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第217話 ブリュンヒルデの初夜

―――夕暮れ時になった白龍城


しかし八雲とブリュンヒルデは今そこにはいなかった―――


ふたりは今―――


「八雲殿……/////」


「ブリュンヒルデ……」


―――黒を基調としたモノトーン調の広い寝室。


此処は天翔船黒の皇帝シュヴァルツ・カイザーの八雲の個室だった―――


「んん……ちゅ……はぁ……ちゅ……チュッ……はあ/////」


―――此処なら八雲も気をつかわずにイチャイチャ出来ると考えて、白龍城の上空に停泊させていた黒の皇帝シュヴァルツ・カイザーの自室にブリュンヒルデを連れ込み、そして今お互いの唇を重ねて舌を絡めていく。


「ブリュンヒルデ……脱がせるよ」


そう言ってブリュンヒルデのブラウスのボタンをゆっくりと外していく八雲を見つめながら、ブリュンヒルデもそっと白く細い指で八雲の黒いシャツのボタンを外していく……


お互いに上着をそっと脱がせ合って、パサリッと床にシャツが零れ落ちていった。


―――そうして衣服を脱ぎ去っていき、お互いに下着姿になる。


ブリュンヒルデは―――


―――黒のレース刺繍も入ったブラに、下はなんと黒のTバックを身に着けている。


「その下着は……」


と、八雲が言い掛けると―――


「こ、これは?!―――ち、違うんだ?!これは、レギンレイヴが!その……大切な日だから……これにしなさいって言って……/////」


―――消え入りそうな声になって説明するブリュンヒルデをそっと抱きしめて八雲はキスを交わした。


「すごく魅力的だ。俺のために着てくれたんだろう?本当に綺麗だ」


「そ、そうか!あ、貴方に喜んでもらえたなら、私も嬉しい/////」


そこから八雲はブリュンヒルデをベッドの上へと促すと、ブリュンヒルデが四つん這いになってベッドに乗り上げた。


その時、突き出されている白くて美しく、ぷりん♪ とした美尻とそこに食い込んだ黒いTバックが飛び込んでくる光景に八雲は思わず鼻血が出そうなほど興奮を昂ぶらせる。


そんな興奮を『理性の強化』で抑えながら、八雲もキングサイズはあろうかというベッドへと向かうのだった―――






―――ベッドの枕元に凭れ掛かって座っている八雲の股の間に、同じ方向を向いて八雲に背中を預けるブリュンヒルデ。


八雲が後ろからそっとブリュンヒルデの腹部に腕を回すと、まるで子供をあやすように撫でてやる。


「ん……あ……きもち……いい/////」


優しく触れられることに仄かな快感を受け始めたブリュンヒルデは、ピクピクと身体を震わせながら、八雲の思うままに撫で回されて悦に浸っていた。


そんなブリュンヒルデの様子を見て八雲がそっと黒いレースのブラを下から捲り上げて、その大きな美乳を表に曝け出した。


「あっ?!……んん/////」


思わず恥ずかしさで声が出そうになったブリュンヒルデだったが、ここで大袈裟な態度を取ってしまっては八雲に嫌がられてしまうかも知れないと、羞恥心をぐっと抑えて唇を噛みながら頬を紅潮させる。


ブラから完全に露出された胸は張りのある、お椀型の胸をしていて先端には八雲に快感を教えられた敏感な部分が既にその身を立たせて待ち構えていた。


目の前にある美乳に後ろから、そっと下乳のラインに両手を這わせる八雲の手には『神の手』スキルが発動している。


ブリュンヒルデは下乳を支えるように持ち上げて撫でる八雲の仕草だけで、すぐにでも達してしまいそうになっていく。


「んあ……んんっ……やくも、どの……んんあっ……そこ……きもち、いい……もっと/////」


フォンターナ迷宮では八雲に快感の種を植え付けられ、ラーズグリーズと共に色々と教えられて、自らで慰めることしか出来なかったブリュンヒルデにとっては、今こうして八雲に触れて貰えるだけで快感の海に沈んでいきそうなのだ。


そんな八雲の手が下乳から徐々に上へと上ってきて、やがては先端の周囲で円を描くようにして指先が躍っている。


だが、それはブリュンヒルデにとって―――もどかしい行動になっていた。


「あ!はぁ……ね、ねえ……触って、欲しい/////」


後ろの八雲に振り返りながら、そっと囁くブリュンヒルデ……


だが八雲は敢えて問い掛ける。


「どこを?」


買ってもらったイヤリングの揺れる耳元で優しくそう囁かれたブリュンヒルデは内心で―――わかっているくせに!と思っていたが、愛する男が自分にその場所を言わせたいのだという八雲の考えも同時に察していた。


「ウゥッ……わ、私の……ち、ちく……/////」


そう答えた瞬間、『神の手』スキルに塗れた八雲の両手の人差し指が、ブリュンヒルデの両胸の先端をサッと軽く撫でて通り過ぎた瞬間、ブリュンヒルデがその場でビクビクと身体を痙攣させた。


「アアアッ!あ!これ……いい……もっと……もっと触れて?もっと撫でて/////」


ブリュンヒルデは、甘いお菓子をおねだりする子供のように八雲に甘えた声を掛ける。


「迷宮で教えてから、ちゃんとひとりでしていたか?ブリュンヒルデ」


そんな甘い空気の中で八雲の優しい声での問い掛けがブリュンヒルデの耳に届く。


「うっ……うん、していた……言われた……通り……あれから……いっぱい/////」


恥ずかしいことを告白させられてブリュンヒルデは真っ赤になっている―――


「だったら―――手伝ってやるよ!」


そう言い放った八雲のクロスされた腕が彼女を抱き締めると、『神の手』を纏った両手の人差し指が彼女の両胸の先端を同時に転がし撫でる。


その瞬間、強烈な快感がブリュンヒルデの身体を駆け巡り、下腹部に伝わっていく―――


「それっ!!!いいぃ!!ダ、ダメぇえええ―――ッ!!!/////」


―――腰を何度も上下させてビクビクと大きく痙攣を起こしながらブリュンヒルデは快感に溺れていた。


「す、すごいぃ……はあはあ/////」


まだ小刻みに震えているブリュンヒルデ……


だが、八雲の強烈な愛撫はまだ終わらない―――


ダラリと力の抜けたブリュンヒルデの後ろから伸ばした両手を、黒いTバックの下着の中に潜り込ませる。


「ふあっ?!や、やくもどの?な、なにを―――ああ!ダメ!!そこは!アアッ!!!/////」


八雲の指先は―――


両手ともに『神の手』を発動しているため、ブリュンヒルデには強烈な快感が絶頂直後に押し寄せてくる。


「ダメェ!!そこ!びんかんに!!さっき!ああ!!あ、あ、また―――クゥウウッ!!!/////」


―――八雲の攻撃にブリュンヒルデはものの数秒で再び快感の波に呑まれる。


ビクリと大きく仰け反るように振るえたあとは、ビク!ビク!と小刻みに身体を痙攣させていた―――






―――絶頂の余韻に浸るブリュンヒルデを、そっと仰向けに横にする八雲。


まだ意識が朦朧としているブリュンヒルデの黒いTバックの下着をそっと下ろしていく。


そこにはまだ男を知らない少女のような身体が晒されていた……


「ブリュンヒルデ。お前を俺のものにしたい」


まだ目の焦点が朦朧としているブリュンヒルデにそう語り掛けながら、八雲は身体をゆっくりと重ねていく。


すると、熱い塊に正気を取り戻してきたブリュンヒルデが一言―――


「……きて/////」


―――囁くようにそう答えたのを聴いて、八雲が腰を前に進めていく。


「あぐっ?!クッ!アアアアッ!!!/////」


そこには乙女の証しだったものが確かに八雲の目に入っていた。


その破瓜の痛みに一瞬顔が歪んだブリュンヒルデに八雲が『回復』の加護を施す。


「グウウッ!……あ、ああ……こ、これは?あん!え、なに?これ、痛みが!!/////」


「今『回復』を使った。ブリュンヒルデに痛い思いはさせたくないからな」


突然襲った破瓜の痛みが一瞬で消えたことに驚いたブリュンヒルデだったが、八雲が教えてくれたことで不安はなくなり、逆に直接感じ取る逞しい八雲から伝わる熱に身体が反応していく。


「あっ!あっ!んん!こ、こんなに!!……はぁ!あん!/////」


少し引いては奥へ、少し引いては奥へと突き進む八雲がブリュンヒルデにその大きさと熱を教え込んでいくと、ブリュンヒルデの声色がどんどん艶のある声へと変わっていく。


「アアッ!!あんっ!!あっ……アアアッ!!/////」


身体が喜びに打ち震え、八雲に快感を与える。


八雲は、内心で彼女の一番大切な場所を征服したような感覚に襲われて興奮が増してくる。


そして八雲の腰が駆動していく―――


―――寝室中に響き渡る淫靡な水音。


その動きで意識が戻ったブリュンヒルデだったが、すぐにまた快感の波が押し寄せてきて正気を保てない。


「ハァハァ……ブリュンヒルデ」


腰を動かしながらも耳元で囁く八雲の言葉に、さらに感情が高まって身体を震わせるブリュンヒルデ。


激しさを増す八雲の腰の打ち付けに、ブリュンヒルデは何度も快感が押し寄せている。


「ハァ!ハァ!ブリュンヒルデ!俺も限界だ!!!」


涙を流して喘ぎ声を連続しているブリュンヒルデに八雲はそう宣言をしてから、ブリュンヒルデに覆い被さり抱き締めると―――


「わたし!また、イィイイイ―――ッ!!!/////」


―――八雲は背中の仰け反ったブリュンヒルデを強く強く抱きしめながら欲望を解放していった。


そして―――


―――ブリュンヒルデの下腹部には桃色の光を放つ『龍紋』が確かに刻まれた。


彼女もまた龍紋の乙女クレスト・メイデンに正式に連名される八雲の家族となった瞬間だった―――


「ああ……愛してる、ブリュンヒルデ」


快感で涙して震える彼女の耳元で、八雲はそう囁く……


「もう一回、いいよな。ブリュンヒルデ―――」


彼女の返事を待つこともなく、八雲は再びブリュンヒルデに覆い被さっていく。


―――紅の戦乙女クリムゾン・ヴァルキリーの第二位ブリュンヒルデはその美しさと強さを併せ持ち、『勝利する者』という通り名を持つ。


出会った時にはイェンリンのことで八雲と対決し、その後も八雲の優しさに触れ、次第に魅かれていった―――


―――初夜を迎え、これから先も八雲と共に未来を歩む一人となったブリュンヒルデ。


その幸福感に全身を包まれて目の前の八雲のことを強く抱きしめるのだった―――



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