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第22話 専用武器の完成

 そして、希少鉱石をふんだんに使った、私たち専用の武器はこんなものだ。


 まず私の【武装神器】は、今まではミスリルと黒鉄の合金だったけど、ミスリルを30%とダマスカス70%の合金にしたことで、魔法浸透率は変わらないけど、硬度は格段に上昇した。さらに斬れ味も大幅にアップしたことで、これなら〘拒絶〙なしでもアダマンタートルに傷をつけれるかも知れない。武装変換の機能も改善して、全ての武器と盾への変換を可能にした。


 ゼシカの【刀弓】は私と同じミスリルとダマスカス合金だけど、配合比率はミスリル60%と、ダマスカス40%にして魔法浸透率を高めにした。私の武装神器のように武装変換の機能はないけど、リム部分の刃は斬れ味が大幅アップし、弓の弦は龍鱗を加工した糸を使用したことで、矢の威力はこれまでの倍以上になった。


 アナの【レイピア】はミスリルとアダマンタイトの合金で配合比率50%ずつ。アダマンタイトを選んだのは、剣先が細く突くことに特化しているので、斬れ味より硬度を優先したから。柄には竜核をはめ込んだので、魔法威力が大幅にアップしたので、魔法剣としての攻撃も大幅に強化できた。


 リューネの【大剣】は【大砲剣】へと変更した。大剣の中央部に砲撃がてきる射出口を作って、斬撃以外にも砲撃も加わえたことで、近接戦闘以外に遠距離攻撃も可能にした。アダマンタイトをメインにして、射出口の部分をミスリルに、大剣の柄のには竜核をはめ込んだので、魔法砲撃の威力は絶大だ。


「うん、とりあえず私達の専用武器は完成したね。みんな手に持って違和感がないかを確認してくれるかな? なにか改良したいところがあれば遠慮なく言ってね」


 私の言葉を受けて、各々が自分専用の武器を握りしめて、専用武器の感触を確かめる。


『ヒュンヒュン』

『シュパッ』


 ゼシカは刀弓を手にして軽く振ったあとに、矢を射って射撃の感覚を確かめると、驚きの声をあげた。


「この斬れ味は凄いなんてものじゃない、弓の威力は軽く倍以上になってる。これは凄すぎますよ!」


 アナもレイピアに魔力を浸透させて、特徴である魔法剣の出力を確認するとゼシカ同様に驚いた。


「わぁ、魔法浸透率が物凄いことになってます。魔法剣は柄にはめ込んだ竜核のおかげで、以前と比べて軽く倍以上になってます」


 リューネも大砲剣を『ブンブン』と振り回してから、新たな機能となる砲撃を確かめて。


『ビュン、ビュン』

『ドッカーン!』


「砲撃出来る大剣って凄いですね。この斬撃は魔法を断ち切れませんか? この砲撃なら砦1つくらいなら一撃で破壊できそうです」


 みんな満足してくれたようで、作った甲斐があったというものだね!


 私はどうなったのかって? 刃としての斬れ味はアダマンタートルを斬れそうだし、銃の方はというと自動追尾機能があるので、撃つ時に念じれば狙った所へ勝手に飛んでいく。回避されても当たるまで追いかけるから、絶対に外すことはない。盾は物理無効と魔法無効という、馬鹿げた機能をつけたので並列思考セラフィムがため息をついた。


「アリス様と戦って、ダメージを与えることは不可能ではないでしょうか?」


 なんて言わせるほどの絶対防御力だったみたいで、これで身の安全は確保できたかな? 武器の方は無事に完成したので、次は命を守ることになる防具の作成だね。





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