を繰り返して受けていたことで理性が吹っ飛んだ獣のような呻き声を上げていた。


その口には粘液から出来た触手が作ったギャグボールをハメられて両胸の上には拳大の大きさになっている触手の先端が貼り付き、その触手の中では絶えず媚薬と過敏薬が胸に刺さった針から天孤の体内に注入され続けている。


M字開脚状態で粘液に拘束され、喘ぎ声を上げる裸体だけで八雲の下半身が疼き出す。


「餌はちゃんと与えているのか?」


八雲に並び立って共に天孤を見下している葵に問い掛ける。


「はい主様ぬしさま♪ 死なれては困ります故、ちゃんと精のつく物を与えておりまする」


どこか楽しそうに葵が八雲に答える。


「さて、お前の依頼主について訊きたいんだが?答える気はあるか?」


上から見下ろす八雲を見上げる天狐だが、快感の無限地獄で目が半白目になっていて意思疎通が出来るのか少し不安になった八雲に対して、天孤はなにも反応してこない。


「随分プライドを傷つけたからな。依頼主への義理立てなんかよりも、俺への恨みで凝り固まったか」


捕縛した際に散々貶したことが天孤の矜持を著しく傷つけたことで、最早依頼主のことなどどうでもいい、目の前の男を殺してやりたいとドス黒い感情に塗り潰されていた。


するとその様子を見て葵が徐に八雲の前に跪き、八雲のベルトに手を掛けた。


(フゴォー!なにを…フウッ!フウッ!……人前で盛っている!!ハァハァ……どこまでも馬鹿にしよってぇええ!!!)


媚薬と過敏薬で狂いそうになっている上、いきなり目の前に出されたモノの大きさに思わず目が釘付けになってしまう天狐を余所に、葵は大きくなっていくそれに見惚れる。


「……ああ♡ 主様はいつ見てもご立派でございます♡/////」


そう言って淫靡な水音を空間に響かせる葵の動きを顔を赤らめ瞬きも忘れて凝視する天狐を見て、八雲は《魔神拘束《イーヴァル・バインディング》》を操り、振動する突起と刷毛のような触手を強く動かす。


「ンウウウゥウゥ!!!!ンゴッ!!アガッ!!あ、ああ!ん!あん!んん!!オホオぉおおっ!!!/////」


(んうううぅうぅ!!!!や、やめろぉおお!―――こ、これ以上はぁああっ!!!!/////)


全裸の姿を蠢かせて全身に汗を吹き出しながら、ここに幽閉されてから強く刺激される敏感な部分に嫌でも快感を与えられ続けてきて天孤の理性も相当擦り減らされていた。


しかも目の前には規格外のモノを持つ雄がいる。


(アオオォオオ―――ッ!!!おのれぇええ!!!そ、そのようなモノを見せつけおってぇえ!はぁはぁ♡ それは、はぁはぁ♡♡ それは……は……私の、私のモノだぁああ!!!//////)


与えられる快感でもはや自分の矜持も意志も無茶苦茶になり始めた天狐は、目の前の逞しい雄を独占する葵のことが憎くてたまらない存在になっていた。


葵からの快感に八雲は昂ぶってくると―――


「―――主様♡」


目線で葵が合図を送ってくる。


その視線の先には―――物欲しそうに八雲を獣の目で釘付けになっている天狐の姿があった。


葵の考えに気がついた八雲は、股間から目が離せない天狐を上から眺めながら―――


「クッ!!!」


―――と、そのまま欲望を解き放つ。


「ウグッ?!」


天狐は見つめ続けていた八雲から欲望を浴びせられ、それからもさらに続く。


裸の全身に次々と飛び散り、その降り注ぐ感覚だけで―――


「フゴオオオオッ?!!!うぐうう!!うご!おほお!!!あが!ああ、うほ!ふぐうう!!/////」


(ンゴオオオオッ?!!!熱いぃいい♡♡♡ そ、それにこの臭いはぁ!!―――おごおお♡♡♡!!!/////)


―――白目を剥いて気絶していった。


頭から爪先まで天狐はビクビク痙攣しながら余韻に浸っている……


すると八雲は天狐の口にハメていたギャグボール型の触手に対して術を操作して外してやると、天孤の目の前に突き出す。


「―――欲しいか?お前が俺のモノになるというなら、いくらでもくれてやるぞ?」


それは媚薬と過敏薬と触手と粘液に塗れ、ここ何日も絶頂を迎えていながら一度もその雄を迎えていない天狐にとっては甘露のような響きの言葉だった。


(あ……あ……ただ一言……この雄のモノになると言ったら……私を……/////)


天狐はもはや無意識に、その舌を伸ばして必死に藻掻いた。


だがその時―――


横から顔を出した葵が、それを奪って表情は悦に浸っている。


「き、貴様あぁああ!!!!!それはわたしのぉおお―――」


横取りされた天狐は怒髪天の勢いでそう言い掛けるが、


「主様のモノになるか、返答もせずに主様に頂戴しようなどと烏滸がましいわ!……お前にはまだまだ躾が足りぬようだな?天孤よ」


そう言ってニヤリと笑う葵を天狐は歯ぎしりして睨みつける。


「―――そうだな。まだまだ躾が必要みたいだな。俺のことしか考えられないくらいに堕ちてもらわないと」


八雲の言葉に雄としての強烈な強さを感じた天狐は無意識に下腹部が震えるが、八雲はかまわず天狐に近づいて胸に張り付いた触手を剥ぎ取ると、胸に刺さっていた針も抜けてそこから血が出ていた。


その胸を『回復』の加護で治療すると、手には『神の手』スキルを強力に発動させ、その治療した両方の胸の先端をクリッ!と思い切り摘まみ上げる。


「イヒイイイィイィ―――ッ!!!ひぎゃあああ!!!イギイィイイ!!!!/////」


強烈な『神の手』の快感が胸から脳を直撃して、上向きに半白目になった天狐は舌を突き出して再びビクビクと痙攣しながら、そこで意識が飛んでしまった……


「また来るから、その時はもう少し楽しませてくれよ?」


―――そう言い残して八雲と葵は気絶した天狐を残し、その空間から去っていくのだった。


「カハッ!!……グゥウウ……いっそ、殺せぇ……ああ……/////」


後には天狐の恨みがましい、そして艶のある声だけが異空間に響いていた―――



この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?