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第232話 ヘミオスの初夜

―――八雲がふたりに問い掛ける。


「―――それで、ふたりは何処か見に行きたいところとかあるか?」


その言葉を聴いて、同時に顔を見合わせたジェミオスとヘミオスは、また同時に八雲の顔を見つめると―――


「それなら兄さま―――」

「だったら兄ちゃん―――」


―――ふたりは息ピッタリに、


「マーケットに行きたいです!」

「マーケットに行きたい!」


と答えたその勢いに八雲は思わず仰け反って驚いたが、ふたりの期待が込められた笑顔に逆らえる訳もない。


「畏まりました。お嬢様♪」


と八雲は笑顔で応えた。


そうして、首都ヴァイスの大通りにあるブランドショップの大きな店が建ち並ぶ場所から、広い横道へと曲がったところに―――


「おお、スゴイな、これは……」


ふたりの言っていたマーケットが広がり、数多くの露店のテントが建ち並んで首都の住人達も数多くが行き交っている。


並んだ店舗の店頭を見ていくとアンティーク家具や絵画、食器、装飾品、書籍、玩具のほか古着などの日用品に加えて、野菜や果物、肉、チーズ、ワインなどの食料品も販売されていて、またそれとは別にワッフルのようなお菓子や軽食を売っている露店もあった。


「フリーマーケットか。それにしてもかなりの規模だな」


八雲は通りの奥まで見える人の混雑具合に、ヴァイスに来て一番人間を見たんじゃないか?と思わされる。


店主も行き交う人々も人族、獣人、エルフにドワーフ、そして魔族もいて賑わっている。


「もう少し負けてくれよぉ~!大銅貨二枚!!」


「―――それじゃうちが大損だよ!それなら大銅貨三枚ならどうだ?」


彼方此方では賑やかに値切り合いの声が飛び交い、元気な子供達の集団が人混みの中を駆け回ったり、隣同士の店主が世間話をしていたり、本当に平和な空間だった。


八雲はそんな賑やかな空気を感じながらジェミオスとヘミオスを見ていると、ふたりは早速と言わんばかりにあっちの店、こっちの店と見て回る。


いや、ただ見て回るだけではない―――


「この家具はご主人が作ったんですか?」


「―――いやいや、これはスプルア連峰の麓にある森の職人達が作ってるのさ!俺は此処に売りに来てるだけだよ」


「そうなんですね♪ 最近此方に来たんですけど、ヴァイスは何でもあるって聞いていましたが、皆さん笑顔で楽しそうですね♪」


「ああ、少し前に白神龍様が御子様を迎えられてなぁ。とても可愛らしい女の子の御子様で、その御子様がヴァイスに来る度に俺らにも声を掛けてくれてよ。そこから何だか皆お互いに挨拶するようになって、そうしたら今まで話したこと無いヤツが実はいい取引先になったり、上手くいくようになってきたんだ」


「へぇ~♪ それじゃ、前はここまで人がいなかったの?」


ヘミオスが家具屋の店主に問い掛ける。


「それなりに人はいたけど、今ほどはいなかったな。御子様はひとつひとつ店を見て回って、こうすればどうか?とか、こうしたら便利だとか、こういう物は作れないか?とか色々アイデアを出してくれてな!御子様のおかげで俺達も楽しく商売する気持ちを思い出したよ」


八雲はその話をジェミオスとヘミオスの後ろで聞きながら、雪菜も彼女らしいその行動で街にムーブメントを起こしていたのかと感心するのと同時に幼馴染を誇らしくも思った。


この時の八雲は知らなかったが、それは雪菜に与えられた『神の加護』の恩恵であり、八雲がそのことを知るのはまだ先のことである。


ジェミオスとヘミオスはそんな他愛もない会話を店主達と交わしながら、次々とマーケットの奥へと進んで行く。


その途中で―――


「何か欲しい物はないのか?言ってくれたら俺がプレゼントするよ」


―――と声を掛けたが、ふたりはニコニコと笑みを浮かべて、


「兄さまにお強請りするなら、一通り見渡してから決めます♪」


「兄ちゃんに買ってもらうなら、ずっと良い物を選ばないと!ニヒヒッ♪」


と返してきたので、八雲は可愛い双子の美少女のボディーガードに徹することにする―――


現に眩いくらいの双子の美少女が目立つゴスロリファッションで人混みのフリーマーケット通りを彼方此方に向かって舞っているのだ。


―――人の目を引かない訳がない。


仕舞いには話し込んだ店主から―――


「―――これはサービスだ!今度また買い物に来てくれよ!」


「ホント可愛い双子ちゃんねぇ♪ おばさんからのサービス!持って行って♪」


「そっちの兄ちゃんは護衛か何かかい?丁度いい!これ持って行きな!ほれ!男がシッカリ荷物持ってやんな!!」


―――と、気のいい店主は店頭の商品をジェミオスとヘミオスに渡してきて、とうとう八雲にまで荷物を持たせる店主まで現れて、八雲の両手で抱えるくらいに荷物が増えていった。


(俺は、これでも皇帝♪ でも今ここでは、護衛♪ そして荷物を持ってぇ♪ その扱いは、下端♪ でもふたりは、笑顔で♪ だから俺も、幸せ♪―――チェケラッ!!)


ひとり心の中で今の自分の扱いを下手くそなラップ調で歌って表現する八雲。


さすがにサービス品だけで荷物がいっぱいになりだしたので、一旦『収納』にポイッと仕舞い込む。


そうしてある装飾品の店の前に立ち止まったジェミオスとヘミオス。


「何か良い物でも見つけたか?」


すると―――


「あの、兄さま……/////」


「えっと、兄ちゃん/////」


―――ふたりが少し顔を赤らめて上目遣いに八雲を見上げてくる。


「すいません、これとこれ、買いたいんだけど」


「はいよ!おお、これは可愛らしいお嬢さん達だ♪ これとこれかい?なるほど、ふたりにお似合いだ♪」


「幾らだい?」


「ふたつセットで銀貨五枚だけど―――」


「―――わかった」


「えっ!?いや、いいのかい?そのままで?」


普通ならここから値引き合戦が始まると身構えていた若い男の店主は、即答した八雲に驚く。


「ああ、自分の物だったならそうするかも知れないけど、女の子のプレゼントは値切りたくないんだ」


「カァアア!―――カッコつけやがって!この色男!!よし!分かった!!それじゃあこれもサービスだ!!持っていきな!!」


八雲のキザな台詞に触発された店主は、ふたりの品に更におまけの品を付けて渡してきた。


欲しかった物が手に入ったジェミオスとヘミオスは、店の男にお礼を言ってその場を離れる。


そして、通りの細い脇道に入ると、


「ありがとうございます♪ 兄さま/////」


「ありがとね♪ 兄ちゃん/////」


礼を告げたふたりが強請った品とは、金と銀を用いたピアスだった。


丁度同じデザインの品がふたつあり、金と銀が折り重なるようになったそのデザインは、金髪と銀髪のふたりを表しているような、そんなピアスヘッドで八雲もふたりに似合うと思った。


「あの、兄さま。よろしければ、兄さまに着けてもらいたいのですが……/////」


「僕も……兄ちゃんに着けて欲しいな。ダメ?……/////」


(なんという威力?!―――これが妹力というものか!?その上目遣い反則~!!!)


「分かった。でもピアスだから、痛くないように『回復』を掛けながら開けるぞ?いいか?」


「はい/////」


「うん/////」


美少女ふたりが頬を赤らめて、顔を近づけてくるこのシチュエーションに対して過剰に反応してしまう八雲だったが、ピアスの針をまずはジェミオスの耳に当てて貫く。


「んん♡/////」


「なんか声の感じ、違くない?」


続いてヘミオスの耳にもひとつずつピアスで貫いていくと、


「あん♡/////」


「おいそれワザとだろ?」


そうしてふたりの両耳に金と銀のピアスが輝いている。


「これは、どうしましょう?」


ジェミオスが差しているのは店の主がおまけで付けてくれたペンダントだった。


それも金と銀のチェーンが付いていてペンダントヘッドには平たい長方形の金と銀がぶら下がっている。


それを見た八雲は少し悪戯心が湧いてきて―――


「これ、俺が少し加工してもいいか?」


―――と、ふたりに問い掛ける。


「え?兄さまがですか?」


「わぁ♪ 兄ちゃんが何かしてくれるの?」


期待の声を上げたヘミオスに頷くと、八雲は『創造』の加護で長方形のペンダントヘッドに文字を彫り込んでいく―――


「これ、何て書いてあるんですか?」


―――ジェミオスもヘミオスも、渡されたペンダントのヘッドに書いてある見たこともない文字について訊いた。


「ん?それは―――」


そのペンダントヘッドには―――


『九頭竜八雲専用』


―――と漢字でそう彫られていると告げる。


「兄さま……/////」


「兄ちゃん……/////」


その言葉にふたりが頬を赤らめてその瞳がトロンとしていた。


そんなふたりに八雲は、金のペンダントをジェミオスに、銀のペンダントをヘミオスに着けてやる。


「それじゃあ、そろそろ昼ご飯でも食べようか」


そうして三人は昼食に向かった。


ヴァイスの名物だという料理を近くのレストランへ食べに行くと、なんと八雲も知っているチーズフォンデュだった。


色々な食材に三人でチーズを絡めて楽しみながら美味しく頂いた。


そしてその後も色々と見て回りながらふたりは色々な情報を聞き取り、満足そうな顔をして夕方には魔術飛行艇エア・ライドで移動することにして、双子姉妹は座る場所を来る時と交代して白龍城へと帰っていった。


因みに―――


ふたりのペンダントを見せてもらった漢字が読める雪菜は、


「クッ!!う、羨ましい……/////」


と、呟いたのはまた後日の話しである……






―――そして、


白龍城に戻ってきた三人は、そのまま八雲の部屋に向かい今日露店を周ってふたりがサービスで貰った品々をテーブルの上に広げる。


殆どがお菓子や果物、野菜などが多く、果物や野菜はまた食事にでも八雲が使うことにしてお菓子は三人で食べることにする。


ジェミオスがお茶を入れてヘミオスが色々あるお菓子をお皿に移してテーブルに並べていき、三人で楽しく話しながら食べていく。


そんな楽しい時間が過ぎていくと、窓の外はとっぷりと夜闇が広がっていた―――


その時ヘミオスがモジモジと身体を揺すり出すと八雲に声を掛けてくる。


「あの、兄ちゃん。このペンダントの、意味って、その……やっぱり、僕のことも/////」


そこまで言って口籠るヘミオスに、八雲はそっと頭に手を置いて軽く撫でていく。


「だいぶ待たせちゃったよな。ヴァーミリオンまでついて来てくれて、そこからアルブムまで来ちゃったくらい」


するとヘミオスは瞳に涙を溜めて、


「ホント、そうだよ!兄ちゃん、もう、僕のこと、いいのかなって……」


「そんな訳ないだろ?」


「うん♪ 僕……このペンダントに書いてある通りにして欲しい/////」


「……分かった。お前を俺のものにしたい。ヘミオス」


「うん!して!僕のこと、兄ちゃんのお嫁さんにして……ください/////」


その八雲の言葉と、それを聞いて笑顔を見せているヘミオスのことをジェミオスも笑顔で見つめているのだった―――






―――ゴスロリのドレスを脱いでその下から現れたのは、


肩紐からバストカップを貫いてそのままショーツに繋がってオープンクロッチを形勢する大胆なデザインだった。


ゴスロリのドレスと合わせてジェミオスは黒い下着、ヘミオスは白い下着でそんな大胆な下着を身に着けているとは思っていなかった八雲は正直驚くと同時に妹のような可愛い双子姉妹が、自分を喜ばせようとこのような大胆な下着を纏っているかと思うと、それだけで『理性の強化』が即時発動していた―――


ブラの下からショーツに繋がるまでの左右の縦に走った紐の間には交差するようにリボン状の紐が渡っていて、大人っぽい色気と少女の可憐な空気が折り重なって理性など役に立たない魅力を放っていた。


「ふたりとも、ベッドの上においで」


コートを脱いでベッドに先に上がった八雲はふたりを呼び寄せる。


ふたりは黙って子犬の様にベッドの上に四つん這いで上がりながら八雲に近づく。


(今、後ろからふたりを見たら、オープンクロッチで大変な景色が広がっているんだろうなぁ……後で見せてもらおう)


そんなことを考えながら、近寄って来たふたりをそっと抱き寄せて―――


「ん!?んん!―――ん、んあ♡……はぁ♡ 兄ちゃん♡/////」


―――ヘミオスの唇を奪って、柔らかくも瑞々しい唇を楽しむ。


今日はヘミオスを優先する、ということは八雲とジェミオスの中で確定事項として暗黙の了解を得ていた。


その証拠にヘミオスに先にキスをしてもジェミオスは何も言わないし、むしろ笑顔でその様子を喜んでいるようにさえ見えた。


「……ヘミオス。今夜はお前が主役だから。もう俺、止まらないぞ?」


優しい声でそう囁く八雲に、ヘミオスは顔を真っ赤にしながら―――


「お、おう!ドンと来いだ!/////」


「―――何故そこで男らしい返事?」


―――威勢のいい返事をするヘミオスが面白かったが、今は彼女の初めてを貰うことが優先だ。


再びヘミオスの唇を奪うと、そのまま優しくその華奢な身体に手を触れていく。


「んん……んちゅ……ちゅっ♡……んんあ……はぁはぁ……あん♡ くちゅ!?んん?!……んちゅ♡/////」


始めは軽く触れる程度だったキスから、その脇腹にそっと手を置いて撫でるのと同時に、八雲はヘミオスの唇に舌で割り入って彼女の舌に絡みつけるとヘミオスは一瞬驚いて身体をビクッと震わせたが、そのまま八雲の舌を受け入れて、むしろ嬉しそうに自らの舌を絡め始める。


そのまま八雲はキスを続けながら、ヘミオスをそっと横に寝かせると『神の手』スキルを弱く発動した右手でヘミオスの脇腹から太腿を撫で回し、そして内腿にもその掌を回してそっと撫で上げていく。


「んうっ! うあ! そこは! んん♡ あん!兄ちゃん♡ んふう♡/////」


繰り返し唇を重ね続けるヘミオスは、スキルを発動した八雲に触れられるだけで快感に変換されて、それは下腹部に伝わっていく。


(あん♡ なんか、兄ちゃんに……ああ♡ 触れられているところ、き、きもちいいよぉ♡)


ヘミオスは自分自身の身体が、雄を迎える準備を始めていることを感じ取っていた。


(やあ♡ 僕……兄ちゃんに、厭らしい子だって、思われちゃう……)


きっと今、八雲に触れられたら自分が感じていることがバレてしまう。


そう考えたらヘミオスは太腿を固く閉じて、八雲の手を挟んで動きを止めるくらいしか抵抗する術がなかった。


しかしその行為が余計に八雲に自分が感じているということを伝えているようなものだ。


その想いを感じ取り、ブラのカップをそっと上に捲り上げると、


「あっ! やん♡ アアアアッ♡!/////」


飛び出してきた小さな胸に吸いついて舌で転がし始める。


当然その舌にも『神の手』を発動しているため、舌で転がされる度にヘミオスは背中を仰け反るようにしてビクビクと身体を上下に震わせる。


そして、そちらに意識が一気に向いたことで力が抜けてしまった太腿の間を八雲の右手がスライドするように撫でながら、ヘミオスの敏感なところに向かった。


「アアア♡ ダ、ダメェ♡ に、兄ちゃ!!そこは!アア、アアアア♡//////」


そんなヘミオスの痴態を見つめながら、ジェミオスも荒い息使いに変わっていく。


「ヘミオス……大丈夫だ。全部、俺が気持ち良くしてやるから」


そっとヘミオスに囁くと、アウアウゥ!と言葉にならない喘ぎ声で返事をするヘミオス。


そんなヘミオスが可愛くて仕方がない八雲は、もっとヘミオスを狂わせたいという欲が湧き上がってくる。


目の前にあるペンダントヘッドに自ら刻んだ『九頭竜八雲専用』という文字を目にしたことで余計に燃え上がり、そしてヘミオスもその八雲の雰囲気を感じ取っていた。


「ハァ♡ ハァ♡ に、兄ちゃん♡ ぼ、僕……もう/////」


その言葉を聴いて八雲は自分も服を脱ぎ捨て全裸になった。


「わあ……/////」


怖がるかと思っていた八雲を目にして、ヘミオスは息を呑む。


(お、おっきい……あ、あんなの、ホントに僕に?)


不安そうな表情を浮かべるヘミオスの手をそっと握る手があった。


ジェミオスが不安そうな顔をしているヘミオスの気持ちを察して、横に来て手を取ったのだ。


「大丈夫よ、ヘミオス。兄さまにすべて委ねれば、優しくしてくださるからね」


「ジェミオス……うん。僕、頑張るから/////」


姉妹は紅潮した頬で潤んだ瞳同士でお互いを見つめ合っている。


「あ、あああ……兄ちゃんのあつい♡ んんっ♡ はああ♡/////」


『神の手』が発動している身体を擦りつけられただけで、ヘミオスの快感は最高潮に近い水準で維持されていく。


準備が整ったと理解した八雲はそのまま身体を重ねていった。


「アアアア♡!―――いいうぅ♡/////」


苦悶の表情を浮かべるヘミオスは、ジェミオスと同じく小柄で、八雲は見つめながら慎重に身体を進めていく。


「はああああんっ♡ ハァハァ……そこ……ぼくの♡ いちばん! ハァハァ♡/////」


「―――ああ、そうだ。でも、此処から更に俺を受け入れてもらうぞ、ヘミオス」


「へっ?それって―――」


どういう意味?と確かめようとしたその時、八雲は更に腰を前に突き出してすべて納めると―――


「オ“オ”オ“オ”―――ッ?!おおおっ!ハアアアァ♡!/////」


―――腰を持ち上げて背中を反り返した銀髪のサイドテール美少女が、気をやってしまっていた。


「クウッ!」


八雲も押し寄せる快感に歯を喰いしばって堪えていた。


そんな状況が少し続いて、八雲の気持ちも一旦収まったところで、ゆっくりと、とてもゆっくりと腰を前後に動かし始めた―――


「ハア!アン!んん!ンアッ♡! にいちゃん!んんん♡ ス、スゴッ♡! これっ! あっ!あ!あああ♡!/////」


―――自分の下で喘ぎ声を上げる可愛いヘミオスの姿を見ていると、八雲はもっとその小鳥のような喘ぎ声を聴きたいと思い腰を打ち出す。


そこから八雲が欲望のままに美少女を優しく蹂躙していった―――


―――ゆっくりとした動きが徐々に早まっていく。


そして―――


「ヘミオス!!もう、もたない!!!」


―――叫びながらヘミオスを抱き締めるように上から覆い被さると、


ヘミオスに自らの欲望を深く刻みつけていった―――


「おおおぁあああ―――♡! お“っ!あ”! おああぁ♡/////」


夥しい熱を感じながらヘミオスは八雲のものとなった証しである『龍紋』を下腹部に浮かび上がらせていく……


(ああ、本当に妹は最高だぜ……って意味が分かるな)


湧き上がる征服感と達成感、支配欲の増大と愛おしさが入り混じったような感情に浸る八雲。


そして―――


「えい♡/////」


―――そんな八雲に横から抱きついてきたのはジェミオスだ。


「次は……私の番ですよね?兄さま/////」


金髪の双子の姉は妹の初夜を見届けて、今度は火のついた自分の身体を慰めて欲しいと潤んだ瞳で訴えてくる。


「ああ、次はジェミオスだ」


そう言って八雲は、ジェミオスに向き合って獲物を狙う獣の瞳へと変貌していくのだった―――



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