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第43話 寝起きの梨香

【翌朝 家の近くの公園】

「くっ…ふあぁ…寝っむう( ¯꒳¯ )ᐝ…もうすぐ6:30か…そろそろ太一が来る頃ね…」


竹取家のすぐ裏にある公園で待ち合わせした亜沙美と太一。配信を寝坊しないように買っておいた大音量で鳴る目覚まし時計で、寝るのが遅くなったが先に来れた亜沙美


「お!?いたいた…すまん。待たせたか?」


「んーん…( ´0` ).。o…5分くらい前に来た感じだよぉ…かなり、ねむぅ〜い」


亜沙美は公園のベンチに座り、大きなアクビをしながら太一に返事した


亜沙美と太一は同じ町内なので逢いに行くのも、ものの数分なのだが梨香は隣町なのでバスを使っても30分弱かかってしまう。朝7:00に集合して出発する予定を立てたので、2人の合流がこの時間になった


「それじゃ行くか?」


「りょうかーい……バスも電車も上手く通ってないから…結局自転車でも大して時間変わらないのが残念よね〜」


「だよなぁ…タクシー呼んでイキナリ金掛けるのもなぁ…悪いな。チャリになって」


「んーん…普段は運動不足だから、私はちょうど良いくらいだよ」


「そ、そっか…」


亜沙美はあまりの眠さで全然気が付いてはいなかったが、太一の方は異性の亜沙美と約30分一緒に自転車で移動するという、まるで恋人のようなシチュエーションに、かなりドキドキして鼓動は高くなっている




【立華邸】

「おはようございます。太一君と……竹取さんですね。私はお手伝いをさせて頂いてます【佐藤 良子】と申します。話は伺っております。どうぞお上がりください。自転車は私がしまっておきますので」


呼び鈴を押すと玄関が開き、お手伝いさんの佐藤さん(30手前?)が出迎えてくれた。既に準備万端な感じがした


「あの竹取さん…」


「はい、何でしょうか?」


太一に続いて靴からスリッパに履き替えようとしていた亜沙美に、お手伝いの佐藤さんが亜沙美に近付き小さな声で話しかけてきた


「梨香お嬢様はお出かけが楽しみだったみたいで、遅くまで起きておられましたから、まだ寝ておられるかと思います。竹取さんが起こして頂けませんか?」


「あ、はい。分かりました」


梨香を起こす約束をした亜沙美は、先を行く太一を追い掛けた。太一は玄関から左に曲がると奥の階段の手前に居た。急いで追いつく亜沙美


「佐藤さんに話しかけられてたよな?何て言ってたんだ?」


「お嬢様を起こしてください。ってさ」

「そういう事な。彼女の部屋2階なんだ」


2人揃って階段を上ろうとした時、背後から声を掛けられた2人。振り返ると30後半の男性が居て、2人に挨拶をすると亜沙美だけを呼んだ

(梨香のお父さん。何か亜沙美に話があるのか?うーん、少しここで待つか?)


太一は今朝も亜沙美を待たせたので、今回は一緒に梨香を呼びに行こうと、階段の前で待つことにした


梨香のお父さんは「チラッ」と、太一が1人で梨香の部屋に行こうとしなかったのを確認すると自分の部屋に亜沙美を招き入れた




【梨香のお父さんの部屋】

「竹取さんだね?梨香のクラスメイトの?」


「は、はい…そうでしゅ…」

(噛んじゃった!( ˶> <˶)恥ずかしー!)


「親バカと思われるだろうが…あの娘【梨香】は少しマジメ過ぎる娘でね。友達を家に呼んできた事がないんだ…その…無理強いするつもりとかは無いのだが…梨香と末永く友達で居て欲しいんだ。お願いするよ」


「と、とんでもないです。私の方こそ今回、旅行に誘ってもらって身に余る光栄でしゅ!」

(」(。Д。」)ギャ!また噛んじゃったよぉ!!)


どうも亜沙美は緊張が抜けないようだ


「それとね…」


「んっ?何ですか?」


「4年前、梨香の母親…つまり私の嫁が病気で亡くなっていてね。それ以来、マジメさに磨きがかかってしまってね…付き合いにくいかも知れないが宜しくお願いするよ」


「わ、分かりました。私で良ければ…では」


亜沙美は待ってる太一に声を掛けようとしたが、待ちきれなかったのか?彼は既に梨香を起こしに行ったようだ




【梨香の部屋の前】

「おーい…まだ寝てるのか?…入るぞ?」


太一は梨香を起こしに部屋を訪れたのは、これが初めてではなかった。ただし、それは5年以上前の話ではあるのだが…

しかし、梨香との付き合いは小さい頃からなのでパジャマ姿くらい見られたくらいでは怒られないと思い、出発の時間も迫っていたので起こす為に部屋に入った


「梨香〜…朝だぞぉ〜………んなっ!?」


梨香のベッドを観た太一は大声を上げた

その声に反応して梨香も、ゆっくり目を開いた


「ん〜…佐藤さん?……(º ロ º๑)エッ…太一君!?あっ!?」


ようやく目を開いた梨香だが、彼女はほぼ全裸でベッドの上にうつ伏せになって寝ていた。その姿をモロに見てしまった太一に衝撃が走っていた


ベッドの上に生まれたままの姿で寝転がっている彼女の姿は、太一にとって強過ぎる刺激を与えた…




続く


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