大輔は、久しぶりに良い気分だった。ゴリラを倒して。大輔は、昼休みにトイレに行くと何人かの生徒が一人の生徒を取り囲んでいた。
「チビのくせに生意気なんだよ!」
「うるせーとさか頭が、コケコッコー!」
一人の生徒がチビにホースで水を掛けた。
「やめろよ!冷たいだろ!」
「立花、これでも、コケコッコーって言えるか? 」
その後は袋叩き。
大輔は、黙って見ているだけだった。
「立花!これからは生意気言うんじゃねーぞ!」
とチビを残して生徒達はトイレを出て行った。
「ちきしょー!多勢に無勢だぜ!」
とチビは、悔しがった。
「おい!お前、強くなりてーか?」
と大輔は水浸しでボコボコになったチビに聞いた。
「俺は、今でも強い!」
「気に入ったぜ!俺様は、冠城大輔!よろしくな!」
「冠城大輔、あの主席の?」
大輔は、チビを立たせて
「そうだ!」
と答えた。
「俺の名前は立花勇気!ありがたいけど人の力は借りねーよ!」
と言って勇気はトイレを出て行った。
立花勇気か、良い名前だぜ。
健と大我に、教室に戻ると勇気の話をした。
健は、
「その少年スゴいな!」
と言った。
大我は、
「名前負けしてるな。」
と言った。
大輔は、腕組みをして何か考えてる様子だった。