エビコー鉄研総裁「おお、読者よ、ここまで読んでしまうとはなんということだ!」
エビコー鉄研部員ツバメ「何言ってるんですか! せっかくの読者さんに!」
総 裁「幾多の無茶なストーリー展開に耐え、よくここまで読んだ! 選ばれし読者たちよ!」
ツバメ「さっぱりワケがわかりません! ヒドいっ! これじゃまるで往年の難攻不落の『風雲!たけし城!』みたいですよ! 総裁いつから谷隊長になっちゃったんですか!」
総 裁「谷隊長と言えば光戦隊マスクマン……」
ツバメ「古すぎる特撮戦隊ネタもだめです! 読者が唖然としてますよ!!」
総 裁「まあよいのだ。この枠はこの推理小説『マジックパッシュ』の最終エピソード到達にあたっての見どころ解説とここからご覧のみなさんにここまでの『マジックパッシュ』を解説する特番・最終エピソード直前スペシャルなのだ」
ツバメ「なに最近のシリーズテレビドラマみたいなことしてるんですか! この『マジックパッシュ』がテレビドラマ化されるなんて事はどうやってもあり得ないのに!」
総 裁「うぐう」
ツバメ「変な声だしてもダメです! ヒドいっ!」
総 裁「む、ともあれ、ここまでお読みくださったお礼とこれからの最終章について、いろいろとお話しするのだ。お相手は『鉄研でいず!』架空高校の非実在女子高生であるワタクシ、エビコー鉄研総裁(部長)長原キラと」
ツバメ「芦塚ツバメがお送りします。というかいきなりこんなところで別作品の私たちが乗り入れてヒドいっ!」
総 裁「すでにこの『マジックパッシュ』も推理小説として十分ヒドイと思うが」
ツバメ「わああ、そんなこと言っちゃダメです!」
総 裁「これも推理苦手な著者が悪い著者が」
ツバメ「著者のせいにするのもこんなメタ過ぎる記述もダメです! ヒドスギル!」
総 裁「ともあれ、特番スタートなのである!」
タイトルについて
総 裁「この『マジックパッシュ』と言うタイトルは舞台になる子ども食堂の名前であるのだ。しかし本作では当初命名されておらず、そのため本作のタイトルもしばらくやたら長い『なろう小説』のようなものであった」
ツバメ「でもなんですか、マジックパッシュって。由来は何かあるんですか?」
総 裁「それが衝撃の新事実! なんとマジックパッシュではないのだ。本来は不思議な毒キノコのマジックバッシュのはずなのだ!」
ツバメ「ひいい! パとバを間違えたんですか! 命名でそんな間違いしてるってどういうこと?!」
総 裁「またマジックバッシュとはNBAバスケットボール選手のシューズの総称でもある!」
ツバメ「せっかくそういう意味なのにバとパ間違えるなんて。タイトルから間違ってるってヒドいッ」
総 裁「でもこのおかげでエゴサーチしてもヒットするのはこの広大なウェブでもこの小説のみであるのだ」
ツバメ「だからといってまちがえてるままなんですか」
総 裁「やむを得まい」
ツバメ「そんなわけないです!」
総 裁「そもそも命名にマイクロソフトの生成AI「Bing」(後にCopilotと名称変更)に相談してやってる著者が悪い。いくらキャラや場所の命名がヘタだからといってそう言うことをしてるからミスが入ったりと良くないのだ。著者が悪い著者が」
ツバメ「ヒドいッ」
総 裁「また鷺沢、佐々木、四十八願、晴山、石田といったメインキャストも皆AIと相談してつけたものなり」
ツバメ「著者さん何そんな手を抜いてるんですか」
総 裁「我が著者にそういう命名のセンスはゼロ以下であるからのう。ほかのキャラもだいたいそうだ。というかストーリーにも生成AIとの対話を応用しておる」
ツバメ「そんな使い方ができるんですか」
総 裁「ストーリーを推理で書くとき、しばしば読者に偽のストーリーを掴ませてそれを裏切るという手法がある。そのとき偽のストーリーと本当のストーリーの2つを考えねばならぬ。しかし生成AIはいかにもありそうなストーリーを作るのは得意であるのだ。逆にオリジナリティに溢れた話は書けないので、そこでAIと人間が分担するという手法を著者は今回やってみている」
ツバメ「そうなんですか」
総 裁「さらにウェブ検索が最近くだらない屑なページでほしい情報にたどり着きにくくなっている現状、その代わりに生成AIに調べさせるのも一部有効であるのだ」
ツバメ「一部?」
総 裁「そうなのだ。生成AIは考えてやってるわけではない。確率的に次に来るべき言葉を探して並べておるに過ぎぬ。つまり意味を理解しておるわけではない。だから外務大臣の部屋を調べさせたら、秘密で公開されてない部屋で様々な機能を持つと答えたのだが、普通に外務大臣をウェブ検索すると」
ツバメ「外務大臣とどっかの大使の会談の様子がバンバン出てくる……ええっ」
総 裁「生成AIはその写真を分析してそれが外務大臣室での会談であることを導き出せないのだ。だからテキトーなそれっぽい話をしてごまかすのだ」
ツバメ「そんな……」
総 裁「それも生成AIのテキストで話を合わせるだけの仕組みの結果なり。それを理解してないと生成AIを使って火傷するハメになるぞ」
ツバメ「そうなってしまいますね」
総 裁「生成AIの実装の仕方もいろいろ。なかには著者のやってた自主出版雑誌『群雛』について聴いたら、なんとそれを編集長は芥川、漱石や鴎外や三島が寄稿していた老舗子ども向け文芸誌だ、などと答えてしまうにいたるものもあるのだ」
ツバメ「そんなわけないのに…電子書籍の誕生後に生まれた雑誌に何で芥川が……そんなオールスター雑誌なわけが」
総 裁「にもかかわらず群雛は良い雑誌であったのだ。興味のある方は是非」
ツバメ「もう! いまはステマ規制、厳しくなってるのに!」
総 裁「これはステマではない。ダイレクトマーケティングであるのだ」
ツバメ「もっと悪質です! ヒドいッ」
総 裁「この項長くなったので後半に続く!」
ツバメ「こんな話で前後編とか、ひひひ、ヒドスギル!」