「「アリス様に触れさせない!」」
「イリス、クリス……」
私の危機に、ピアス化していたイリスとクリスが先輩たちに立ちはだかると、先輩たちは下がって距離を取って焦りの表情を浮かべた。2人に任せれば、私を含めた3人を護ってくれると安堵すると、そのまま目の前が真っ暗になっていた。
§イリス視点§
アリス様が暴漢に不意を突かれた。学園の先輩ということで油断をしていたのが原因だけど、力の差は歴然なので僕たちの出番はないかな?
直ぐに反撃に移るのかと思ったけど、何故か苦しそうでその場で両膝を落とされた。何かおかしいと思いゼシカとマリアンヌを確認すると、2人は完全に意識を失っていた。アリス様だから意識を保ち続けているけど、このままではアリス様が危険だと思い行動することにした。
『クリス、行くよ!』
『うん、行こう!』
僕たちはピアスの擬態を解除して暴漢の前に立ちはだかると、『イリス、クリス……』と弱々しい声を出されたあとは意識を失われた……。その様子をみた瞬間、これまで感じたことのない怒りが込み上げてきた。
「クリス、アナとリューネを呼んで。僕はゴミ共を始末するから」
「判った。リーダーっぽいのだけは殺しちゃダメだよ? 邪神について情報を聞き出すから」
「OK!」
クリスは、アナとリューネを呼ぶように
僕はクリスを横目に、アリス様を傷つけた罪深き者たちに裁きを下す。本当なら皆殺しだけど、邪神ジャミアというヤツが黒幕っぽい。情報を聞き出す必要があるから、リーダーだけはウッカリ殺さないように注意をしないとね。目の前のゴミ共は、予想外の展開に狼狽えている。
「お前たちは逃さない! と言うかリーダー以外のゴミは今すぐ死ね。
『パキンッ!』
「弾けろ
『ガッ、パラパラ……』
「わっ、わぁあああ〜っ」
リーダー以外のゴミ共を氷漬けにした後は、石を当てて粉々にしてやった。目の前で起こった惨劇に、リーダーは発狂しながら逃げ出そうとする。僕がそんなことを許すわけが無い。両足にむけて魔法を放って動きを封じる。
「逃さないよ
「ぐわぁあああっ!」
「まだ逃げようとするの? 逃がすわけないのに
「あ、ぎゃあああ!」
両足に鉄針が突き刺さってその場に倒れても、這いつくばって逃げようとするので、両腕にも鉄針を打ち込んで完全に動きを封じた。僕は手早くリーダーを拘束すると、気を失ったままのアリス様の傍へ駆け寄った。