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第115話 添い寝で済むハズが…

【2人の夜】

「さぁ、寝ようよ亜沙美。その…夜更かしは身体に悪いからさ!」


「う、うん。そうだね…」


いつも決まって21時から約60分の配信をしている亜沙美。今夜はロミータとの初コラボだったので、2時間を超える拡張版での配信を行った(少しオーバーしたがw)


その後に次のオフコラボに向けて打ち合わせもしたし、ロミータからの配信環境に関してのレクチャーの後、彼女(ロミータ)からの熱いカミングアウトも受け入れた亜沙美


気付けば時計は既に翌日の01:33分だ

いくら夜行型になりやすい配信者とは言え、2人はまだ高校1年生。あまり生活ペースを崩すと学校生活に響いてしまう。そろそろ寝るべき時間なのだが…



「ベッドがひとつしかないから…い、一緒に寝るけど…絶対に変なことしちゃ駄目だからねぇ…」


「分かってるって!大丈夫よ、安心して」


(やっばーい!完全に警戒されちゃってるなぁ…梨香にもしたことない事はしないほうが無難ね。差し障りのない話でもしないと…)


今日のスポーツジムでの3Dアバターを、初使用したプール施設での動画撮影でロミータの真横で【アミー水(オシッコ)】を放水してしまった亜沙美。その後も少し怖いくらいのロミータからのアプローチに、タジタジにされたのだ


更に「彼女になって欲しい!」とのカミングアウトまで受けたので、これで警戒するな!と言われる方が無理というものだろう




【01:40】

「ねぇ亜沙美…」


「なぁにロミータちゃん…」


「明日さ、デートしようよ❤︎」


「で、デートですか!?」


恋愛とは男女間で芽生え育むもの。更にデートも男女間で行うもの…という固定概念がついさっきまで根付いていた亜沙美は、ロミータからのデートの誘いに思わず声が裏返っていた


「やだ、そんなに警戒しないでよ亜沙美。女の子同士でお出掛けして楽しくおしゃべりするだけじゃない?…ただ、友達以上には仲が深いから少し親しくなる感じよ?」


「なるほどぉ…うん、そうだね。良いよ、何処か行きたい所あるの?」


「あはは(´∀`)ノープランだよ」


「じゃあ朝食を食べてる時にでも考えようか?」


「そうね。また亜沙美の手料理が食べられるのねっ!嬉しいな♪」


「私はそんな大したモノは作れないからね」


(ロミータちゃん…私の歩幅に合わせてくれてるのかな?外国なら同性のカップルも珍しくない!って言うし…本当はもっと近付きたいのを我慢してくれてるのかなぁ?)


てっきり自分の緊張を和らげてくれて、今夜はそのまま眠るのだろう。と思っていた亜沙美だが…ロミータに背を向けて軽く身体を曲げて寝転がっている亜沙美の背後から…


「ふぅー…すぅー…」

ロミータの息遣いが聞こえてきた

「ピトッ」


亜沙美の背中に柔らかい2つのメロンパンが押し当てられた。亜沙美の姿勢に併せて、背後からロミータが添い寝する形のように引っ付いて来たのだ!


「ドドド…どうしたの?ロミータちゃん…」


「あのね…子供っぽい。とか思われちゃうかもだけどね…ロミーはいつも梨香と一緒に寝てるの…1人だと寝付きが悪くてさ…」


「なんだ。そういうことなのね…うん良いよ…」


「ドッドッドッ…」

「うん良いよ」とは言った亜沙美だが、背後からピッタリと引っ付かれた事により、亜沙美の心拍数は明らかに急上昇していた


(身体を寄せて…添い寝のように一緒に寝るだけだよね?本当に変なことはしないよね?ね?)



「ひゃうっ!?な、何!?」


「何て書いたか、当ててね♪」


突然ロミータは密着していた身体を離し、人差し指で亜沙美の背中に1文字ずつ何かの文を描き始めた


「だ?…い……す……き……よ?……大好きよ」


(えっ!?(꒪ꇴ꒪ ;)えぇ!?ロミータちゃん…ちょっと大胆過ぎないかなぁ?)


「正解よ♪じゃあ次は亜沙美が何か描いてよ」


(んもー!亜沙美ったら可愛い!可愛い!!可愛い過ぎんのよっ!!!あまりに興奮し過ぎて鼻血が出ないように注意しないと…)


ロミータは突然、背中文字で伝言ゲームを始めてきた。この遊びをしたことが無い亜沙美は、こそばゆさもあり【驚いた猫】のように身体をピクン!と跳ねさせていた


「……じゃあ、私も描くね…」


「うん!…ぱ…ん…は………ご…は…ん…は……

Σ(゜□゜)朝食のこと?パン派か?ご飯派か?ってことなの?……亜沙美ったらもう…」


(やっぱり亜沙美に対して受け身で居たら、恋は成就しそうにないわね…こうなったら…)


自分(ロミータ)は亜沙美への想いをお洒落に伝えたというのに、恥ずかしがり屋の亜沙美は明日(きょう)の朝食は、パンとご飯のドッチが良いか?を聞いてきたようだ


受け身の亜沙美からのアプローチは期待出来ない!と理解したロミータは、自分(ロミータ)から踏み込む決意をした!



「ロミーはパンもご飯も好きよ。好き嫌いは少ないほうなのよ…でもね…今、食べたいのは亜沙美かなぁ♪」


「(; ꒪ㅿ꒪)えっ!?何て……ひゃうっ!?」


突然ロミータは再び亜沙美の背中に寄り添うと…亜沙美のお腹の辺りから手を侵入させ、上のパジャマをゆっくりと押し上げてた


「亜沙美…可愛いわ。大好きなのよ」


「えっ!ええっ!?」


(変な事はしない。って言ったよね?どうして亜沙美のパジャマの中に手を入れてるのぉ?…あっ!あぁぁぁぁ…ロミータちゃんの手がドンドン上に上がって来るよぉ!)



ロミータは亜沙美のパジャマのお腹辺りから中に入れた手を、亜沙美のお腹を伝わせて少しずつ上へと上げていく


果たして2人の夜は何事も無く終わるのか?

再び火が付いてしまったロミータが暴走してしまうのか?時刻は02:00になろうとしていた




続く

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