目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第39話 メス声プリーズ

【バイオパニック2章後半】

「ふんぎいぃ!!コイツ強い!強すぎぃ!!」


✱「やけくそでは無理」

✱「回避と防御しろ」

✱「ノーガードすな」

✱「やられたら鳴け」

✱「アミ落ちつけ」


やけくそplayでバイオパニックの2章後半に挑んでいる亜沙美だが、今日の学校での事への憂さ晴らし感覚でplayしている為、何度も何度も似たような場所でやられている

少しでも強い中ボスキャラが出てくるともう駄目で、何度も何度も同じ場所でやられていた


「かーっ!駄目だぁ!倒せないよコイツ!!ねぇアミーゴ。アドバイスくださ〜い!ねえったらぁ…お願いだよぉ!」


✱「人に何かを要求する時は〜?」

✱「メス声ネダリしたらな」

✱「パンツ見せるんだ!」

✱「アミー水くれたら」


「ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!エッチぃのバッカじゃん!煩悩退散!真面目に教えなさいよ!」


このステージでは2章の前半でゾンビ化した乗船客を、船長と共に撃退したのだが…その後半では…非感染だと思い助けた乗船客に噛まれた船長までもがゾンビ化し、主人公のクリスニッジ少佐に襲いかかって来ているのだ

船の構造を知り尽くしている船長なのではの頭脳戦に、苦しめられるクリスニッジ少佐。ここがゲームの前半の難所らしい。当然、素人プレイヤーの亜沙美では突破できない


「正面から挑むと別のゾンビにもイッキに襲われるちゃうから、勝ち目はほとんど無いみたいだし…ヒットアンドアウェイ戦法すると、船の構造を活かした戦法がキッつくなっちゃうしぃ!んもぉ!どうしたら良いのぉ!?」


✱「甘い声でオネダリして」

✱「やる気出させてくれー」

✱「タダじゃな…」

✱「ギブアンドテイクだろ?」


「ε٩(๑>ω<)۶зなんでアンタ達、こんな時だけ団結力高いのよぉ!おかしいでしょっ!!少しくらいアミに優しくしても良いじゃないぃ!」


✱「メス声plz」

✱「plz」

✱「plz」


亜沙美が演じる【浅宮アミ】を見にくる視聴者(アミーゴ)のほとんどが、彼女の悲鳴や困った声や、恥ずかしがる声などを目当てに集まっている。決して彼女のゲームの腕前がレベルアップして、華麗にゲームクリアするのを期待されてはいないのだw



「( ゜∀゜):∵グハッ!!団結力、完璧かよ!

………………………………………………

お願〜い…アミぃに〜クリア出来る教えをぉ、与えてくださいましぃ。ね?ねぇ?」


✱「20点」

✱「25点」

✱「15」

✱「………………………………」


「待てやゴラァァァァァァァァ( ๑º言º)!恥ずかしいの我慢してひねり出したのに、そんなこと言うの?そりゃおかしくない?ねぇ!」


✱「しゃーねーな」

✱「ヒットアンドアウェイは正しい。けど船長は無視して先に周りのゾンビ化どもを倒せ。それから広いロビーに逃げて船長を迎撃すんねん」

✱「回復薬はライフが半分以下まで下がらない限り使わずに温存しろ」


「ワァ───ヽ(*゜∀゜*)ノ───イ。ありがとう♪よーしっ!倒し方さえ分かればコッチのもんよぉ♪やっちゃるぜー!」



それからもアドバイスに従って戦い7回目のコンティニューをしたplayで……ようやくゾンビ化した船長を撃破することに成功した


「やったぁ!うひょひょひょひょ〜♪倒した、倒した!私ってば強〜い!!あっ!もう22時過ぎてたね」


✱「よくやった」

✱「おめっと」

✱「乙乙」

✱「よかたねー」



「はースッキリした!相変わらずエッチぃ要求は多かったけど、達成感あるなぁ♪……明日、学校は大丈夫かなぁ?」


なんとか【バイオパニック】の2章後半をクリアして配信を終了した亜沙美だが、明日の学校は不安のようだ

しかし、高い難易度のステージをクリアした達成感と、本気playした適度な疲労感が亜沙美を眠りへと誘ってくれた


亜沙美は歯磨きを済ませ、不安はあるが学校に行く準備と決意をし眠りについた




続く

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?