わたしは犬がすきです。今も黒ラブといっしょに暮らしています。ついでに犬をテーマにした作品を書いたりしてます。
たぶん、犬がきらいって方はいないでしょう。いやいないはずだ、いないに違いない。ってことで、今回は『犬が主役の作品』を紹介していこうと思います。
言うてたくさんありすぎるからね、とりあえずパッと浮かんだものを書いてく感じにしますが、さらに書けば『犬種ごとのピックアップ』をしていきたい。犬は犬言うてどんな犬? ってのも気になるでしょ?
人気犬種はそれだけたくさん作品に取り上げられてる。だからひとつの犬種ごとにひとつの作品を紹介する形式にするので「これがないぞ!」的な感想があればコメント欄でおしえてください。じゃ、書いていきましょ。
:ゴールデン・レトリーバー:
イギリスはスコットランド原産の大型犬。国によっては中型犬扱いってかそっちのが主流? 歴史はそれほど深くなく、19世紀に水辺で活躍する犬種をいろいろ交配させた結果誕生したわんわん。温厚、かしこい、人がだいすきとまあ人気出るよねって感じなので世界中で人気です。ほとんどの国で人気犬種トップ10入りするレベル。ってかトップ?
この子が活躍する作品として印象的なのは『僕のワンダフル・ライフ』ですね。人間の少年『イーサン』と主人公のゴールデン・レトリーバー『ベイリー』のこころ温まるお話ですが――いやいや待てと、その作品はいろんな犬種
主人公ベイリーが「ぼくが生まれた理由はなにか?」を探す旅。犬の視点でイーサンを観察して恋路を応援したり、粗相をしたり、ずっといっしょに暮らしたいけど寿命という壁が立ちはだかったり。老犬となったベイリーが旅立とうとして目を閉じたら、なんか生まれ変わっちゃったぞ? あれ?
こういう作品は、得てして人間目線の物語です。犬が実際どう思ってるかなんてわからないし、原題にあるように"犬の目的"なんて犬それぞれですが、この作品は『人間にとって犬とはどういう存在か?』をしっかり描いている良作とみることもできます。とくにラストシーンは観る人の「そうなってくれ!」という願望にダイレクトアタックした涙腺崩壊待ったなしのストーリーなのでティッシュは箱で用意しといてください。大事なことだから何度でも書くよ?
:ダルメシアン:
クロアチア原産の大型犬。白に黒のぽつぽつ模様。先祖がグレート・デン説あるのでマジででかい。スタミナ豊富で馬車と並走して番犬的役割をしたり、なんだったら荷車も引いちゃう系わんわんだった。中世後期のクロアチア、ダルマチア地方にこの犬種っぽい犬が言及されてたから「じゃあダルメシアンはクロアチア原産ね」と決まったかんじ。
わたしと同世代の方なら『101匹わんちゃん』をご存知でしょう。ディズニー映画にもなった超名作ですね。ダルメシアンがなんと101匹でてくるわんわん映画で、飼い主の『ロジャー・ラドクリフ』といっしょに暮らす犬『ポンゴ』は、彼と自分の伴侶を探し窓から品定めするというなんとも言えぬはじまりとなっております。んで、善き伴侶と出会いケッコンするのですが、同時に彼女の友人『クルエラ・ド・ウィル』がせっかく生まれたダルメシアンの子どもだちを奪い去ってしまい、ポンゴは嫁『パティーダ』と共に取り返しに行くぜ! っていう流れ。
個人的におもしろい点は、わんちゃんたちが独自の通信網(吠える)で連絡しあってることよね。フィクションだからってのもあるけど、犬が人間を出し抜いてく姿はとても痛快で笑いに溢れています。もちろん、悪知恵働くヒューマンの罠も脅威ですが、そこはディズニー映画ならではの描写で大暴走! みたいな? 最後はハッピーなクリスマスを過ごしましたって感じだが……大型犬が101匹かぁ……食費どんくらいだろ(うちの黒ラブを眺めつつ
原作もあり、さらに続編や実写ドラマ化してるシリーズでもあります。実写となると犬もリアルわんわんが必要になるのでまぁたいへん。ダルメシアンを、しかも子犬を99匹用意せなアカンというね。まあでも、この作品に触れるたびに「ああ、このわんわんたちの中心に飛び込んでもふもふされたい!」と思うのはわたしだけではないはず。だよね?
:秋田犬:
日本原産の大型犬。日本原産では唯一の大型犬で天然記念物にもなってる。日本犬は元来中型くらいなんだけど、こやつは海外の犬と交配して大きめになった感じ。具体的な犬種はわからんが、まあ大型犬なのは間違いないね。地元じゃ『
秋田県と言えばハチ公だよね? わたしは田舎民だから知らんが、東京民は「ハチ公前集合ね!」でわかるんでしょ? それはそれとして、ハチ公作品として印象深いのは『HACHI 約束の犬』ですね。リチャード・ギア演じる大学教授の飼い主『パーカー・ウィルソン』がひょんなことから野良犬と出会い、首輪の文字から『ハチ』と名付けます。それから愛情たっぷりに育てた結果まいど駅でお出迎えしてくれるハチ。ほのぼのした雰囲気も束の間、パーカーが講義中に突然倒れてしまい――。
原作版と違い舞台はアメリカですが、日本版のそれをうまくアレンジして違和感なく作られている印象でした。やっぱね、どこの国でも『主人の帰りを永遠に待ち続ける忠犬』ってシチュエーションが心にクるんやなって。あとジャパニーズ要素と言っていいのか、秋田犬はしつけができない(むずかしい)的な描写と、飼い主個人に対する絶大な忠誠心とがうまく描写されていて、それがダブルパンチでハチ公の尊さと健気さと感動をね? ほんっと涙ちょちょぎれますよ。
ちなみに、秋田犬は戦後のアメリカ人が母国に持ち帰り、人気すぎて『ジャパニーズ・アキタ』なる犬種まで誕生するレベルに至っております。いちおう別個体として認知されてるのですが見た目じゃ判断しにくい。ビミョーにジャパニーズ・アキタのがデカいかな? ってくらい。ただまあ大型犬だし気性的な要素が考慮されてか、日本国内でも『特定犬種』として飼育に条件がついてる都道府県もある(茨城)のでご注意ください。
:セント・バーナード:
スイス原産の大型犬。アルプス山脈で遭難者救助の任についていたタフでパワフルなわんわん。だから名前も彼の活動拠点であるサン・ベルナールのホステルが元となった。文献として出てくるのは18世紀初頭くらいからだけど、たぶんそれ以前からわんわんしてたと思う。なお、当時はアルプス・スパニエルと呼ばれていた模様。
これまで悲しい感動系お話が続いたのでお笑い系が欲しくてね。個人的にコメディ犬作品の金字塔『ベートーベン』は外せないと思って。純粋におもしろい。ひょんなことから飼い主になる『ジョージ・ニュートン』のおうちにやってきたかわいい子犬。ジョージは拒否るが家族の熱心なすすめにより渋々承諾。それが彼にとっての地獄のはじまりだった! あっという間に超大型犬に成長した犬『ベートーベン』は、家具は壊すわヨダレだばだばだわ盗み食いするわ客人をさんざんな目にあわすわでもうアレよ。けどそのひとつひとつが、実は家族にとってプラスに働いてたってのがミソね?
個人的な感想として、ベートーベンはパパにすごく懐いてたと思う。たとえば帰宅したジョージが汚れまくってる家の惨状に気づき、自分の部屋に戻ったらベッドの上にベートーベン。何気ない描写だけど、犬は馴染みある存在の匂いがついたものが好きなの。で、そんなベートーベンがいたのはパパの匂いが染み付いたベッド。いや、ああママの可能性なきにしもあらずだけどまあとにかく、食事を与えさんぽに連れていきしっかりお世話してるジョージに、なんやかんや懐いてたんだと思います。
笑いはもちろん、犬関連作品は得てしてペット問題に視点を合わせてるのよね。ベートーベンでも犬を攫う輩だったり悪徳商法だったりが取り上げられているんだけど、ベートーベンもまたそんな輩から逃げ出したわんわんなんですね。個人的には同じく逃走したいっぴきのジャックラッセル・テリアさんも気に入っていて、こやつがヒューマンの股間にガブ! した瞬間がまだ記憶に焼き付いております。続編もたくさんあるし観てほしいな!
ほかにも紹介したい作品はたくさんあるけど書きすぎるのもアレなのでやめときます。止まらなさそうだからね。
えー、犬は人間が出会った最良の友です。尊い毛むくじゃらです。ってことでみんなしてもふれ。もっともふれそしてもふられよ。
キミのご家庭に犬、いるかな? たいせつにしてあげてください。あの子たちはわたしたちよりずっと短い命だけど、それでも毎日せいいっぱい生きて、楽しんで、わたしたちに笑顔とエネルギーを与えてくれます。
だから、キミも元気で、そしてキミの"家族"も元気でいてね。