「……何時も陰から見守ってくれてた。……ううん、それどころか、その力で癒したあと、もの凄く消耗するって聞いた……。
そんなの知らなかったよっっっ!!!……。
そのせいで入院寸前まで行ったなんてことも……全部ひた隠しにして堪えてくれてた……。そうやってどんな時も無償の愛で支え続けてくれてた!」
「……」
「でもね、知らなくても感じてた。どれだけ私の為を思ってくれてたかを……感じてた。 ……その分だけ兄さんを想う気持ちが、どうしようもなく掛け替えのないものになっていった……」
ゴクリと生唾を飲み込み、口調を緩めた
「……けどね、そんなに想っていてもね……うっ……好きと言うことも、言われる事も許されない『妹』という立場を後から知って……ずっと、ずうぅっと我慢してきた。それでも時々我慢しきれずあふれてしまって何度も迷惑をかけた……ズズッ……」
……そう、私が7才の時、兄さんが自害を阻止して約束してくれた日、この人は私の全てとなった。そしてそれは生涯続くと……
でも後から知らされた。兄妹は
兄の部屋で告白のリベンジを続ける
「小学生になってからは自発的に見守り続けたって父さんから聞いたっ! だからどの発作でも対処出来た。 偶然近くにいて癒してくれてたんじゃないって初めて知った」
「いや、偶々《たまたま》…」
「嘘っっっ!!」
誤魔化される筈もない。全てを知らされたのだから。
「……何時も陰から見守ってくれてた。……ううん、それどころか、その力で癒したあと、もの凄く消耗するって聞いた……。
そんなの知らなかったよっっ!!!
そのせいで入院寸前まで行ったなんて事も。全部ひた隠しにして堪えてくれてた……そうやってどんな時も無償の愛で支え続けてくれてた!
でもね、知らなくても感じてた。どれだけ私の為を思ってくれてたかを……感じてた。 ……その分だけ兄さんを想う気持ちが、どうしようもなく掛け替えのないものになっていった……」
ゴクリと生唾を飲み込み、口調を緩めた
「……けどね、そんなに想っていてもね……うっ……好きと言うことも言われる事も許されない『妹』という立場を後から知って……ずっとずうぅっと我慢してきた。
それでも時々我慢しきれずあふれてしまって何度も迷惑をかけてきた……ズズッ……」
……そう、私が7才の時、兄さんが自害を阻止して約束してくれた日、この人は私の全てとなった。そしてその約束は生涯続くと……
でも後から知らされた。兄妹は
「だからといってまた暴走した所で
これまで妹なのに兄を好きだなんて後ろめたい気持ちで想い続けてばかり……うくっ……
そして叫び続けて私の心はもうとっくにズタズタで……ズズッ……只でさえ消えたかったのに、それ以上に今まで何度も消えたくなって……」
溢れる想いは幾つもの雫となって床を濡らして行く。
「……それでもこの気持ちだけは消えなかった…… はううくっ…… ズッ……」
ゴクッ……と喉を鳴らして唾をのみ、どうにか伝え切ろうと息を吐く
「は――っ……。 でも――今は妹じゃない。
だから……やっと言える……やっとなんだよ……
一度でいいから堂々と言わせて欲しかった……私、本当に心の底から想い続けて来たんだよ、あなたのこと!」
大粒の涙がポロリと溢れた。
「澄美怜……」
「だから
―――力強い眼差しで声を大にする。
「―――大好きですっ!!……」
「……」
「―――これが……私の……告白」
辛そうに
「……あ……ありがとう……もし君を守る約束をした時点で兄妹じゃないと分かってたら、きっと……。でも、今になってこんな事分かるなんて……」
「いいの。だって私達は血の繋がりのない他人。もはやあなたは守りつづける義理も義務もなくなった。私があなたを自由に好きと言える様になったのと同じく、あなたもいつ私を捨てても構わない赤の他人」
「澄美…」
「お陰で全力で伝えられて悔いはないから……私はもうこれで……今まで本当に、本当にありがとう」
「今まで……って…」
「だからあなたももう無理せず約束のことも忘れ…」
「冗談じゃないっっっ!!……」
『 !!! 』
「他人、他人って二度と言うなっっっっ!!」
―――本気で怒鳴ったの……初めて見た……
「確かに義理の妹かもしれない。でも俺達はその前に家族だ。俺たちを命懸けで守って来てくれた父さん、母さんの子。その前では義理なんか関係ない。今までもこれからもずっと大事な家族なんだよ!……だから約束を無かった事にするつもりなんてないっ!」
「……兄さん……でも……そうだとしても私ばかり兄さんを縛り続けるなんて心苦し…」
「俺だって本当はっ!……そっちが思ってるより遥かにスミレのこと……す……ミレの事が……す……」
首を横に強く振り、うつむく
「兄さん?! 」