そして
それに反応したのか、十程の赤い点が動き始めた。
走っているのか、さっきよりも移動スピードが速かった。
こちらは、仲間の点を緑色に指定し直しそれを反映させた。
これでみんなも、同様に見えているはずだった。
それから走ること
まだソイツらとの差は〇.三キロには
白と青と黒と赤の色が走る。
ジャングル一歩手前の森であるために、視認するには最低でも〇.〇二キロまでには接敵する必要があり焦っていたのだと推測できた。
もう少しすれば、仲間の隠れている大木の洞を通り越すそういう時だった。
一瞬相手のスピードが落ちたような気がした、だがこちらにいるぞということを示すためにギガスマッシャーを単射で近くをかすめるように撃つことにした。
見えてないけど、何か居るということを
そしてギガスマッシャーの一発目を、相手から軽くずらして撃った。
直ぐに相手の速度が元に戻る。
ギガスマッシャーの通った後は、大きな溝ができ通ったその空間には何も残ってないのである。
不思議とそこには赤い点はこなかった。
明らかに見えているそういう反応だった、私は直ぐにその場から走り出した。
ちなみに先のギガスマッシャーは、
こちらの腕を、過小評価させるためである。
相手がこちらの予測ラインに近づいたため少しづつ速度を落とし、十倍掛けのアナザーワールドイディナフィケイション! と一番近い赤い点に対し術をかけた。
簡単な答えしか返ってこないが、敵味方識別もできる優れた魔法なのだ。
だが、どちらとも答えは返ってこなかった、むしろ敵でも味方でもないと答えが返ったのである。
そのため同じ界に、冒険者でも飛ばされているのだろうか? と思わせるものだった。
今気が付いた内容を、伝えることにする。
「『セリア』、殺さない程度にシバキ挙げて
「どうしたの? 敵でも味方でもないっていうのは?」と聞いてきたのだ。
「
「わかったわ、二人にも伝える」という答えが返ってきたのであった。
こちらは少し広めの広場にとりあえず停止してイメージを維持しながら、円陣を組んでいるように形作った。
私は円陣の中でも相手に向かい合う位置で止まっているため、視界範囲内であれば余裕で相手が見えるはずであったのだ。
そして自らの周囲に空間を作るべくチャージグラヴィティ―プラン上! とレンジを拡大して半径三十メートルの木々草木を一気に引っこ抜いて真上に三十Gの加速度ですっ飛ばした。
その瞬間、半径三十メートル内にある木々草木が一気に全部抜け高度三十メートルまで吹き飛ばされた、実際には高度五十メートルよりも上に落下し全て落ちて来たのであった。
広場にはとりあえずバリアは張っておいたので私の上に落ちて来るということは無かったが、半径〇.〇三キロの範囲は綺麗にクリアに見えるようになったのであった。
こちらは停止して、相手の反応待ちであった。
敵でも味方でもないという、感知結果に少し引っかかっていたのである。
これで最低でも〇.〇五キロからでも、こちらが視認できるようになるはずである。
すでに外したとはいえ、私は攻撃行動を一度行っているのであるからして相手がどう出るかは少し気になるところであった。
そして相手が〇.〇五キロに接近した、相手の位置も木の洞からも〇.〇五キロ程度離れた位置である。