次の日の早朝、午前五時に起きるとそのまま瞑想に入った。
フカフカのベッドとも、当分おさらばかと思うと非常に感慨深くなってしまった。
瞑想そのものは修行していた時と同様に、勘を取り戻せていた。
朝は各部屋で対応が違った、ルームサービスを頼んだ『アルカナ』と『ティナ』、朝も豪勢にいったいつもの四人といった感じに分かれたのであった。
単純に起きた時間の、差ともいえたのでやむを得なかった。
「これで修行がハードになるのかと思うとワクワクする反面、飯が大変だな」と『ゲルハート』と『ウィーゼル』がハモった。
「私は皆が修行している間にディルサイプまで行ってこようかしら。図書館の蔵書を漁りに……」と『セリア』はいった。
「それがいいかもしれませんね」と私は答えた。
「師匠は教える時間がバラバラですから、必要が無いと見切られると修業はしてもらえないでしょうし」と意味深なことを告げた。
朝食を終え出立の準備をすると、新しい保存食や飲料を補充した。
その後、出立し大都市コルムナを後にした。
城塞都市プレグレードまで、約四日の距離であった。
コルムナを出て二日目、商人が襲われている現場に出くわした。
「『セリア』と『アルカナ』は馬車の護衛を! 『ティナ』、『ゲルハート』行きますよ!」というと、少し早駆けし白馬で盗賊二人ほどを蹴散らし、聖刀を抜き斬り盗賊を二人屠った。
『ゲルハート』も同様黒馬で盗賊を一人蹴散らし、馬上からグレートソードを片手抜きして盗賊を叩き斬った。
『ティナ』は馬車に乗用馬を結わえ、ハヤテをかけると疾走して来てレイピアで盗賊二人を屠った。
その後盗賊が引き上げたため、馬車と合流した。
その後、白馬から一旦降りて商人に被害があるかどうか聞きに行ったのであった。
その商人は城塞都市プレグレードで店を持つ、カガヤン・アンラと名乗り。
「助けてくださいまして、ありがとうございます。礼はしますので、城塞都市プレグレードまで護衛を依頼したいのですが」といったのである。
大都市コルムナで物を仕入れ、戻る最中に襲われたとのことであった。
行きには盗賊は出なかったので、油断していたということであった。
「分かりました。旅は道連れといいますし、受けましょう」と私がいったのであった。
「お受けいただきありがとうございます。一日百二十の合計二百四十シルズで如何でしょう。こちらは貴重品を積んでいますので、それくらいで受けていただけると助かるのですが?」といわれたので。
「それで受けましょう」と私はあっさりと引き受けたのであった。
「そう言えば、貴方がたはこの辺では見かけないパーティーですが旅の途中ですか?」と問われたので「似たようなものです」と答えておいた。
「六人パーティー様とはなかなか珍しいですね」といわれてしまうが仕方が無いのであった。
まあ話はざっくりしたところで留めて、馬で周囲を囲むという方式でガードを実施した。
盗賊がその後も覗きに来たが、一撃確殺のエイギスの盾で相手したため盗賊が勝手に滅んだのであった。
プレグレードの南西部は少し開けたところになっており、ドラゴノイドやドワーフが修行と思しきことをやっていたのであった。
ただ師匠の姿が見えなかったのと、護衛の最中ということもあってそのままスルーして城塞都市プレグレードのアンラの店まで行ったのである。
そして完遂料二百四十シルズを貰って、商人と別れた。
二百四十シルズは六人で分け一人二十シルズづつとなった。
私の現額が、四クリプト二百二十九プラナ八十七ゴルト七十七シルズ八十ブロスとなったわけである。
旅行財布の中身[1.224kg]
一Cl×四[0.28kg]
五十P×四[0.34kg]、十P×二[0.09kg]、五P×一[0.03kg]、一P×四[0.024kg]
五十G×一[0.06kg]、十G×三[0.09kg]、五G×一[0.025kg]、一G×二[0.03kg]
五十S×一[0.05kg]、十S×四[0.14kg]、五S×一[0.025kg]、一S×二[0.04kg]
旅行小銭入れの中身[0.16kg]
五十B×零[0.00kg]、十B×八[0.16kg]、一B×零[0.00kg]
五十Ca×零[0.00kg] 貨幣全重量一.三八四キログラム、
体重を除く全備重量が六十六.二四四キログラムとなったのであった。