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行ってきます

「それではニャコさん、行ってらっしゃい。くれぐれもお気をつけて」

話を終えた後、ルルーさんはギルドの外まで私たちを見送ってくれた。

「ルルーさんも、気を付けてね!」

「ふふ、私を誰だと思っているんでしょうね」

ルルーさんは不敵に笑う。心配はなさそうだ。

「リボンさんも、きっとまた会いましょうね」

「うん! 会う!」

リボンはルルーさんの手を握って揺さぶるように振った。

「それでは名残惜しいですがここまでです」

「ねぇ〜ルルーさんは一緒に行けないの〜?」

リボンが駄々をこねるようなな言い方で引き留めようとする。

「ごめんなさいね。いっくんが待ってますから」

「そっかぁ〜」

リボンは残念そうに手を離した。

「それでは今度こそ、行ってらっしゃいませ」

「うん! 行ってきます!」

私たちは平原へと出ていった。



「最初はムリかと思ったけど、ルルーさんいい人だった! ニャコちゃんのこと大切に思ってるの、すごく伝わってくるんだもん!」

「リボンちゃんがそう言ってくれたな

らよかった。もう完全に相容れないかと思ってドキドキしちゃったもん!」

「突然逃げちゃってごめんね……」

「いやでも、あれはルルーさんが悪かったけどね」

「でもそれだけ慎重ってことだよね。アタシ、よくわかったよ」

「あんたも素直ねぇ……」

ゴロニャームいらずの吸収力。逆に心配になっちゃうね。

「それで! 今日はどうしようか?」

「とりあえず迷宮探索! 私たちならできるできる!」

「よーっし!」

ノーフを起動して周囲を探知する。

どうやらそう遠くない位置に洞窟があるらしい。

「ここに向かうよ! 」

「うん!」

私たちはその洞窟目指して進んだ。

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