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第3話 待って! 一緒にお風呂は早すぎる!!

 カナの屋敷に到着したボク達。


 早速ボクはカナから『事情聴取』を受けることとなった。

 しかし、ボクは今酷く困惑し、狼狽えている。


「さて、ポルカ! 色々話を聞かせてもらいますからね!」

「いや……待って! 待ってよカナ! この場所って……」


「え? お風呂ですが」


 不思議そうな顔をするカナ。でも待ってほしい。いきなりお互い裸になるのは……まだ早いよ!


「ってちょっと待って! 服に手をかけないで!」

「え? ここは脱衣所だから、別におかしくはないでしょう」


 大理石の床に木製の籠が置かれている。そして、木製の扉の向こうからは水の流れる音が聞こえる。だから、この扉を開けてしまえば……ボクの心臓が持たなくなる夢の世界に誘われることになるだろう。いや、待てポルカよ。その妄想をやめるんだ。これ以上心臓の鼓動を早くさせてはいけない!


 ボクは扉から視線を足元に移した。しかし、視界に入ったのは木製の籠。


 よく考えたら……その中に脱いだ服を入れるようになっているのだろうけど……そこにカナの脱いだ服が入るのだろうか……。


「そもそもポルカ。今の貴女はすぐにお風呂に入らないといけません! ダンジョンやギルド内で襲われないように、そのモンスターのフンまみれのローブを着ていたのでしょうけど、今は身の安全が確保されています。それなら、女子力高い、綺麗な姿で居ましょうよ」


「いや、ボクはそもそも女子力なんて……ってうわああああああああ」


 カナはボクの服を脱がしにかかった。

 カナは、フンまみれのローブをフンと剥ぎ取ってしまった。フンまみれの特級汚物であっても、顔色一つ変えずに。


「ほら、大人しくしてください! あら、色んな色の防具ですね」


「ちゃんと防具を揃えることができていないから……あり合わせのもので何とかしているんだよ」


「そうですか……いずれは貴女の防具のことも考えないといけませんね」


 カナはそんなことをぶつぶつ言いながら、ボクの不揃いの防具を一つ一つ外してしまった。そして、最終的にボクは下着姿になってしまった。


「ふふふ。真っ白なブラジャーとショーツですね。まるで貴女の純粋さを表しているよう」

「ううううううううう……」


 カナによって下着姿にされてしまった。自分の胸と下半身を手で隠した。

 そんなボクの姿に見向きもせず、カナは自分の服を脱ぎ出した。

 そしてカナは、ボクにとんでもないことを依頼してきた。


「ポルカ。この防具脱ぎづらいので、背中のホックを外してくれませんか?」


「うぇっ?」


「ふふふ……なにその反応!」


 カナはボクの気の抜けた反応を見て、涙を流しながら笑った。


「ポルカ……何だか貴女、年頃の男の子みたいな反応よ」


 ボクは恥ずかしくなり、顔を真っ赤にさせた。


「し……仕方無いだろ! キミのような美しい女性の裸は破壊力が凄いんだよ!」

「綺麗な裸……ね」


 急にカナは真面目な顔になり、ボクに近づいてきた。


「外して」

「……うん」


 少し手を伸ばせば触れてしまう距離。そこまで近づくとカナはボクに背を向けた。

 真面目な雰囲気に逆らえず、ボクはそっとカナの背中に手を伸ばし、防具を留めているホックを外した。


「おっと! って、あ!」


 ホックで留まっていた防具はズルリと落ちた。それをボクはすかさずキャッチしようとカナの身体に手を回した。


 カナの足元に落ちてしまう寸前でキャッチすることができた。しかし、ボクはカナの滑らかな肌をした腹部に触れてしまった。


「ごめん!」

「ポルカ」


 カナはボクの手を握り、自分のお腹を触らせてきた。


「か……カナ?」

「綺麗でしょ? この部分」


 カナは振り向いて、ボクに触らせていた脇腹部分を見せる。


「傷跡、全然ないでしょう? これはたった一か月前にモンスターに潰された場所でした。だけど、貴女のお陰で傷一つありません」


 ボクはカナの脇腹を触り、傷が無いか確かめた。


「本当に、ありがとう」

「よかったよ……カナ」


 ボク達は見つめ合い笑い合った。


 しかし、ボクは視界にとんでもないものが映りこんでいることに気づき、鶏の首を絞めたかのような声を上げてしまった。


「何よ、いきなり変な声出して! ……って私の胸のこと?」


 カナはボクの目線がカナの乳房にくぎ付けになっていることに気づいた。


「もう! さっきから何ですの? ポルカにも同じものが付いてるんだから、別に珍しいものじゃないでしょう!」


「全然違うよ!」


 ボクは大声で反論した。


「ボクの胸なんてまな板のように薄い。何の膨らみも無い! でもカナは違う! その二つの乳房は大きな雪山のように白く、聳え立っている! そして頂上に咲く一輪の花のように鮮やかな色をした乳首! 著名な芸術家が描いた風景画から飛び出したかのような雄大さ、鮮やかさを感じる! もはや……もはや芸術品だ!」


 ――むに。


「ほら。触って慣れて下さいまし」

「あああああああああああああああああああああああああああああああああ!」


 ボクは気絶しそうになった。


 カナは、ボクが訳も分からないことを口走っている隙を突いてボクの手を掴み、自分の乳房を触らせた。


「どうですか?」

「や……やわらかい」


 カナのお胸はスベスベで、柔らかくて、とても弾力がある。


 心地良すぎて思考停止状態になってしまった。しかし、思考が止まるということは、理性が働かなくなるということ。


「って何か触り方がいやらしいですわ!」


 ボクはカナに叱られるまで、自分の欲望のまま手を動かしてしまった。

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