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第76話 姉妹のような2人

【お風呂】

「梨香〜入るね〜」


亜沙美らと別れてから2人で家に帰った梨香とロミータ。今日は梨香の父親が早めに仕事を切り上げてくれたようで、2人が帰る直前に帰宅していたようだ


ロミータの両親は仕事の都合で隣町にアパートを借りて2人で仲良く暮らしている。よってロミータがホームステイした事で立華家は、梨香と父親、ロミータ、お手伝いの佐藤さんの4人の生活になった


佐藤さんの用意した晩ご飯を食べ終えた2人は、一緒に風呂に入る


「相変わらずロミーは可愛いですね」


「梨香〜。それってロミーが成長してないって事なのっ!?プンプン!」


「ふふふ♪【お姉ちゃん】呼びは、もう辞めたのですか?(笑)」


「あ、あの時は小学生だったしっ!もう高校生なんだから、子供っぽい呼び方は卒業したのよっ!」


梨香に背中を洗ってもらったロミータは、お返しに梨香の背中を洗い始めた。雑談をしながら梨香の身体を念入りに洗っていた


「有難うございました。残りは自分で洗いますから、ロミーは湯船に浸かってくださいね」


「うん…」


ロミータが湯船に入ると梨香は、自分の足や身体の前を自分で洗い始める。ロミータが一息ついたのを確認した梨香は、聞こうと思っていた話を切りだした


「どうでしたか学校は?かなり話し掛けられてましたけど…怖かったですか?」


「うん…小学生の時もそうだったけど…高校生になってるんだから、あんな事にはならないと思ってたけどっ!…小学生の時と同じだったっ!日本人って子供っぽいのねっ!…梨香が居なかったら…耐えられそうにないわっ…」


ロミータは学校での事を思い出すと…目から涙をこぼしていた。そんなロミーの頭を優しく撫でる梨香


「(´๑•_•๑)\(๑•ω•๑)ヨシヨシ 大丈夫だからね。私がずーっとロミーを守ってあげますからね」


「うん…お願いねっ!」


ちなみに梨香がロミータの事を【ロミー】と呼ぶのは、2人が出会った頃からロミータは自分の事を【ロミー】と呼んでいたからだ。それは、小さい頃から彼女が両親からそう呼ばれてきたので、自己紹介の時にそう言う癖が付いているのだ


「ねっ梨香。亜沙美って子のことだけど…仲、良いの?ロミーと同じような経験したっ。って言ってたけど?」


「亜沙美ちゃんね。彼女は去年、交通事故でお父様を亡くされたらしいわ。お母様はお父様の仕事を継いだらしくて…忙し過ぎて滅多に家に帰られないそうよ」


「Σ(・ω・ノ)ノえっ!じゃあ…亜沙美は今ひとりで暮らしてるのっ?それって…凄く寂しいよねっ!…そっか、それで不登校になって…しばらくぶりに登校したら珍しいから、今日のロミーと同じような目にっ……そっか!ロミー、亜沙美と仲良くなれる気がするっ!!」


「ふふふ♪そうしてあげてくださいね…そう言えば帰り道で、私にお土産を買ってきてくれた。って言ってましたよね?」


「うんっ!お風呂から出たら渡すねっ!」


言われて梨香へのお土産があった事を思い出したロミータは、ニッコニコな表情を浮かべた




【梨香の部屋】

「ちょ…ちょっとロミー。流石にこの服は、サイズが合ってないと思いませんか?」


「だ、だ〜って…3年前に別れた時は…梨香そんなに身体、大きくなかったじゃないっ!そんなに成長してるなんて知らなかったんだもんっ!」


確かに梨香は小さい頃は虚弱体質だったので、今よりずっと背も低く…胸も今の亜沙美と同じくらいだったのだ

確かにクラスで見た時に、梨香の胸が前より成長しているという事は確認してはいたが…


ロミータも、まさかあの梨香がこの3年間でここまで体質改善していて成長しているとは(特に胸)思いもよらなかったようだ


「こ、こんなに胸が露出してしまっていては…恥ずかしくて外を歩けませんわ(汗)」


「ぇ━(*´・д・)━…その服で一緒にお買い物に行きたいのにっ!」


「む、無理を言わないでください!」


全体的に急成長した梨香の身体に、細かった時のスタイルを想定して買ってきた服はパツパツに伸びており、特に胸は今にも飛び出しそうなほどだった

改めて週末に一緒に服を買いに行く約束をした2人。今夜はお互いが離れていた3年間の思い出話に花を咲かせて、眠くなるまで語り合う2人だった




続く

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