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第372話 剣聖の到着

―――ヴァーミリオン皇国に隣国インディゴ公国からの使者が到着してから更に数日が過ぎた。


その間に八雲はオーヴェストの各国へと黒の皇帝シュヴァルツ・カイザーで飛び、各国の首都にトレーラー馬車のターミナルの設置を行っていった―――


ドクトル・メンフィスの魔術を参考に魔力針を地中の地脈へと打ち込み、クレーブスの魔力固定の魔法陣を設置してトレーラー馬車の魔力充填も問題無く行えるようになった。


黒龍城では八雲の『創造』したトレーラー馬車をシュティーア率いるドワーフ軍団が急ピッチで内装を整え、次々に仕上げていくがドワーフ達の死屍累々となった姿も日常の風景となっていった。


八雲も各国での挨拶も簡単に済ませてターミナルを設置しては次の国へと飛び回り、それが漸く終わってティーグルに戻った頃には調印式まで三日を切っている状況になっていた。


「―――おお、戻ったか!八雲」


「ただいま、ノワール。あ~!流石に疲れたよ……」


廊下で会ったノワールとアリエスに背中をグッと伸ばして疲れを表す八雲に、ノワールはクスリ♪ と笑みを浮かべて、


「では……今夜は我がゆっくりと癒してやるとしよう。勿論、アリエスも来るだろう?」


「はい♪ ご一緒させて頂きます/////」


舌なめずりするノワールの提案にアリエスも頬を赤く染めながら小気味良い返事を返す。


「では決まりだな!」


「あの……俺の意志は?」


「―――嫌なのか?/////」


「―――嫌なんですか?/////」


ふたり同時の問い掛けに―――


「―――嫌な訳ない。むしろ推奨」


―――欲望に忠実に、正直に返事をする八雲だった。


そして、その日の夜を迎える―――






―――八雲の自室


寝室のベッドから軋んだ音と嬌声が響いてくる―――


「あっ♡ あっ♡ うんっ♡ ハァハァ♡ や、やくも♡ いいっ♡ そこっ♡ うんっ♡ きもちいぃ♡♡/////」


仰向けになって八雲を受け入れ、ゆっくりとした腰つきで攻められるノワールは、息を荒げながら可愛い喘ぎ声を上げる。


「しかし……まさか、この四人まで呼ぶとはな……」


「あんっ♡ ふふっ♡ お前が、んんっ♡ 愛した者ならば、うんっ♡ 我も、知っておくひつようが、あるっ♡♡/////」


「ノワール様……/////」


「ゴクリ……/////」


「エヘヘ♪」


「ありがとうございます♪ ノワール様」


八雲とノワールの周りでベッドに乗っているのは、先日『龍紋の乙女クレスト・メイデン』に加入したコゼロークとアマリア、それにジェミオスとヘミオスを合わせた『龍紋の妹達クレスト・シスターズ』だ。


勿論四人も衣服を脱ぎ捨て裸でノワールと八雲の周りを囲み、その八雲の背中にはピタリと豊満な胸を押しつけるアリエスが抱き着いている。


「八雲様は……年下がお好みなのですか?……」


両手を八雲の胸元に回して、そこにある乳首を指先で転がしながら八雲の耳元でそう囁くアリエス。


「オオォ……それ気持ちいい……歳は関係ないよ。俺にとっては皆、大事な家族だから」


その返事を聴いて、拗ねたように問い掛けたアリエスもニコリと笑みを浮かべ、そのまま振り返っていた八雲の唇に吸いつくようなキスをする。


「んんっ♡……ちゅ……ちゅ……/////」


熱の籠ったディープキスでアリエスの舌を味わいながら、八雲は腰の律動を早めていく―――


「あんっ♡! んんんっ♡! ああ♡! いいっ♡! んんっ♡ いいぞっ♡! いっぱい♡!/////」


アリエスにキスされながら乳首を転がされて激しくなっていく音を立て、八雲は欲望を放つ体勢に入っていった。


喘ぎ声が激しくなり、八雲の変化に気がついたコゼロークにアリエスは、この淫靡な空間の情景にドキドキと胸を高鳴らせて羨ましそうに恍惚とした表情で見ている。


そして激しくぶつかる音がさらに高まった瞬間―――


「んちゅ!ああっ!―――ノワールッ!!!」


―――身体をゼロ距離に押しつける。


無理矢理抉じ開けるように欲望をノワールに解放する八雲。


欲望を注がれてビクビクと震えながら、喜びの表情を浮かべるノワールの姿に『龍紋の妹達クレスト・シスターズ』の四人は自らの身体から欲望が溢れるのを感じていた。


汗だくの褐色の肌を震わせるノワールを見てノワールを欲望で染め上げていく―――


褐色の肌を欲望で染め上げられたノワールは、


「ハァハァ♡ ああんっ♡ あ、あたたかい♡ ふふっ♡ んんっ♡ ハァハァ♡ さあ、おまえ達……綺麗にしてくれるか?あはっ♡/////」


周囲に控えているジェミオス達に蕩けた表情で八雲の欲望の処理を告げる。


「畏まりました♪ ノワールさま/////」


ジェミオスが返事をしたかと思うと、ノワールの胸に舌を伸ばしてピチャピチャと舐め始める。


それを見てヘミオス、コゼローク、アマリアも興奮した表情でノワールの身体を舐め始めた。


左からジェミオスとコゼローク、右からヘミオスとアマリアがノワールを、まるで子猫がミルクを飲むように舐めていく。


「あんっ♡ ああっ♡ 八雲の妹分達、可愛いではないか♡ うんっ♡ あっ♡! そこはダメだっ♡♡/////」


美少女四人に囲まれて全身を舐め回されるノワールは、満足そうな表情で可愛い八雲の妹分達を愛でる。


その情景を見て八雲もビクリと本能が疼いて、再び欲望が浮かび上がってきた。


「こちらは、私が綺麗に致しますね♡/////」


そんな八雲に生温かく柔らかい感触が包み込む。


八雲の腰辺りから顔を出したアリエスが労わるように癒すように、愛情いっぱい優しく舐め上げていく。


「次はアリエスの番だよ……その次は―――」


八雲はノワールの身体を綺麗にする『龍紋の妹達クレスト・シスターズ』に視線を向けると、その声にジェミオス達も熱い視線を八雲に向ける。


「―――お前達だから、眠れると思うなよ♪」


獲物を見つけた雄の表情で見つめる八雲に、すでにその快感の虜となっている妹達は、


「―――はい♡/////」


期待に濡れた恍惚とした表情で八雲を見つめるのだった―――






―――翌朝


朝の陽射しを受けた八雲のベッドには、ビクビクと痙攣してノワール達が意識を失っていた。


あれから全員に何回も欲望をぶつけた八雲は、『龍紋の妹達クレスト・シスターズ』に様々な体験させて、ますます八雲好みのエロい妹達へと開発されていた。


そんな微睡む朝に目を覚ました八雲に生温かい感触が走る―――


「―――レオ!?リブラも!?」


―――そこに現れたのは、八雲の専属メイドのレオとリブラだった。


今はノワールの傍にいるシェーナ達の面倒を見ていることが多いふたりだったが、八雲が黒龍城に戻ったとなれば朝のご奉仕に参上しない訳がない。


「んちゅ♡……ちゅぷ♡……おはようございます♡ 八雲様♡/////」


「ちゅっ♡……あっ、おはようございます♡ 八雲様♡/////」


「おはよう、レオ、リブラ」


八雲は朝の挨拶をして顔を寄せ合うふたりの頭を撫でる。


「今日も気持ちよく、朝のご奉仕させて頂きますね♡/////」


「いっぱい気持ちよくなってくださいね♡/////」


「ありがとう。それじゃあ、続けて」


美人のメイドふたりに朝からご奉仕で起きる幸福感に八雲は笑みを溢す。


それからふたりに気持ちよく欲望を解放し、それをお互いに綺麗にするふたりに興奮して、レオとリブラにもメイドプレイを楽しんだところで八雲に『伝心』が届いた―――


【―――おはよう八雲。もうレオとリブラとは終えたのか?】


【なんで知ってるの?えっ?もしかして見てる?】


―――声の主はヴァーミリオンの皇帝にして剣聖イェンリン=ロッソ・ヴァーミリオンだった。


【朝の担当をしているレオとリブラに訊けば、お前の状況くらい手に取るように分かる。もうすぐ黒龍城に到着するから、そのことを伝えたかっただけだ】


【ああっ!そうか、もうすぐ着くのか】


遅れて到着する予定だったイェンリン達が到着すると聞いて喜ぶ八雲。


【フォウリンがお前に会いたがって夜も眠れないようでな、責任を取ってもらわねばならん】


【け、剣帝母様っ!?―――剣帝母様も八雲様にお会いしたかったのはお見通しです!】


イェンリンのおふざけにフォウリンが堪らず『伝心』に割り込んできた。


【おお、言うようになったではないか!だが確かに余も否定はせん】


【ふふっ♪ 八雲様……早くお会いしたいですわ】


【ああ、俺も会いたいよ。到着する前にまた連絡してくれ。出迎えるよ】


【楽しみにしておこう。それと、八雲―――】


【―――んっ?どうした?】


【到着したら少し時間をくれ。お前に話しておくことがある】


【わかった。調印式は明日だから今日は時間あるから、いつでもいいぞ】


【では、また後でな―――】


そう言ってイェンリンの『伝心』は途切れた。


最後の話があると言ったイェンリンの声が妙に真剣で、八雲はそれが気になる。


そうしてイェンリン達を出迎える準備を整えて、昼前になった頃に到着の連絡を受けた八雲達は黒龍城にある空港エリアへとイェンリン達を出迎えにいく。


大空に舞う天翔船朱色の女皇帝ヴァーミリオン・エンプレスを見上げる八雲達。


その真紅の艦体が上空で何度か旋回を繰り返してゆっくりと安全を確かめながら黒龍城に向かって降下してくるのを、八雲達は笑みを浮かべて待ち望む。


無事に着陸したところを見届けて前方にある昇降用のタラップが開いた船体から降りてくると、イェンリンを先頭にしてヴァーミリオンの面々が大地に降り立った。


「―――来たぞ、八雲♪」


「遠路遥々、お疲れ様。イェンリンもフォウリンも元気そうで。でもフォウリンは無理をしてないか?」


イェンリンとの引継ぎに奔走しているフォウリンの事を知っている八雲は気づかう言葉を掛ける。


「はいっ♪ 八雲様のお顔を見られて途端に元気が湧いてきましたわ♪」


「ふふっ♪ 現金なヤツめ」


八雲に会えて喜ぶフォウリンにイェンリンが鼻を鳴らして笑みを浮かべる。


「イェンリン、先に八雲さんにお話した方がいいわ」


そこで紅蓮がイェンリンにそう告げると、イェンリンも頷く。


「ああ、八雲。言っていた件だが、今からでも話す時間はあるか?」


どうやら大事な話だと感じた八雲は、


「わかった。それじゃあ城の中に入ろうか」


到着したイェンリン達を伴って黒龍城に向かうのだった―――


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