DJ.SAMAのウィッチナイトレイディオ~
「フィフティーフィフティー! ラジオの前のみなさんこんばんは。そして今お目覚めの方はグッモーニン! みなさんのお耳の恋人、『DJ.SAMAのウィッチナイトレディオ』のお時間どぅえす!」
「唐突に何か始まった!? 何なのこれ!? ここどこ!?」
「今夜はゲストとして、シンガーソングライターのダリオッティーに来てもらいましたー。フィフティーフィフティー!」
「その『フィフティーフィフティー!』ってのイラッとするからやめろ沙魔美。そして俺はシンガーソングライターではない。……とにかく状況を説明しろよ」
「何だよノリが悪いなオッティ~」
「早くも名前を略すんじゃねーよ!」
「そんなオッティ―のKY発言も、電波に乗ってリスナーのみんなに聴かれちゃってるんだぜ~」
「口調ムカつくッ! えっ、待って。これ、マジでラジオ放送しちゃってるの!?」
「だから何度もそう言ってるじゃないか、フィフティーフィフティー!」
「次『フィフティーフィフティー!』言ったら許さないぞ! そもそも『フィフティーフィフティー!』って何だよ」
「何事もフィフティーフィフティーにいこうぜっていう、DJ.SAMAからの世界に向けたメッセージだよオッティ~」
「この状況が既にフィフティーフィフティーじゃねーよ!? 急にこんなところ連れてこられて、ラジオ番組やらされて。新手の監禁じゃねーかこれ!」
DJ.SAMAのウィッチナイトレイディオ~
「うるせーな!? さっきも流れてたけどこのジングル、クソダセーぞ!?」
「おやおや。どうやら今夜のオッティーは、ご機嫌が斜め45度みたいだね。まあ、それはそれとして」
「それはそれとするな!」
「まずはオープニングの曲紹介いってみまSHOW! 千葉県にお住まいの、ラジオネーム『カイチョー』さんからのリクエスト、ちっこいズで、『進藤神童マジしんどー』、どうぞ」
「絶対会長だこれ!」
Hey! 俺の名前は進藤
俺は斉藤
俺は加藤
俺は伊藤で
あいつは佐藤
せやかて工藤
付和雷同Yeah!
進藤神童マジしんどー
100メートル走5秒台
進藤神童マジしんどー
右手の握力200キロ
「ハーイ。ラジオネーム『カイチョー』さんからのリクエストで、ちっこいズの、『進藤神童マジしんどー』でしたー。エイティートゥエンティー!」
「割合変わったな!?」
「だってオッティーが、『フィフティーフィフティー!』は言うなっていうから」
「行間を読めよ! 『フィフティーフィフティー!』じゃなきゃイイってわけじゃねーから!」
DJ.SAMAのウィッチナイトレイディオ~
「ジングル入れんな!! もう怒りで血管がキレそうだ!!」
「さあ! 続いては、『DJ.SAMAのお悩み聞きまSHOW!』のコーナーいってみYO!」
「いつも思うけどこの手の回って、俺いなくてもいいよね?」
「このコーナーは、ワタクシDJ.SAMAがリスナーの方々のお悩み相談に乗るという、大人気コーナーになっておりマシュマシュ」
「世界で一番相談相手に向いてないだろお前!?」
「それでは今夜のお便りを紹介しマッシュ! 千葉県にお住まいの、ラジオネーム『デリヘルを家に呼んだら友達のお母さんがやって来た』さんからのお悩み」
「既に悩みの内容、大体わかったぞ!」
「『SAMAさんこんばんは』。はいこんばんは~。『実は僕は今、とある悩みを抱えています』。何かな~」
「合いの手ムカつく」
「『実は僕は、とあることがキッカケで、友達のお母さんを好きになってしまいました』」
「好きになっちゃったの!? チェンジしなかったの!?!?」
「『友達のお母さんは未亡人で、できれば僕の手で幸せにしてあげたいと思っています』」
「ハート強いね!? 昔友達のお母さんと結婚した野球選手いたけどね!」
「『ですが、僕のほうが大分年下ということもあり、何と言って告白したらいいか迷っています。SAMAさん、どうかベストな告白の台詞を考えていただけないでしょうか』。なるほどなるほど、よくわかりました」
「オイオイ大丈夫か? これ、結構ガチ目な悩み相談だぞ……」
「じゃあここは一つ、こんなアプローチの仕方はどうかな? 『僕の伯父さんが新しいクルーザーを買ったんだけど、よかったら今度、君も一緒に乗せてって頼んであげてもいいよ』」
「ス〇夫かよ!! 絶対にやめとけ!! そもそもクルーザーを持ってる伯父さんがいる人なんて、世の中に何人いるんだよ!?」
「ホントの〇太くんは文句ばっかりだなあ~」
「誰がだ! 俺がの〇太くんなら、お前はジャイ〇ンだろ!」
「えっ。てことは、それって……」
「それ以上は言うなッ!! マジでヤバいから!! いいからちゃんとリスナーの悩みに答えろよ!」
「フム。じゃあこんな告白はどうかな? 『いやあ、このお店のハンバーグ美味しいね。え? ハンバーグの中に何か入ってる? ――それは僕からの婚約指輪さ。僕と結婚を前提に、真剣にお付き合いしてください』」
「しないよ!! そんな肉汁まみれの指輪、嵌めたくないよ! お店の人もよく協力してくれたな!?」
「わかったわかった。ではこれなら大丈夫だよ。『ホラ、月が綺麗だね。え? 老眼でよく見えない? あ、そう……』」
「失敗してるじゃねーか!! お前は二度と相談には乗るなよ!!」
ダリオッティーのM男ナイトレイディオ~
「勝手に人の名前をジングルに使うな!! それに俺はM男じゃねえ!!」
「エイティーフィフティー!」
「合計100じゃなくなった!?」
「それでは残念ですが、そろそろエンディングのお時間です。エンディング曲は千葉県にお住まいの、ラジオネーム『カイチョー』さんからのリクエスト、ちっこいズで、『きっとYUMEじゃない』、どうぞ」
「会長しかリクエスト出す人いないの!?」
YUMEじゃなーい
YUMEじゃなーいーんだー
朝起きたら仮想通貨で600万損してたー
YUMEじゃなーい
YUMEじゃなーいーんだー
彼女が裏垢で陰謀論吹聴してたー
「それはYUMEのほうが良かったね!!」
「また来週、この時間にお会いしまSHOW! エイティーエイティー!」
「二度と俺は呼ぶなよ!!」
DJ.SAMAのウィッチナイトレイディオ~、オ~、オ~、オ~
「エコームカつくッ!」