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第4話 白き伝説

 関所を出てすぐに、「ふー」と私がため息をついた。


 『セリア』は気が付いたようだった。


「大きな宿屋に泊まりますか」といったが、やはり宿でも同じ光景があったのであった。


 ただ関所でも宿でも終始一貫した態度を貫き、付け入るスキを与えないというのは忘れない。


 ビッグネームであればあるほど、ちゃんとしているかどうかを見られるのである。


 それは、師匠に教わった通りだった。


 指先まで振る舞いを注意しつつ動く、いつも通りで大分慣れてしまっている感じはあるが気は抜かなかった。


 ロイヤルスイートトリプルツイン一室を押さえて、六人分一括で六プラナ支払った。


 案内を先頭に置き、付いて行く。


 案内されたので、五十ブロスをチップ代わりに渡す。


「今回は二泊か?」と『ウィーゼル』が聞いたので「『セリア』さんが書庫に行くような話をしてましたので二泊にしたのですが不味かったですか?」と聞き返した。


 部屋に入って直ぐに、宿賃の支払いがあり五プラナ戻って来たのであった。


 私の現額が、四クリプト二百二十八プラナ三百三十七ゴルト七十六シルズ三十ブロスとなったわけである。


 旅行財布の中身[1.498kg]

 一Cl×四[0.28kg]

 五十P×四[0.34kg]、十P×二[0.09kg]、五P×零[0.00kg]、一P×八[0.048kg]

 五十G×六[0.36kg]、十G×三[0.09kg]、五G×一[0.025kg]、一G×二[0.03kg]

 五十S×一[0.05kg]、十S×四[0.14kg]、五S×一[0.025kg]、一S×二[0.02kg]


 旅行小銭入れの中身[0.06kg]

 五十B×零[0.00kg]、十B×三[0.06kg]、一B×零[0.00kg]

 五十Ca×零[0.00kg]  貨幣全重量一.五五八キログラム、


 体重を除く全備重量が六十六.四一八キログラムとなったのであった。



「皆知ら無さそうだから、説明した方がいいかな」と『セリア』は突然いい出したのである。


「白き伝説の乙女の話を……」といった。


 なぜこのタイミングなのか良く分らなかったが、私がため息をついていたことに起因するんだろうなと思った。


 荷物を適当にろし、ダイニングルームのソファーの一つに腰かけた。


 聞く体制に入ったのである、他の皆も思い思いの場所に荷物を下ろすと適当な椅子かソファーに座った。


「前に、フレイニア建国に関わった人物って話したけど。実はそれだけではないのよね」というと『セリア』は一旦席を立って人数分のエッシャレオンとアイスカウフィーをルームサービスで頼んだ。


 そして戻って来て同じソファーに腰掛けた。


「フレイニア王国だけではなく、近隣のレーク皇国やヴェルゼニア王国にも深くかかわっているの。遠くはセレンティア皇国やウェーク皇国にもかな」といったのである。


 それが本当だとしたら、この地域セラウンジア地方の国家の中で一目も二目も置かれる存在ということになる。


 もの凄いビッグネームである。


「白き伝説というのは、装束の意味と彼女が使っていた技からなる勇名なの」と『セリア』はいう。


「この前『ウィオラ』ちゃんが使っていたような、空を駆け抜ける白い閃光のような技を使っていたらしいのよ」と『セリア』はいった。


「この前というと、暗黒騎士が大挙して襲ってきた件でしょうか?」と聞いてみた。


「そうそれよ、あの技と似たような技を使っていたらしいわ。そういうこともあって、あちこちの色々な問題を片付けて行ったらしいの。私もあまり詳しくはなくて、一部のおとぎ話みたいな話しか知らないんだけど。りゅうを倒したとか、幾多いくたドラゴンを倒したとか言われているの」と『セリア』がいったところでルームサービスがやって来た。


 いったん休憩を挟みつつ続けることになった。


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