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第33話 ボス敵とゾンビ達を殲滅しろ


 賢一は、ジャンとダニエル達を追い詰める大柄なゾンビを、後ろから何度も突き刺す。


 メイスーも、中華包丁で、筋肉質な左腕を切り落とそうと、何度も横から刃を振るった。



「うらああっ! こんだけ、刺したら流石に死ぬだろうっ! このやろーー!!」


「腕の動きが落ちましたね? さては、攻撃が効いてる? きゃあっ!」


「ウオオオオオオッ!!」


「ギギーー!」


「グギギギギ、ギギ」


 ヤクザ映画のドスが如く、賢一は大柄なゾンビを、背中側から突き刺しまくった。


 何回も、中華包丁の刃を振るっては、メイスーは左腕をズタズタに切り刻んでいく。



 とは言え、それで止まるような奴ではなく、やはり背後に振り向いて、二人を攻撃してきた。



 しかも、警備員ゾンビが、グロック17拳銃を、滅茶苦茶に撃ちながら近づいてきた。


 また、ジャンピンガー達まで、いきなり近くに飛び下りてくる。



「グルアアーーーー!?」


「ギャウウッ!!!!」


「ウ? ウオオ、ウオ~~~~~~」


「…………アギャギャ、ギィ?」


「ゲロロ、ゲロロ、ゲロロ」


「うわっ! ゲロがああっ!?」


「きゃああっ! 中にも入って来たわっ!」


 ジャンピンガーが跳び跳ね、武器持ちゾンビが竹槍を振るい、フレッシャー達が突撃してくる。


 死んでいた白人兵士は、防弾ゾンビへと転化して、白人女性の生存者は、ノロりと立ち上がる。



 カエル型ゾンビ達は、ヘスコ防壁の上から跳び跳ねたり、ゲロを吐き飛ばしてくる。


 こうした中、市役所の内部でも、犠牲者が出始め、いよいよ陥落寸前だと皆が悟る。



「来たぞっ! もう殺るしかないぜっ! ほんっとに、弾切れじゃければ…………」


「大丈夫だっ! 二人同時に相手すれば、この怪物も簡単に倒せるはずだ」


 ダニエルとジャン達は、大柄なゾンビを左右から倒さんと、武器を振るう。



「二人とも、俺が惹き付けている間に、デカブツの足を狙ってくれっ! オラオラオラ、フェンシングの真似だっ! グエッ! うぐぐぐぐっ!?」


「ウゴアーーーー!?」


「賢一さんっ! 今、助けにっ! う…………痛いっ!?」


「ギャアアアア、アアアア」


「グルグル、アア~~」


 大柄なゾンビの後頭部を狙って、何度もゴボウ銃剣を、賢一は背中に突き刺す。


 そうして、奴の気を惹こうとしたが、それが仇となって、今度は彼が胸ぐらを捕まれた。



 仲間が危機に貧する中、メイスーは助けようと身を構えるが、左腕を真っ赤な包丁で切られた。


 しかも、右手もフレッシャーに噛まれてしまい、自身も窮地に陥ってしまう。



「次から次へと、休みなく来るわねっ! 死体はカメラに取って上げるから、死になさい…………」


「賢一、今助けるわっ! ぐわわっ! 何なんだいっ! このおっ!」


 エリーゼは、群がる武器持ちゾンビ、フレッシャー達を、ハチェットで殴りまくる。


 マチェットを振るい、モイラは多数のゾンビ達を斬り捨てて、賢一とメイスー達を助けようとする。




「うググ…………し、死ぬっ!?」


「ゴアアアアアアッ!!!!」


 喉を、ガッシリと右腕で捕まれた賢一は、相手の手首を叩いたりして、必死で攻撃する。


 しかし、大柄なゾンビは、ゴボウ銃剣で何度も突っつかれても怯む事はない。



「賢一さん…………はやく何とかしないとっ!」


「クソがっ! どうにかして、助ける方法は無いのか?」


「ギャウアア~~~~」


「グルアーーーー!!」


「は、銃声っ!? 誰かしら…………」


「アイツだよ、気をつけなっ! 乱射してるっ!」


 メイスーとダニエル達は、周りのゾンビ達に対処するだけで、背一杯だ。


 そんな中、響き渡る発砲音を聞いて、エリーゼは驚き、モイラは素早く後ろに下がった。



「ウガアアアアーーーー!?」


「かはっ! あのゾンビか?」


 そこには、拳銃を持った警備員ゾンビが、ふらふらと歩きながら近づいてくる姿が見えた。


 その銃撃を受けると、大柄なゾンビは弾丸を右手首に喰らい、賢一を離してしまった。



「今だっ!? 喰らえっ!」


「ウガ~~~~~~!?」


 地面に落ちると、賢一は直ぐさま、ゴボウ銃剣を構えて、一気に前へと飛び出た。


 ザシュザシュと、右目や首の肉を突き刺す音がするとともに、大柄なゾンビは咆哮を上げる。



「グアア、グエア~~~~!?」


「ゲロロ、ゲロロロロ~~!!」


「うるせえっ! それの弾は、もう切れてるんだよっ!」


「反撃に移るわよ」


 カチカチと拳銃を鳴らす、警備員ゾンビの首を、ボロナイフで、ダニエルは刈り取ってしまった。


 ハチェットの刃を、カエル型ゾンビが強酸を吐く前に、エリーゼは喉に叩きこんだ。



「いやあっ!? もう来ないで下さいっ! ぐっ! うううう~~~~止めてよっ!」


「足で踏み潰してやるっ! 俺は、民間人を守るために戦っているんだっ! 邪魔するなっ!」


「ギャアアアアアア~~」


「グアアアアオオーー!!」


 メイスーは、両側から手首に噛みつく、ゾンビの達を、振りほどこうと抵抗する。


 兵士ゾンビが、コンバットナイフを振るってくると、ジャンは体重を載せながら右膝をキックする。



「武器持ちゾンビは、厄介だな? このっ! メイスーを離せっ!」


「グアアッ!」


「賢一さん、助かり…………ませんでしたね」


 賢一から、頭を強く殴られて、警備員の武器持ちゾンビは、体制を崩した。


 そうして、メイスーは助かったと思ったが、彼女は新たなゾンビ達が現れるのを見てしまった。



「また、警備員の武器持ちゾンビ達か?」


「嫌だね? まだ、戦えってのかい?」


 警備員のゾンビ達は、血濡れた体で、こちらに武器を向けながら向かってくる。


 その数は、先ほどよりも多く、まさに大軍と言っても過言ではなかった。



 溜め息を吐きそうに成りながらも、賢一は敵対するゾンビ軍団を眺める。


 対するモイラは、まだまだ戦闘なら続られると言いそうな顔で、口許をニヤケさせる。



「ウラアア~~~~!?」


「ウオオーーーー」


「…………ハアッ!」


「ハアアアア~~!!」


 警備員ゾンビ達は、真っ直ぐ突撃してきたかと思えば、いきなり、他のゾンビ部隊を攻撃した。


 茶髪白人は、マチェットを振るい、敵の鉄パイプ槍を腕に巻き付けた、フライパンで防御した。



 金髪白人は、サーベルで、次々と周囲のフレッシャー達を斬り捨てながら走る。


 銀髪白人女性は、M4カービンを撃ちまくり、金髪ポニーテール女性は、火炎放射器を振るう。



「ギャアアーー」


「グアッ! グッ! ゲアッ!」


「グアアアア~~!?」


「グエエ~~~~」


「ギャアアアアッ!!」


「ウオオーー!?」


 大量のゾンビ達は、油とともに、噴出された火炎に焼かれて、黒焦げとなっては倒れてゆく。


 草焼き用の火炎放射器を改造したらしき、武器を使う金髪ポニーテール女性は、一気に敵を倒した。



「な、なんだ? アイツら、ゾンビ同士で戦ってるのか…………」


「いったい、どうなっているんでしょうか?」


「お前ら、生きているか? 外のゾンビ達は片付けた」


 賢一とメイスー達は、ゾンビ同士の戦いで、次々と敵が倒れていくさまを、唖然と見守る。


 すると、フライパンを腕に巻き付けている警備員ゾンビが歩いてきた。



「おい? 俺は生きている人間だっ! これは、血濡れているだけだ? ここに来るまでに、ゾンビや解放戦線と派手な戦いがあったからな」


「じゃあ、援軍が来てくれたのか…………」


「味方が来たのなら、外の敵も数に減っているのかしら? はあ、ようやく私らの戦いも一息つけるねぇぇ」


 茶髪白人の男性は、真っ赤に染まっている、マチェットを振り回して、血を払う。


 彼を見ながら、賢一は腰を下ろし、モイラは額から、汗を滴しつつ愚痴る。



 他の警備員たちも、ショットガンや拳銃を撃ちながらゾンビを確実に減らしていく。


 こうして、奇声を発する様々な使者の群れは、段々と見えなくなっていった。

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