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第24話:城探し

「てことは次は、お城探しですか?」と私は聞いた。


「そう言うことね、ちょっと範囲広いけれどもやってみましょうか」と『セリア』はいった。


「城って、そうポンポンできるものなのか?」と『ウィーゼル』はいった。


「存在そのものが幻影とかなら、直ぐにでも城は創れるわよ?」と『セリア』はいう。


「幻影か、また厄介なものが敵なんだな」と『ゲルハート』がいった。


「幻影だったら、探すのは少ししんどいかもね? 実体が無いから、今使っている術では捉えられないのよ」と『セリア』はいった。


「その前に、ココに一時拠点を作りましょう」と続けると。


快適小屋コンフォータブルカービン!」と唱えた。


 その瞬間『セリア』の後ろに小屋が立った。


 見た目は暗い色で構成されている、カモフラージュ効果のありそうな小屋だった。


 大地の色とあまり区別がつかなかった。


「便利なんじゃな、魔法ってのは……」と『ウィーゼル』はいった。


「八時間は安全よ。ココに入る限り大丈夫よ、異界に飲まれない限り」と『セリア』は追加した。


 そして、いの一番で『セリア』は中に入っていく。


 そして私は『ウィーゼル』と『ゲルハート』に先に勧められたので、先に入ることにした。


「赤基調ですね」と私がいう。


「ロイヤルスイート仕様か!」と『ウィーゼル』がいった。


 そして『ゲルハート』が入って来て扉をしめた。


「快適だな」と『ゲルハート』が外との違いを口にした。


 四人掛けの丸テーブルが部屋の中央にあり、そこにこちらに背を向けて『セリア』はすでに座っていた。


「好きなところへどうぞ。この部屋のドアは閉めたら外から見えなくなるのでくつろいでもらって大丈夫よ」と『セリア』はいった。


 私は『セリア』の左側へ座った。そのまま『ウィーゼル』は『セリア』の向かい側に座り、『ゲルハート』が私と向かい合って座った。


「まだ外にフクロウを飛ばしているから偵察は、し放題よ」と『セリア』がいった。


 そして、目をつむり梟に目を移し「遠視ティルファー」と唱えるのであった。


「流石に、紫色の背景だから探しにくいわね」と続けた。



◇少し時間がたった。



「『セリア』大丈夫なのか? 少しは休憩をとったほうがいいのではないか?」と『ウィーゼル』がいった。


「そうね、遠視で見える範囲にはそれっぽいものが無いわ」と『セリア』が目を閉じたまま呟いた。


 梟を屋根にとまらせ一緒に隠蔽の中に取り込むと、目を開いた。


「流石に一筋縄ではいかないか。直ぐ襲ってくるわけでもないしね、結構困ったわ」と『セリア』がいった。


「他の方法も試してみましょう。そうすればいい案というか、そういうものが見つかるかもしれません」と私はいった。


「他にはどんなのがあるの?」と『セリア』が聞いた。


「奇跡とか異界から探るとかですかね?」と私は思いつくところを上げた。


「奇跡っていうと神様に聞くの?」と『セリア』がいう。


 『ウィーゼル』がそれに、「我々に悪を成している場所を聞けば、答えが意外と帰って来るやもしれんな」と答えたのだ。


「異界から探るのは、この前試しているのでできなくはないと思います。この前のヤツも、異界に巣を作っていましたから」と私も自身の考えを伝えた。


「そっか前のヤツも同じ種類かもしれないしね、それならば似た手口かもしれないわね」と『セリア』が納得したようにうなづきながらいった。


 『ウィーゼル』は席から少し離れ、祈りを実行したようだった。


 私も異界感覚を展開し異界探査ディファレントフィールドエクスプローションを実施する、対象はさっきのヤツ前と同じ気配である。


 『セリア』がいっていたように、そんな大物がポコポコいる訳はないと思ってのすべであった。


「北にあるらしい、で北ってどっちだ?」と『ウィーゼル』がいった。


「対象と思わしきものを感知、発見しました。向こうです」と私は『ゲルハート』と『セリア』のちょうど真ん中辺りを指さした。


「距離はそこそこ離れてますね、遠視では見えなさそうですね。数は三で少しづつ離れています」とも告げた。


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