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第38話:暗黒界の魔王の最期

 コアごと一刀両断にした。


貴様きさまよくもっ!!!!」と魔王がいった。


 その瞬間、魔王のいた場所が爆縮した。


 私は『ゲルハート』と『ティナ』をアナザーハンズでつかむと、一緒に同じ方向に全速後退をかけた。


 地味に大音響を巻き散らし爆縮後、閃光を巻き散らしながら大爆発した。


“カッ!!!!! ズゴーン!!!!!”


 小さくだが、天井にきのこ雲が上がったのである。


 部屋に有った明り取り用の窓などにヒビが入ったのであった。


 階下に音が響いたかまでは分からなかったが、振動くらいは行っているはずであった。


 『ゲルハート』が剣を握っているのを確認すると、アナザーハンズを解き二人を起こすのを『セリア』と『アルカナ』に任して『ウィーゼル』に「敵が上がってきます。防衛を行わないと」といって二人で扉の左右の前に立った。


 反応は早かったが、私と『ウィーゼル』が相手をしているので中に入れないようであった。


 駆け上がってくるのは、無尽蔵に沸いてくる黒い鎧騎士だった。


 つまり、この騎士を生み出しているのは魔王やその側近ではないということであった。


「まだやり手が残っているみたいですね」と私が『ウィーゼル』にいった。


「そのようだな。ココ一番だ持たすぞ」と『ウィーゼル』から返答があった。


 ふと突入口は大丈夫だろうか? という思いがぎった。


 伝達テレホンで『アリア』に伝えることにした。


『こちらは大物おおものは片付きました、そちらはどうですか?』と返答が来るようにしてみたのである。


 少し経って伝達がやって来た、『こちらは入口確保中です。特に問題になるようなことは起きていません』ということだった。


「入口は大丈夫らしいですよ」と私が『ウィーゼル』にいった時だった。


 中から、『ゲルハート』の起きた声が聞こえて来たのであった。


 直ぐに「早く下に降りましょう」と声をかけた。


「分かった」と『ゲルハート』の声が聞こえた。


「『ティナ』さんは大丈夫ですか?」と『セリア』の声が聞こえた。


 『アルカナ』の声が聞こえる。


しびれてるだけだから、少ししたら回復すると思います」と。


 『ゲルハート』は中で三人をガードしているようだった。


 階段のほうでは敵が尽きて来ていた。


 左回廊はすでに、上がって来なくなっていた。


 右回廊のほうでも、途切れ途切れに上がってくるものしかいなかった。


「左はもう上がって来ないようですね」と私がいった。


「右はまだちょろちょろと上がってよるのう」と『ウィーゼル』がいった。


 『ティナ』が回復したようだった。


「すみません。お待たせしました」といったのであった。


「よーし、下へ降りようぜ。上がって来た左回廊が大丈夫らしい」と『ゲルハート』はいった。


 そして『ティナ』、『アルカナ』、『セリア』、『ゲルハート』の順で出て来たのであった。


 殿しんがりを『ゲルハート』にゆずって『ウィーゼル』が左回廊に来た、私は先頭をきって降り始めた。


 無事に三階分降りて先ほどの角を二つ曲がり、入口確保組と合流できた。


 そのまま全員集まったところで『セリア』が集団転移グループテレポートをかけ黒い城が見える崖上に転移した。


 そのまま城から離れ、森の中の少し広い緩衝地帯で少し休憩をとることとした。



「帰る手順なんですが、確実性を取って私の持つ固有座標からの帰還としたいのですが。よろしいですか?」とみなに私は聞いた。


「安全が確保できるならどこでもいいわよ?」と『セリア』がいの一番にいった。


 皆も同意した。


 なので私の荷物にあるモノを固有座標に使い、そこから前方に一メートルほど離して異界転移陣を置いた。


 地面から十センチ離してある、部屋には部屋の絨毯じゅうたんの上に描かれているはずである。


「『セリア』先に入って」と安全確認を『セリア』に任せた。


 伝達がやって来た、「無事部屋に戻れてるわよ、ここなら十四人でも大丈夫なんじゃないかしら」とのことだった。


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