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第221話 フォウリンの初夜 マキシの初夜

―――八雲達四人の夏の夜はこれからが本番だ。


「はあ……はあ……んん……/////」


「ハァ……ハァ……ちゅ……/////」


フォウリンとマキシは、魔術式エアコンで涼しいはずのキャンピング馬車の中で、熱の籠った吐息を吐きながら興奮を増していく―――


フォウリンは紅い瞳をトロンとさせながら八雲を見つめている……


マキシはフォウリンと同じく熱い吐息を漏らして瞳を潤ませている……


そんなふたりの姿が艶めかしくて『絶倫』スキルがパッシブで発動している八雲はふたりの前で天を突くほどの興奮を示していた。


そんな逞しい八雲を目の前にして何も言っていないのに、フォウリンとマキシが舌を這わせ始める―――


「うっ……ああ……」


―――まるで子猫がミルクを求めるように、左右から舌を這わせていく美少女達。


そんなふたりを仰向けになりながら眺めつつ、雪菜の八雲に対する攻めも続けられていく。


「も、もう、我慢……できない」


少し苦しそうにそう呟く八雲の言葉を聴いて、笑みを浮かべた雪菜が囁く―――


「それじゃ八雲……初めは、どっちにする?/////」


―――この世界の至宝と言っても過言ではない美少女ふたりを自分の思う儘に選ぶという最高の選択、その甘美な雪菜の問い掛けに八雲の気持ちは決まった。


「……フォウリン」


「―――は、はい!/////」


そこから先の言葉を八雲は何も言わなかったが、フォウリンは名前を呼ばれた意味を間違いなく理解していた。


上半身を持ち上げた八雲がそっとフォウリンの手を引っ張って広いベッドに寝転がす。


枕に頭を沈めながら、両手で胸元を隠す公爵令嬢、いや次期ヴァーミリオン皇帝となる美少女の可憐な裸体に八雲の理性は決壊寸前にまで追い詰められた。


「……は、恥ずかしい……です/////」


そんな恥じらうフォウリンの両足首を握ったかと思えば、八雲はフォウリンの両足を上げて開かせる。


「や、八雲様!?イヤ、み、見ないで下さい……/////」


両手で顔を覆ってイヤイヤと首を振るフォウリンの開かれた脚にはまだ誰も見た事のない未開の境地が待ち受けている。


公爵令嬢が脚を広げる光景に―――


「フォウリン、痛かったら我慢せずに言ってくれ。『回復』使うから痛みを与えるつもりはない」


「あうぅ……は、はい……どうぞ/////」


その言葉に八雲が身体を押し入れていく―――


「ハアアア―――ッ!!!アグゥッ?!アアアッ!んん―――/////」


眉をハの字にして苦悶の表情を浮かべるフォウリンを気づかいながら身体を前に出す八雲だったが、『神の手』を纏わせて『回復』の加護まで総動員している状態で愛する女に傷みなど感じさせることはしない。


フォウリンは異物の感触に戸惑っていたのだ。


そして、その異物から与えられるまるで体内から蕩けてしまうかのような快感にも戸惑っていた。


『神の手』によって与えられる快感は、処女であり淑女である公爵令嬢には余りにも強烈な感覚だったため、絶頂の波が近づいていることも理解出来ていない。


「ああ!……あん!……い、痛く、ないです……ああ、でも、この感じ……なに?……身体が、飛んでしまいそうな!?あうぅ!あん!これは!いったい!/////」


「ああ、もうすぐフォウリン。一番フォウリンの一番大事なところに!」


最後の詰めを一気に腰を前に出して押し込んだ瞬間―――


「んんんんッ!!!ンアアアハア―――ッ!!こ、こんなのぉ!ス、スゴイィ!!/////」


八雲は動いていないが、強烈な絶頂で全身をビクビクと痙攣させるフォウリンは荒い呼吸を必死に落ち着かせようとしている。


そんなフォウリンの様子を見て、八雲はその正常位の体制からそっと覆い被さって、優しくフォウリンにキスを落としていく。


「あ……んん……んちゅ……ちゅ♡……/////」


八雲のキスで少し呼吸を落ち着かせてきていたフォウリンだったが、そこで八雲がゆっくりと腰を前後に動かし始めた。


「ンンッ!?……ちゅ!……んあっ!…んっ!…んっ…ちゅ♡…あ…んん…ハァ…あ…あん…やくも…さまぁ!!/////」


徐々にリズミカルになっていく動きにフォウリンも再び快感の波が押し寄せてきていた。


「フォウリン!俺も!!」


だが、激しい絶頂の波に襲われたフォウリンにはその言葉に返事を返すだけの意識はなかった。


「―――クゥウウッ!!!」


返事がないことなどお構いなしに自身の欲望の塊を解放する八雲―――


「アアアアア―――ッ!!!/////」


フォウリンは自分の身体の中が八雲に支配されていくような、その喜びもまた身体を震えさせていき、下腹部には八雲の女の証しである『龍紋』がクッキリと浮かび上がってきていた―――


暫くしてゆっくりとフォウリンから離れた八雲。


「フォウリンのことは私が見ているから、八雲はマキシをお願いね♡/////」


―――と、雪菜がフォウリンの面倒を請負って八雲に対してマキシへ促す。


そのマキシはというと、フォウリンと八雲の行為を見つめながら自らを慰めていた―――






―――マキシの傍に近づいていく八雲を見つめているマキシの深い藍色の瞳はすっかり潤んでいた。


「待たせてごめん、マキシ」


そう言ってそっとマキシを抱き寄せる八雲―――


「ううん、だいじょう、ぶ、だから。だって、八雲君は、ちゃんと、愛してくれるって信じてたから。だから、だいじょうぶだよ♡/////」


―――微笑みと期待と艶のある汗ばんだ肌を八雲に向けて答えるマキシ。


そんな可愛いマキシの姿に、八雲はその唇を少し強引に奪う。


「ンンッ?!…ンン……んっ……ハァ……ちゅ……ちゅ♡/////」


始めは驚いたマキシだったが、すぐに柔らかな舌を絡めて淫靡な唾液の交換をし始める。


「んちゅ……やくも、くん……僕、初めてだけど、もう、準備、出来てるから……だから、きて/////」


そう言ってマキシは顔を真っ赤にしながら自らの膝下に両手を回して持ち上げ、未開のそれを八雲の前に曝け出す。


その健気な姿に八雲の次弾が装填されてビクリと震えた―――


「マキシ、いくぞ」


―――その前に腰をもっていくとゆっくりと前に進んでいく八雲。


「う、うん、いいよ/////」


その言葉を聴いた八雲は徐々に腰をさらに押し進めていった。


「アウウッ!!!ア、アアッ!!!/////」


巨大な異物が体内に突き刺さってくる感触にマキシの表情も苦悶を浮かべる。


「大丈夫だ。身体が感じる快感に身を任せて。痛みも『回復』で感じないから、安心して、力を抜いて―――」


そうマキシに囁きながらもより深い場所へと繋がっていく。


途中、おそらくは処女の証しであろう抵抗も感じたが構わずその先へと突き進んで、八雲はマキシの処女も奪った。


「アウウッ!!これ、スゴイ!アアアッ!こ、これが、『神の手』の、快感なの!?あんっ!ああ!!/////」


三人の中ではスリムな体型をしているマキシの身体を貫くようにして進軍する八雲を、マキシは期待と怖さが入り混じった感情で迎え入れていく。


そうして―――


「―――ンンアアアッ!!!/////」


―――細身のマキシにピッタリとくっついた。


深くまでひとつになったことを感触で確かめた八雲は―――


「最後までいくぞ!」


―――と、腰を一気に奥まで突き上げて密着させた。


「オオおぅオオオ―――ッ!!!/////」


最後の一突きで下腹が貫かれたような感触と『神の手』からの快感を受け取ったマキシは、可憐な美少女が見せてはいけないような表情と共にくぐもった声を上げた。


言葉にならない喘ぎ声を漏らしながら、それでも快感を求めているのか、身体だけは小さく上下に揺さぶられていた。


そんなマキシを抱え上げて対面の体勢を取ると、八雲はマキシの両膝を抱えて持ち上げながら上下に揺らしていく。


「こ、これぇ!ダメェ!ぎ、ぎもちいいぃ!!!/////」


両腕で八雲の首にしがみ付くマキシは軽々と八雲に上下に揺らされながら高みに登っていく。


「アアッ!スゴイィのぉ!!しゅきぃ♡! だいしゅきぃ♡!/////」


あの可憐だったマキシの淫らな変貌ぶりに八雲も驚いたが、それでも彼女を愛していることには変わりはない。


この時の八雲はまだ知らなかったが、魔族において性交の際に性格が変わるといったことは珍しいことではない。


性別を入れ換える魔術もそうだが、魔族は状況によって性格が変貌しやすい種族であり、そのことはこの異世界では一般に知られている話である。


そのためマキシのこの淫乱な変貌ぶりは、ある意味正しい魔族の本性と言えるのだった。


まるで玩具のように激しく上下に振られながら、その藍色の瞳からは涙を流しながらも淫靡な微笑みを浮かべているマキシに、八雲の快感が高まってくる。


「クッ!!いくぞオォオオッ!!!」


最後は重力に任せるように八雲の膝の上に落としたマキシに欲望を思うがままに放った瞬間―――


体内で打ち上げ花火のように発射される熱に、マキシは後ろに背中を仰け反らせながら、ビクビクと舌を震わせて八雲の打ち上げ花火を受け止めていく―――


―――意地らしくもすべてを受け止めようとしているマキシを八雲は思わず抱きしめていた。


そうして絶頂の余韻に浸りながら、笑みを浮かべたマキシの下腹部にも『龍紋』が刻まれる―――


ようやく八雲はそっとマキシを後ろに倒してベッドに横にすると、密着している腰を離していく。


「やくもぉ……んっ……ちゅ……ちゅ……すき……/////」


ゆっくりと愛情たっぷりのキスを行い、そっと口を離す雪菜が八雲を上目遣いで見つめる。


「ハアハアハア♡ 次は私だよね?八雲♡/////」


おねだりする視線を送る雪菜に、八雲はゆっくりと覆い被さるのだった―――


「三人とも、寝かせないからな」


―――その八雲の言葉通り、この夜は空が白むまで三人の嬌声が鳴り止むことはなかった。


閑静な湖の畔で代わる代わる乙女達の艶の込められた声が響き渡っていき、森に棲む野生の動物達に届いていた―――



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