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第30話:新たな仲間

「『セリア』出て来て」と空間に話しかけた。


 私の声も伝達テレホンに乗るのだ、そのように仕組んであったのだ。


 私はバリア、レイダー、レーダーパーセプション、ナビゲーション、テレホンの五つを維持している状態だった。


 バリアを解いた。


 九人が近づいてきた、アルカナの背丈は私よりも少し高いかな? といったところだった。


 他の九人も目立つのは騎士鎧を着ているものだとか、明らかに魔術師といったふうのローブ姿で長い杖を持っているものとかであり他の者は比較的軽装だった。


「ウィオラ殿、あなたの仲間は?」と『アルカナ』に聞かれたので、森のほうを指さした。


 すると十人が振りかえった。


 テレホンも解いた。


 『セリア』を先頭に、『ゲルハート』と『ウィーゼル』が出て来ていた。


「なるほど、ん? まあいいか」と『アルカナ』がいった。


 そして、私と合流したのである。


 四人と十人が向かい合った、「口火を切ったのはアタシだから、『ティナ』挨拶をしてくれ」と『アルカナ』がいった。


 九人側の『アルカナ』の丁度後ろ辺りから、小柄な女性が出て来た。


「ティナ・ホワイティルと申します。ティナと呼んでください。剣士です」と水色の装束の『ティナ』が挨拶をした。


 次に『アルカナ』の右側に居た魔術師とおぼしき者が前に出た、そして私から見て右側の他の三人も一緒に前に出て来た。


「アリア・シュレイダーです。魔術師をしています」と長い杖を持っているクリーム色のローブ姿の者が挨拶した、女性であった。


 続けて、そのまま左から順に挨拶が飛んできた。


「ゴロー・ハグライだ、戦士をしている」といった確かに太めの二の腕で戦士っぽかった、またメインカラーは特に決めて無いようで男性であった。


「サクヤ・ミヒラギです、軽戦士です」といった軽装であるので分かった、紫色を基調とした装束の女性だった。


「ハルト・ラント・デルマスです、遊撃戦士をしています」といった軽戦士と軽装具合はいい勝負であった、濃紺を基調とした装束の男性であった。


 今度は『アルカナ』の左側側に並んでいた四人が、一斉に前に出て挨拶をし始めた。


「騎士を生業にしています、コルト・ディ・エラントです」と銀の騎士鎧に赤い装束の比較的長身の男性がいった。


 そのまま今度は『コルト』から、左に挨拶をしてきた。


「メナード・レイデュムです、侍を生業にしています」と焦げ茶色の装束をまとった男性がしっかりとした作法で挨拶した。


「シェイル・プリンターです、白魔術士を生業にしています」と白基調のローブでまとめた年の近そうな女性が挨拶した。


「ワインズ・ミナセティールです、オグマの神官です」と濃い灰色の装束をまとった男性が神官式の挨拶をした。


「ということは今度は私たちの順番だな」と『ウィーゼル』がいった。


「ウィーゼル・マクラインだ、神闘士を生業にしている。信仰しているのはサリーネだ」と『ウィーゼル』が挨拶とした。


「ゲルハート・ウィンダムだ闘士を生業にしている」とグレートソードを背に二本クロスさせて装備している『ゲルハート』がいった。


「最後は私ね、セリア・ヴァレンシュタインです。魔術師です、よろしくね」と『セリア』が挨拶とした。


「で、『アルカナ』さんは誰とパーティーなの? 後はどこらがパーティーの区分?」と『セリア』は聞いた。


 すると『アルカナ』は『ティナ』を呼んで隣に並んだ、それを察した右と左にいたパーティーがそれぞれ近い距離に並んで『アルカナ』と『ティナ』から距離を少し置いて固まった。


「なるほど、そーいうパーティー編成なのか」と『セリア』はうなづいた。


「ここは暗黒界なんだけど私たちはいきなり召喚されたのだけど、他のみんなはどうやって来たの?」と不思議そうに聞いた。


「私たちは歩いていたら闇に包まれて、いきなりここにいたんだ」と『アルカナ』はいった、『ティナ』も頷いている。


「宿に荷物を置いて、昼を食べに外に行っていた時だったから何も持って無くて」と『ティナ』が補足した。


「私たちも似たようなものだった」と『アリア』がいった、アリアのパーティーが頷く。


「私たちはお昼くらいに首都に着いたと思ったら、いきなり飛ばされてしまって気付いたらここにいたんだ」と『コルト』がいった。


「飯類はすでに残り少ない非常食しかなかったから、補充する前だったんだ」と『メナード』が補足をいれた。


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