画面の中で踊る彼女、
瞳に映るは虚構の光、
リアルと仮想が交わる場所、
今、ここに息を呑む。
「いいね!」とコメントが響く、
思考は消え、指だけが動く。
生きているようで、
でも、どこか空っぽなこの世界。
人々の声は消え、
代わりに流れるのはエモジの波、
顔のないヒーローが語ることは、
今や数字とサムズアップだけ。
令和の時代、情報は流れ、
でもそれに乗っているのは誰だろう?
本当の声はどこに行った?
「いいね!」のその先には、
誰もいない。
バーチャルで輝く彼女たち、
画面越しに届くは冷たい温もり。
現実を切り取ることができないなら、
せめてスクリーンの中で、
一瞬の輝きを追い求める。
だけど気づいているか?
この世界で最も大切なことは、
画面の向こう側にいなくても、
その一歩先にある「リアル」を、
忘れないことだと。