ブルース先生は我に返ったので、自己紹介を再開し次席の生徒に声をかけた。
「あ、あぁ、そうだな。自己紹介を再開するぞ。次は次席のアナスタシアだ」
アナは立ち上がると、右手を胸に当てながら私に対して一礼をしてから、自己紹介を始めた。
「私はアナスタシア.ルミナスと申します。ルミナスの森より参りました。武器はレイピアを使用します。火属性と土属性の魔法を使います。アリス様の従者をしている
「
ゼシカは立ち上がると、両手を胸に当てながらアナと同じように私へ一礼をしてから、自己紹介を始めた。
「ゼラーシュカ.ルミナスと申します。ルミナスの森より参りました。弓使いで風属性と水属性の魔法を使います。我が主であるアリス様の筆頭従者を務めるハーフエルフです。アナが伝えましたがアリス様への侮辱は絶対に許しません。うっかり殺すかも知れないのでお許しを」
「風属性と水属性だとエンシェントエルフの家系なのか? それから、うっかりで殺すなんて絶対にダメだから! 次は四席リューネブルックだ」
リューネも姉2人と同じように立ち上がると、左手を胸に充ててから私に一礼をしてから口を開いた。
「リューネブルック.ルミナスです。ルミナスの森から来ました。大剣を使います。火属性の魔法が得意です。アリス様の従者を務める
「
「考えておく」
ブルース先生が『希少種族の溜まり場』なんて言うから、ゼシカはその言葉に反応してしまった。
「アリス様を神と崇める者のみが、住むことを許されるこの世の
「ゼシカ! 私を神として崇めるとか全然ないからね? みんなで楽しく暮らせる場所なだけだからね!」
ゼシカがぶっ飛んだことを言うので、私は全力で否定した。ただ、新入生の首席から四席までをルミナスの森の出身者で独占していたとは、しかも4人ともレア種族なわけだから、そのように思われちゃっても仕方ないかな?
§ブルースの視点§
今年の新入生はおかしい。平民が十傑に入ったことなど過去に礼がなかった。それが今年は首席から四席までの上位を平民が独占しているのだ。そのうちの3人はアリスの従者だとい言いきった。あれは主というよりも神のように崇められていた。
平民ということで絡む連中が多いのに、従者たちはアリスに対して侮辱した者を許さないと言った。『うっかり殺す』や『消し炭にする』なんて過激な内容に冷や汗が流れる。従者たちが過激な行動を取らないように、アリスたちを見張らなければならないな。あの3人の実力を考えると、生徒なんて簡単に殺してしまいそうなので、冗談では済まないからな。