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第42話 アミ疾走!

【パリピカート】

教科書にも載っているような昔の音楽家から、現代の有名アーティストまでをパロディ化したキャラを選びコースを走るレースゲーム


このゲームの場合は、貯めた成績ポイントでカートのレイアウトなどをアレンジ出来るが、カートの性能自体は大きく差は開けない。選んだ音楽家(アーティスト)の個性を反映した2つのスキルを活用して、相手にデバフや自分にバフを掛けて走るゲームになっている


亜沙美が選んだ【ベントーベン】は、後ろに多数の音符型スリップを撒き散らすのと、直線一気の加速を上げるバフの2つがスキルになっている


「うわぁ…あっという間に12人分満席になっちゃったね……有難うございます!分かってるよね?私は初playだからね、加減してよ。では…START!」


亜沙美が選んだコースは、八の字型の道になっていて中央で立体交差している割りと初心者向けのコースだ


「うりゃぁぁぁぁ!!」


✱「おおっ!?」

✱「やるじゃん!」

✱「本当に初心者?」


……………………………………………


「6位かぁ…まぁ健闘したよね?ね?」


✱「12人中6位はすげぇ」

✱「初playってマジ?」

✱「くっそー、手加減してたら負けた」

✱「ドベかよ、だせー!」


一緒に走った11人の視聴者(アミーゴ)たちは、亜沙美が初playと聞いていたのでほとんどの人が最初の内は手加減してくれていた。それがアダとなっての結果だった


((o´艸`)むふ♪別のレースゲームなら、ある程度やってるからね〜♪でも、このゲームは初playなんだから嘘は言ってないし…亜沙美は悪くないよねぇ♪)


✱「レベンジさせろ!」

✱「俺らもやる!」

✱「これからだろ」

✱「【募集ボタン】押して」

✱「早く!」


「うわわわわっ!?わ、分かったってば(汗)スグに開くから少し待ってよぉ…」


第2戦を募集すると…またしても10数秒で満席になった

(うわっ、すご…でも、嬉しいな)


亜沙美はあっという間に満席になった事を喜んだ。みんなが一緒にゲームしてくれるのが、本当に嬉しかったようだ。だが…



「( ゜∀゜):∵グハッ!!じゅ…12位…ドベになっちゃった(汗)みんな本気出し過ぎぃ!!」


✱「これが実力」

✱「思い知ったか?」

✱「こんなもんよ」

✱「わりーなぁ(笑)」


亜沙美が全くのド素人では無いと理解した視聴者(アミーゴ)たちは、ほぼ全員が本気の走りを魅せた!

このゲームをやり慣れている者たちに、別のレースゲームをある程度経験があるだけの亜沙美では、全く歯が立たなかったのである


「つ、次はドベにはならないからね!」


✱「返り討ちさ」

✱「宜しくお願いします!」

✱「1レースでの屈辱は晴らす!」

✱「同じ女子高生でーす!」

✱「お、いいね!」


【パリピカート】は思ったより視聴者(アミーゴ)さんたちに好評で、その後も和気あいあいとレースゲームは続けられた

アミの成績は10位〜12位だったのは仕方ないとこだろう。だが…


「ありゃりゃ!?気が付いたら22:20分じゃん……みんな一緒に走ってくれてありがとうね♪」


その後もボロ負けの連続だった亜沙美だが、大勢でこれほど熱くゲームしたのは初めての経験だったので、悔しさはまるで無く楽しい配信時間を過ごせたようだ


「そうそう!告知させてください」


✱「何や?」

✱「新しい企画か」

✱「新衣装…流石にないか…」

✱「アミー水販売か?」


「( ̄▽ ̄;)どんだけ欲しいのよw…実はね明日から友達と1泊2日で温泉旅行に行きます。なので、明日のは配信は悪いんだけどお休みさせていただきますね。ごめんね」


✱「男か?」

✱「彼氏居んの?」

✱「子作りしてくんのか」


「誘ってくれたのは女の子です!…彼氏は居ない!って言ったし…子作りなんて有るわけ無いですっ!」



「全くもぅ!必ずエロコメする人が毎回居るんだから……まぁ、楽しいから良いかな?」


亜沙美は配信終了後、配信の内容を思い返していた


「明日から太一と梨香さんと温泉旅行かぁ…ウチはお母さんが放任主義だけど…梨香さんの親は異性との温泉旅行旅行なんて許可すんのかな?この3人なら…楽しめそう♪」


普段の亜沙美なら家族以外との旅行なんて焦る気持ちで潰れそうになるのだが…今回はクラスメイトで唯一優しくしてくれる太一の親戚である梨香と、その太一との3人での温泉旅行なので楽しみが勝っていたので、なかなか寝られない亜沙美だった




続く

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