中規模の街カモのハイスイートが一人十ゴルトであったため。
私の現額が、五百六十九プラナ百三十七ゴルト七十七シルズ八十ブロスとなったわけである。
旅行財布の中身[1.574kg]
五十P×十一[0.935kg]、十P×一[0.045kg]、五P×一[0.03kg]、一P×四[0.024kg]
五十G×一[0.06kg]、十G×八[0.24kg]、五G×一[0.025kg]、一G×二[0.03kg]
五十S×一[0.05kg]、十S×二[0.07kg]、五S×一[0.025kg]、一S×二[0.04kg]
旅行小銭入れの中身[0.16kg]
五十B×零[0.00kg]、十B×八[0.16kg]、一B×零[0.00kg]
五十Ca×零[0.00kg] 貨幣全重量一.七三四キログラム、
体重を除く全備重量が六十六.五九四キログラムとなったのであった。
カモを出て城塞都市サグレスの門前町までは、特に変わったふうもなく順調に旅は進んだ。
『アルカナ』と馬の相性も良く、特に無茶をしない限りは大丈夫そうだった。
そういう意味では
宿の部屋の格を落としたのは、『アルカナ』と『ティナ』の旅銭が余り多くなかったからだともいえた。
今までは貰うほうが多く消費が少なかったため、特に問題はなかったのである。
『アルカナ』と『ティナ』はそこまで多くの活躍をせずに来たということもあって冒険者としては持っているほうではあるが、私たちと比べると少なかったのである。
それだけ私たちの冒険が大冒険であった、といえるものではあったのだ。
残りの都市は城塞都市サグレスと大都市コルムナだけではあったが、城塞都市サグレスの門前町で不穏な噂を聞いてしまうのであった。
どうも例の街道沿いに、暗黒騎士が出るというのである。
城塞都市サグレスから大都市コルムナまでの、新街道のほうに出るらしかった。
暗黒騎士はいまだにランク以外が、よく分かっていない者たちなのである。
暗黒竜に乗っているであるとか? 全身黒ずくめであるとかといった噂が飛び交っているのであった。
だが実際に会った奴はいないらしく、憶測かもしれないと思わせるものであった。
城塞都市サグレスの門前町で二交代制の馬車の守りに着くことになった。
その日は朝まで、特に何事もなく過ごせた。
朝になってから城塞都市サグレスに入ると、暗黒騎士の討伐情報が張り出されていた。
すでに何パーティーかは「挑戦するぜ」と息巻いていっていただけのことはあり、報奨金もかなりの額が出ていた。
「かなり凄い額が出てますけど、どうするんでしょうね。皆さん結構やる気のようですが、今一つランクはパッとしないですね」と『ティナ』が
ある程度までランクが上がってしまうと、人となりを見ただけでランクが分かってしまうらしい。
よっぽど注意深く隠していれば分からないそうなのであるが、そんなものらしかった。
「私たちに降りかかる火の粉なら、払うが? そうでないなら、首を突っ込んでもあまり意味はない。今の目的は『ウィオラ』の師匠じゃからの」と『ウィーゼル』はそれに答えた。
「それに上位の暗黒騎士ならともかく、下位の暗黒騎士なら彼らでもやれるだろう。問題はないはずだ」と『ゲルハート』が答えた。
事実をいえば暗黒騎士は大体三段階の階位に分かれており、下位で十三ランクほど中位で十七ランクほど上位でも二十二ランクほどであることが多いらしい。
どの階位が来ても私たちの敵にはならない。
そういう考えなのであった。
仮に最上位であったとしても二十七ランクから三十ランクほどなので倒せるといえば倒せてしまうのである。
ちなみに現在出ている討伐情報の報奨金は、現在のところ二百四十プラナである。
しかも、新しいヴェルゼニア方式の街道のほうに多く出没しているらしい。