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第26話 25階層へ

 3人だけで20階層のボス部屋をクリアした。


「おめでとう〜!」

「「ありがとうございます」」

「これで4人で最深部まで進めるね。今日はここで野営をするよ」

「「はい!」」


 野営をして翌朝を迎えると、25階層を目指してダンジョン攻略を再開する。25階層のボス部屋の前までは前に到達してたので、ゼシカの指示に従いながら魔物を討伐して進んで行く。


 順調に魔物を倒しながらダンジョンを進んで行くと、ようやく25階層にあるボス部屋の前に到着することができた。この日はここで野営をして翌日にボス部屋に挑むことにした。


「はい、今日はここまでね」

「かしこまりました。リューネは妖精の天蓋フェアリーテントの設置を、私とアナは食事の用意をするわよ。アリス様は天蓋テントの設置が終わりましたら湯浴みしてお待ちください」

「OK!」


 私は食事の用意ができるまで、リューネに湯浴みを手伝ってもらい、あがる頃には夕食ができあがっていた。


「アリス様お待たせしました。前菜のローストビーフと、メインディッシュはステーキです。スープはビーフシチューになります」

「あっ、うん……。やっぱりゼシカはブレないよね……」

「もう少しお肉を減らそうと言ったのですが、私では姉様を止めることができませんでした」

「ううん、私が言っても多分聞かないから仕方ないと思うよ?」


 肉ばかりのフルコースを止められなかったと、アナが頭を下げてきたけど、おそらく私が言ったところでゼシカは止まらない。それほどまでにゼシカの肉に対する執着心は凄まじいのだった……。


 肉ばかりの夕食を済ませたあとは就寝。そして翌朝になり、万全の体調で25階層のボス部屋へ挑むことにした。今回は初めて入るので何が現れるか判らないので、入る前に注意を促しておく。


「ボス部屋ではなにが現れるか判らないから、私が指示を出すからそのつもりでね」

「「かしこまりました」」

「じゃあ、行こうか〜!」

「「はい!」」


 私がドアを開けて部屋の中へと進んでいくと、ドアが閉まって霧が周囲をつつむ、この霧が晴れるとボスとの戦いが始まる。


『スゥーーーッ』


 霧が晴れてくると、キラキラと輝く魔物が1体現れた。いくつものブロックみたいなパーツの集合体は、おそらくゴーレムの部類だと思ったので、鑑定で確認をしてみた。


【インペリアルゴーレム】

【HP】2500

【MP】1500

【筋力】1500

【防御】2500

【敏捷】1000

突撃アサルトアタック〛〚反射リフレクト


 かなりの強敵だ。反射があるので物理と魔法のどちらも効きづらい、アダマンタートルの劣化版っ感じかな? 攻撃でダメージを入れるのは難しそうな相手だった。


「亀の劣化版だけど、私が少し手を加えるから3人も参加してみようか」

「「かしこまりました」」

「インペリアルゴーレムのスキル〚反射リフレクト〛を〘拒絶〙する。これで攻撃を反射されないからね。先ずは私が引き付けるから、好きなタイミング魔法を撃ってみて」

「「かしこまりました」」


 私が指示を出したあと、インペリアルゴーレムに近づくと、突然体がバラバラになって、大量のブロックが私に襲いかかってきた。


『ビュン、ビュビュンッ!』


「わっ、バラバラになれるの? 面倒だな!」

「アリス様!」

「これじゃ狙いにくいね。リューネは砲撃の準備をしてね。ブロックを1点に集めるから、合図をしたら砲撃をよろしくね!」

「かしこまりました」


 私はブロックを躱しながら、リューネの射線軸へと誘導をして、ここだというタイミングで合図を送る。


「リューネ!」

「はい!」


『ドッパーーンッ!』


 リューネの大砲剣から魔力弾が放たれると、集まった全てのブロックを光が突き抜けると、破壊することができずに原型を留めていたのだった。


(えっ、こんなに硬いものなの?)

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