私はバリア、パーフェクトイリュージョン、レイダー、レーダーパーセプション、ナビゲーションの五つを維持している状態だった。
相手が〇.〇四キロで止まって、集合しているようだった。
向こうにも、円陣が出来ていたのだ。
六人パーティーと四人パーティーなら丁度十人にはなるのだ、それか三・三・四の区分けかもしれない。
そう思った。
仲間はまだ、
まだ術そのものは維持できるので維持をする、ついでに相手から情報を聞くため円陣の中の音を貰うことにする。
『「でどうするよ、攻撃は外されているのか
『セリア』に、
「『セリア』、相手は私たちよりランクの低い冒険者みたい。シバキあげるのは少し待ってあげて。交渉役がこっちにくるみたい」と私は『セリア』に伝えた。
「わかったわ、交渉で物事成そうとするのは冒険者だものね。交渉が終わったら教えて」と『セリア』から返信がやって来た。
私は交渉に備えたが伝達をついでに維持して、そのまま交渉役の話が『セリア』に筒抜けるように術を組みなおした。
◇
一人、黄緑色の装束と緑色のマントといったふうの冒険者が接近してきた。
「いきなりですまない、アンタらは人間か? それとも悪魔なのか? どっちなんだ?」と少し大きな声をかけられたのであった。
パーフェクトイリュージョンをその場に固定し、イメージだけ顔をそちらに向けるというイメージを作らせた。
もちろん私もそちらを向く、そして私だけ円陣を離れた。
といっても左手に少し出ただけだ、そして「私は人間だ、そちらが悪魔でない証拠と根拠は?」と少し大きい声で返答する。
間は〇.〇一キロといったところだろう、サーコートの前を合わせてあるため得物は見えていない。
相手は完全に素手だった、大振りのナイフが背中に見えるくらいであった。
「アタシはアルカナ・ディレイラーそして精霊使い、いわゆる冒険者だ!」といいながら、冒険者証を提示して接近してきた。
名乗られたので、名乗り返さなければ失礼になるかなと思ったので名乗り返すことにする。
「私はウィオラ・オルビス・テッラエ、魔剣士だ冒険者をしている!」と名乗った。
二メートルにまで近づいたのであった、それだけ相手に度胸があったともいえた。
私も冒険者証を提示した、そして維持していたパーフェクトイリュージョンを解除する。
その瞬間、相手がビクッとビビったのが分かった。
「一人だったのか!」といった。
そして続けた「見事なイリュージョンだった、アタシのことはアルカナと呼んでくれ、代わりにウィオラ殿と呼ばせてもらってもいいか?」と『アルカナ』はいって来た。
特に断る理由が思いつかなかったので「ではそれで」と返答した。