「どうもこの度は何か手違いが
あったようだ。
君を『
判断した者は厳重に処分する」
その後、シュロランド教国のトップ……
教皇らしき人の前まで引き出された俺は、
同行した武田さんやスフィアさんの方を
いったん見た後、その老人に向き直り、
「僕だけにではなく、彼女たちにもいきなり
殺し合いを強要した件につきましては、
どうなるのでしょうか?」
俺の質問に教皇は首を傾げ、
「はて?
そちらの2人は『
テイマーだと聞いておる。
何か問題でもあったのか?」
心の底から不思議がるような声を出し、
それを聞いた
『あちゃー』と顔を手でおおう。
「いきなり他国の使者に対し―――
殺し合いを強要する事が、何の問題も
無い、と?」
「だからそやつらは非戦闘系スキル持ちで
あろう。
そんな者など、いても何の役にも立たぬ。
神に見放された者たちなのだ。
なればせめて、他の高スキル持ちの
者たちを、楽しませて死ぬべきで
あろうが」
俺はそれを聞いて、頭をガシガシとかき、
「神に……ねぇ。
じゃあクソジジイ。
てめぇは神とやらに愛されているから、
大丈夫だって言いたいのか?」
「不敬な!!」
「調子に乗るな!!」
「下がれっ!!」
と、すかさず俺の言葉に反応して―――
怒鳴り声が飛んでくるものの、
俺はその教皇が座る玉座へと足を進め、
「下がらせてみろよ。
神様が認めてくれているんだろ?」
するとすぐに、遠距離系であろう魔法が
俺に放たれるが、
「……えっ!?」
「何!?」
「どういう事だ!?
まさか『
いや『
服は破けたり焦げたりしたが、俺自身は
無傷なのを確認した面々は、口々に驚きの
言葉を発するも、
「止めよ。
どのようなスキルを持っているかは
知らぬが―――
無駄である。
余のスキルは『
あらゆる魔法もスキルも取り込み、
さらに相手にそのまま返すもの。
神と同様―――
余へのあらゆる攻撃は無意味だ」
よほど自分のスキルに自信があるのか、
微動だにせず教皇は俺の接近を放置し、
そして目の前まで来た時に俺は、
「そうかよ」
そのまま彼の顔面に蹴りを叩きこむと、
教皇はイスごと後ろに倒れこんだ。