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第72話 仕様書:ダブルヘッドドラゴンガーゴイル

以下が本件にて納品いたしました『魔術式自動警備装置』についての仕様となります。


仕様書


1. 概要

 1) 製品名

  魔術式自動警備装置【ダブルヘッドドラゴンガーゴイル】


 2) 目的

  王宮の宝物庫を守るために設置する警備用ガーゴイル。

  侵入者を検知し、撃退する機能を備える。


 3) 運用環境

  設置場所:王宮宝物庫内

  稼働時間:24時間365日(常時稼働)

  動力源:内蔵祈祷文による半自動的な術式供給


2. 要求機能

・侵入者検知機能

 観測用魔術による動体検知

 王族・許可者以外の存在を識別する認証システム

 音声認識による許可者の識別


・撃退機能

 2つの頭部から火を噴射し、侵入者を攻撃

 火力調整機能(威嚇・軽度攻撃・完全撃退の程度選択)

 自動照準機能による精確な攻撃


・警報機能

 侵入者を検知した際、王宮警備隊へ警報を発信

 王宮全体へ警告音(うなり声)を鳴動させる


・自己防衛機能

 攻撃的行為を検知し、自動回避行動を実施


3. 仕様要件

・外装仕様

 材質:祈祷済み鋼鉄

 表面処理:祈祷済み黄金メッキ

 サイズ:高さ2.5m、幅1.8m(翼展開時3.5m)

 重量:600kg


・ 内部術式仕様

 祈祷文:ルイス式自立稼働型無機物用可動祈祷式

 認識機能:生体認証・音声認識・魔力識別


4. 運用・保守

・定期メンテナンス

 一ヶ月ごとの動作点検

 六か月ごとの火炎放射機能の試運転と清掃

 三年ごとの神官による祈祷(詳細別紙手順書、および祈祷文写し)


・ 障害対応

 自己診断機能による異常通知

 障害時の自動停止・修理機能

 手動修理対応(王宮技術者によるメンテナンス可能)


5. セキュリティ要件

 王族・許可者以外の制御不可

 上に伴う制御許可交付のための認証子発行機能(詳細別紙手順書)

 外部からの干渉防止、見魔の法およびその他解析術式に対する防衛機能


6. その他

・発話機能:侵入者に警告を発する音声出力機能

・発光機能:ダブルヘッド両頭の眼部の発光(要望に基づき追加)

・威嚇機能:侵入者に対する両翼を広げての威嚇(要望に基づき追加)

・共鳴機能:魔術式自動警備装置【ファイア・フレイム・バーン・インフェルノ・ドラゴンガーゴイル】(※カイル王子発注品:詳細別紙)と相互に音を発しあう(要望に基づき追加)

・音響機能:背部再生ボタンを押すことで全7種の環境音楽を再生(要望に基づき追加)


7.付属品

 1)使用手順書

 2)祈祷文写し

 3)魔術式自動警備装置【ファイア・フレイム・バーン・インフェルノ・ドラゴンガーゴイル】との連携手順書(要望に基づき追加)

 4)環境音楽歌詞カード(要望に基づき追加)


 なお、あわせてご要望を頂きました銀メッキ仕様【ダブルヘッドドラゴン・ツヴァイ】につきましても、材質表面処理をのぞきまして上記の仕様に準じて納品させていただきたく存じます。


魔法兵器開発局

開発局顧問および技術試験隊顧問

クレノ・ユースタス技術中尉


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