「ふむ―――
確かに我が国では、戦闘系スキルを持った
連中が
さらに派閥争いなどを起こして、治安を
悪化させている事が問題になっておる。
それに対する、何か良い解決策を持って
いるのかね?」
数日後、
再びグレメン国国王と謁見し、
まとめた方法を、提案しに来ていた。
「はい。
聞くところによると、主な派閥は
3つに別れるとかで」
熊谷の言葉に―――
王の周辺に立つ文官系であろう臣下たちが、
「さよう。
まあ
自分たちの戦闘系スキルこそが
最強だとそれぞれ主張しているわけだ」
「1つは武器を用いる戦闘系スキルを
熊谷殿の『
その典型だ。
もう1つはいわゆる、遠隔攻撃魔法こそ
最強と称する派閥、『
これは白波瀬殿の『
例として上がるだろう。
最後は脳筋というか……
『
主に扱う派閥、『
これら3つの勢力が、
国内で演じているのだ」
彼らの説明に召喚者の2人はうなずき、
「話には聞いています。
そしてそのどれもが、争いを
全く無いというの。
そこでどうか国王から、とある提案を
して頂きたいのです」
白波瀬の言葉に周囲はざわめくが、
「確かに、あの者たちを呼びつけるくらいは
だが大人しく言う事を聞くようならば、
こうまで苦労はしておらん」
ため息交じりに王は答えるが、
「心中お察しいたします」
「そこで、3つの派閥の主だった者たちを
呼びつけ―――
彼らに、ある事を提示して欲しいのです」
よほどその派閥争いに手を焼いているのか、
王を始め、
聞き入った。