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第312話 七野と八雲の夜

―――七野の『調教』は続く……


ベッドに仰向けに横たわる八雲の腰の上に《魔神拘束《イービル・バインディング》》で縛られて、M字開脚で腰を浮かされた状態で固定された七野はプルプルと両膝を震わせていた―――


『神の手』スキルを纏った八雲の身体は接触するだけでそこから快感が七野に流れ込んでくるため、あと少し腰を落とせばその快感をもたらすそれを独り占め出来る状態だった。


「七野、そのまま腰を下ろせば、最高の快感が得られる」


「ハァハァ……/////」


「だが、俺を受け入れたら、お前はもう俺のモノだ。アンゴロの姫じゃなく、俺がお前の一番になる」


「エッ!?―――そ、それはっ!」


「お前が決めろ。それを拒むならそれでもいい。だが、俺はお前を離さないぞ」


そう言って七野に分からない様に『神の手』スキルの力を上げていく―――


「そ、そんな……アァアアッ♡/////」


―――身体を波打たせて密着している部分から強さが増した『神の手』に腰をグネグネと揺らして、今にも繋がってしまいそうになる。


自分で決めろと言われた七野は、当然ここから脱出してアンゴロ大陸に戻るのが筋である。


しかし下からジッと見つめる八雲の漆黒の瞳にそのまま吸い込まれそうな、そんな魅力に囚われて離れられない。


「七野、お前には俺の『龍紋』が刻まれている。そんなお前が戻ってきたとして、『幕府』はお前を今まで通りに扱ってくれるのか?」


「そ、それは……最悪は、死罪に……ハァハァ……ですが、それも、忍びに生まれた……我が身の……運命……」


「そんなものクソ喰らえだ。お前は本当にそんなことで、そんな理由で死にたいのか?お前の本音を言ってみろ」


「わ、わたしは……私は……アウウゥ/////」


八雲の問い掛けに、七野は困惑する―――


―――生まれてから今まで、忍びとして生き、忍びとして死ぬことしか教えてこられなかった七野に、


『そんなことで死にたいのか?』


―――と、問い掛けてくる者がここにいたのだ。


本来であれば、敵の手に墜ちた自分が、しかも相手に従属する印をつけられて戻ったとして果たして許されるのかと言えば、忍びの掟と照らし合わせても生きられる可能性は薄い。


良くて『龍紋』の調査のために実験動物として生かされる可能性はあるが、それは二度と陽の目を見ることの出来ない闇に閉じ込められるに等しい監禁と実験の繰り返しが永遠に死ぬまで続くことになるだろうことは、他ならぬ七野には想像がついた。


「言えないなら、行動で示せ……そのまま俺とひとつになればお前は俺の女だ。俺が命を懸けてでも守ってやる!」


「わ、わたしを……ま、まもる?……ハァハァ/////」


「ああっ!その龍紋が刻まれた以上、お前の命はお前のものだ!―――さあっ!決めろっ!!」


そう叫んだ八雲は『神の手』を強力にした両手で七野の胸に手を伸ばした。


その瞬間―――


「アイィイイイイアァアア―――ッ♡! /////」


―――その一瞬で七野は脚の力が抜け、そのまま八雲を迎え入れた。


そしてくノ一修行で鍛え抜かれた身体は、八雲を迎え入れたことで喜びに打ち震えて一斉に絡みつくようにうねる。


「ア“ア”ア“オ”オ“ォ~♡/////」


八雲を一気に迎え入れたことで、身体の奥まで直撃された七野はブルブルと全身を震わせて余韻に浸っていた。


八雲は八雲で絡みつく七野の快感に、一気に搾り取られそうになって意識を保つことに必死になっていた。


「ウオオォ!ス、スゲェ……七野、受け入れたってことは、そういうことで良いんだな?」


「おほっ♡ あうっ♡……は、はいぃ♡ わ、わたし……生きます……イ、イキますぅ~~~♡!/////」


こうして七野は八雲の元で生きることを選んだ。


「よしっ!!―――その言葉、忘れるなよ!!!」


八雲は上半身を起こして、さらに《魔神拘束《イービル・バインディング》》を解除し、そのまま七野をベッドに押し倒す―――


「ここからはお前を俺の女として抱く。だから七野、快感を受け入れろ」


―――七野の瞳を見つめながら、そう告げた八雲はそこから激しく動いていく。


七野の中で何かが勢いよく染め直されるような感覚が広がっていく―――


「お“お”お“っ♡! お”お“お”っ♡! や、やぐもどのぉおお♡ しゅ、しゅごいぃ♡!/////」


身体を蹂躙する八雲から『神の手』を流し込まれて脳に快感の波が押し寄せている七野は、半白目になって何度も快感の波を受け続けていった。


八雲もまた無意識であっても鍛えられた性技によって絡みつく七野の妙技に溶けるような快感に襲われ、汗を吐き出しながら何度も何度も七野に向かって獣の様に叫ぶ。


「ア“ア”ア“ア”ァ♡♡♡!!! オ“オ”オ“ォッ♡……/////」


欲望の解放と同時にまた絶頂した七野は、八雲を搾り上げるように蠢いていく……


「ああ……七野、ンンッ……くちゅ」


「アアァ……んっ……んちゅ♡……/////」


七野の頭を抱き締めながら唇を奪って舌を絡ませる八雲に応える七野……


「ハァハァ……もう離さないぞ。覚悟しろよ、七野」


「……はい……どこまでも、お供いたしますぅ/////」


瞳にハートを浮かべているかのような恍惚とした七野の表情に、思わず八雲の『絶倫』が発動して、まだ繋がっている身体がビクリと跳ねる。


「アンッ♡ や、やくもどの……その……まだ/////」


「ああ、言ってなかったっけ?俺、『絶倫』スキルの持ち主なんだ」


「……エッ?……という、ことは……」


「うん♪ 一回で終わると思うなよ♪」


「エッ!?―――ちょ、ちょっと、八雲殿!?あ、ウソ! アァアア―――ッ♡!」


そうして身体を再起動させる八雲だった―――






―――それから一時間後、




―――さらに二時間後、




―――そうして四時間後……


「ハァハァ/////」


この四時間、絶え間なく八雲に抱かれ続けたくノ一七野は『完堕ち』によって完全に八雲の虜となっていた。


そして従順なその奉仕は八雲に独特の快感を与えながら様々なくノ一の技で攻めてくる。


「いい、七野。このまま」


「ウフッ♡……/////」


そう告げた八雲の声に、嬉しそうな七野の瞳はジッと八雲の瞳を見つめる―――


―――更に頭を上下に動かしながら両手を八雲の胸に伸ばして、指先で八雲の身体を撫でていく。


七野の恍惚とした表情を見て、八雲はゾクゾクとした快感に飲まれて再び欲望を解放していった―――






―――そこからふたりで風呂に入り、お互いに汗を流し合ってから浴槽から出てベッドに横たわる。


七野は八雲の胸に頬を擦り付けながら、猫のように絡みついていた。


「七野……お前は俺のものだ。だから、お前を襲うものがいればすべて俺が薙ぎ払う」


「八雲殿……どうして、只の忍びに過ぎない私に……そこまでしてくださるのですか?」


七野は『調教』と豪語していた八雲が、途中から愛情を向ける抱き方に変わっていったことに気がついていて、その理由が気になっていた。


「俺は『龍紋』を刻んだ相手は自分の家族だと思ってる。俺にはもう血縁の家族がいないから、『龍紋』は俺にとって家族の絆みたいなものなんだ……なんだか照れるけどな」


少し照れたような表情で、はにかんで答えた八雲が可愛らしくも見えた七野は、


「私も……家族はいませんから。だから、家族、と言ってもらえることは、素直に嬉しいです」


そうしてふたりで抱き合いながら、ゆっくりと眠りに就くのだった……






―――この後、八雲はバビロン空中学園の校長に懇願して七野の編入の許可を貰うことになる。


そして、学園内での平穏で様々な日常の出来事の中で、八雲は暫く面白おかしく生活していく。


新たな『龍紋の乙女』を迎えた八雲の、『日常の学園生活』がこれから始まるのだった―――






―――七野を学園に編入させた八雲


七野の立場は、フォウリンのカイルやエルカのように主人に従う従者という立場で、八雲の従者という扱いになり、そのまま特別クラスに編入となった。


ただ、特別クラスは相変わらず特定の登校日以外は課題次第で通学が自由なので、クラスメイト達に一度挨拶して以降、特に顔を合わせる機会も今は少なかった。


そうして雪菜達の図書館通いにつき合っていた八雲も、何日か経って幼年部の休日になり、ノワールと幼女達を連れて『ラーンの天空神殿』へ向かうことにする。


八雲は天翔船黒の皇帝シュヴァルツ・カイザーを発進させて、《認識阻害《ジャミング》》魔術により隠されていた天空神殿に向かった。




今回共に向かったのは―――


ノワール


アリエス


エルフチビッ子四人組とアルファ達地獄狼


シュティーア


ジェミオス


ヘミオス


コゼローク


雪菜


マキシ


アマリア


シリウス


―――そして七野だった。




「あの浮遊島を好きに改造出来ると思うと今からワクワクするなぁ♪」


天空神殿を改造することに意欲を燃やす八雲が瞳をキラキラさせて艦橋から外の景色を眺める。


これから八雲によって天空神殿の改造計画が皆のために始まるのだった―――



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