私の前に広がる光、
彼女が笑うその瞬間、
その言葉が心に響く。
仮想の世界が、
一瞬だけ本当のように思える。
でも、私は知っている、
その笑顔が作られたものだと。
彼女の瞳の奥にある
「私」はどこにいるのか。
「いいね!」を押すことで
私はつながっていると思った、
でもその先にあるものは、
やっぱり届かない。
画面の向こうで
彼女が生きているのか、
それともただのコードの中で
踊らされているだけなのか。
その違いがわからなくなる。
本当は、彼女も私も、
同じ虚構の中にいるのかもしれない。
けれど、こんなにも
スクリーン越しに夢を見る。
現実と仮想の間で
私たちはどこまで
手を伸ばしても、
触れることのできない
何かを求め続ける。