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第7話・ゴミ捨て場の粗大ゴミ02


「調子こいてんじゃねぇガ……ッ」


「……? え?」


バダールが振りかぶった時、店内の人間を始め

武田も目を背けたが、


「あ、あぶっぴゃぁあああっ!!??」


次いで出てきたのはバダールの悲鳴で、

彼女を始め、周囲は混乱の目でそれを追う。


「なっ、何だテメェ!!

 お前―――『反射リフレクト』スキル持ちかぁ!?」


彼は手首と肘の中間から折れ曲がった腕を、

もう一方の腕でつかみながら叫ぶ。


「さあ、実は俺にもよくわかっていないんです」


俺がずい、と近づくと彼は『ヒッ』と短く

息を吐き出し、


そのまま地響きを立てて床に尻もちをつく。

それでやっと、俺が見下ろすくらいの

身長差だ。


俺は彼の前にしゃがみ込み、足を八の字に

投げ出している、その間を狙って拳を

振り下ろすと、


『バキャッ!!』


という音と共に木製の床が砕け散る。


「ひっ!? ひえぇええっ!!

 まっまさか、俺と同じ『怪力パワーストレングス』まで

 持っていやがるのかあ!?」


バダールの言葉に俺は首を左右に振り、


「いえ、ですから俺は『無能ノースキル』です」


そして俺は一息つくと、


「で、あなたはその力で何をしました?


 通過儀礼?

 可愛がる?

 ああ、そういえば自分を拝ませても

 いましたねえ。


 神様気取りですか?

 スキルとやらがあるって事は、そんなに

 偉いんですかね?」


俺はしゃがんだまま、バダールの目を見て

語り続ける。


「ひっ、ひぃいいっ!!


 たっ頼む、助けてくれお願いだ!!」


俺はそのまま再び立ち上がると、

彼はビクンと体を揺らし、


俺は片足を上げて、彼の股間の上まで

移動させた。


「やっやめてくれ!!

 お願いだ、お願いします……!

 ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

 いいぃいいいっ!!」


バダールは失禁しながら、恥も外聞もなく

謝り始めた―――



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