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雉四郎編14 最終話 あばよ! 畜生どもよ、永遠に!

 さて、前の2話のせいもあって、なにがどうなってしまったのか困惑されていることと思われる。


 本当は先の2話を1つに合わせて、最終話となる予定だったが、かつてない膨大な展開となってしまったわけであり、作者は泣く泣く話を分割せざるを得なかったことをまずはご理解いただきたい!


 さてはて、ここまで読んでしまった辛抱強い読者諸君は、何がどうしてこうなって、何の意味があるのかしらと首を傾げておられることだろう!


 なんなら、作者の頭がどうかしてしまったのではなかろうかと、そんな心配して下さっているやもしれない!


 しかーし、ご安心めされい!!


 作者もここまで書いてて自分が何を書いているのか、何がしたかったのか、とっくのとうにわからなくなっているのであーーる!!


 本当は悪役令嬢もの展開にしようと思い立ったまでは良かったが、そもそも悪役令嬢ものがよくわかっていない作者は、6話辺りから性癖の限界を感じ、どう収集をつけてよいかすらわからずに途方にくれていたのである!!


 ぶっちゃけ、この勇気あるカミングアウトを褒め称えてもらいたい!!


 だが、しかして、書き始めた以上は終わらせねばならない!!


 雉四郎がキジシロッティとなり、そしてキジ姐になった理由は、きっと何かがあったのだろうとしか言いようがない!!


 異世界なんだからなんでもありだ!!


 異世界に転移し、素性の知れぬ美少女と懇意になるよりは、雉四郎がキジ姐になって説教垂れるようになる方が確率としてはあるだろう!!


 それは中学生の頃の憧れの清楚系の同級生が、高校デビューと共に、イケメソをはべらかしたギャルビッチとなってしまった時のようだ!!


 あれは悲しい……


 この上なく悲しい……


 彼女の顔をみる度に、あの清楚な女の子は、どこぞの馬の骨ともしれない輩に、いつの間にか“女”にされてしまったのだ。


 どんなにか夢想したであろうか。


 告白から遊園地デートして、花火を観ながら初キッスからの、そのままホテルイン、恥じらう彼女が服を……


 あいや! そんな青春計画の童貞夢想ローステップを嘲笑うかのように、ハイステップで、ハイチャンバブーと飛び越えて、童貞な自分なんて置き去りにして、でっけージャンボジェットにて米国へとブッ飛んで行ってしまわれたかのような疎外感!!


 ああ! 俺を置いて行かないでくれーー(´;ω;`)!! ミチコー!!


 嗚呼!


 まさに、その悔しさ!!


 怒り!!


 絶望!!


 ミチコを失った心に空いたポッカリ穴!!


 それらを原動力にして、ここまで書ききった次第であーーる!!


 そして、このお話の教訓は、畜生は所詮は畜生だということであーーる!


 賢明なる読者諸君はお気づきであろうが、この作品には畜生しか出てこない!


 作品の命題が『畜生転移』であるがゆえに当然であるが、言いたいことはそういうことではない!


 つまり、こんな作品を書き上げた作者も畜生であり、ここまで付き合って下さった読者もまた畜生だったということなのだ!!


 嗚呼! こんな声が遠くから聴こえてくる!



 チキショー!


 こんな展開になるなんて!



 チキショー!


 こんな酷い作品を読まさせられるなんて! 



 そう! 気づかれただろうか!?


 「畜生」とは、まさに悔しさの時に我らが口にする悔しさの表れだったのであーーる!!


 もちろん! きっと「ふざけんな!」と思われたに違いない!!


 その気持ち!


 よーくわかる!!


 わかりみが深い!!


 しかし、ここで、お互いを罵ってても何も解決策は生まれない!


 そう! 作者を責めてもなんにもならない!!


 ここで冷静に自己を見つめ直し、作者と読者が手を取り合うことで、まっこと綺麗にラストを締めくくろうではないか!!


 前回もそうした気がしなくもないが、やはり踏襲というのは大事だからして!!



 ありがとう! 畜生たち!



 ありがとう! 宇宙船・地球号! 



 そして、ありがとう!



 最後まで読んでくれた人よ!



 あばよの涙は今は飲み込もうじゃないか。



 そして再び出会った時の喜びの涙としよう。



 そう。いつか君たちにまた遭うその日まで──



 永遠なれ! 畜生転移!!!




─完─

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